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____現在
もう、逃げきれないのは明白だった。逃げろとか簡単に言われたけど、やっぱり無理だ。ここまで力に差があると。アイツが強いのか私が弱すぎるのか、どう足掻いても埋まらない差がそこにはあった。
だからと言って、最後の最後まで諦めたりしない。時間さえ稼げればあの妖精が藤花を助けてくれるんだ。
出血による貧血と痛覚で、最早立ち上がる事すら困難だ。ならばせめて、這いつくばって、アイツの足にしがみついてだって止めてやる。一秒でも長く、止めてやる。
覚悟を決めて、眼前に現れた魔法少女に向き合う。
自分が空を飛ぶ、なんて姿はイメージ出来なかったが、漫画やアニメで見かける一般的な魔法少女がどんなものなのかは私にもわかる。何も無いところから何かを生み出すだけの想像力は私には足りていないが、だけどアレならば……。意識を集中させろ…………。
「観念したか」
「まだ、死ねないんだよ……!」
死ねないさ。私が先に死ぬ事は許されない。そうでしょ、藤花。
霧江の右手には素人目にも分かるぐらい今までで一番のエネルギーが集約している。まだ死にたくはないが、これを食らえばそういう訳にはいかないだろう。
集中しろ。イメージの彼方に。深く、深く、潜ろう。
「終わりだ。黒魔法『夢幻終局』」
死に至る一撃が、放たれた。




