表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法少女BLOOD  作者: 佐月雨
第1夜 黒い魔法少女
1/50

1

「藤花、寒くない?」


「とても寒いわ………なんて言ったら温めてくれるの?」


「はァ?人が気づかってんのに茶化すなよ」


玖音(くおん)が冷たいから余計に寒くなってきたわ」


「なんでだよ……」


「風邪を引いたら玖音のせいね」


「もういい、知らん……」


 普段通り、藤花のしょうもない戯れ言を聞き流しながら彼女が乗っている車椅子を押して学校へと向かう。学校までの道のりはそう遠くないのだが、真冬の早朝はやはり寒い。こうやって歩いて体を動かしている私が寒いのだから、車椅子に座っているだけの彼女はもっと寒いだろうなと思って口に出してみたが、いつもの調子で冗談を言うぐらいには元気そうな藤花だった。

雨宮藤花あまみやとうか。車椅子に乗って病弱かつ黒髪清楚な深窓の麗人っぽい外見に反して、中身は明るく物怖じもしなく、減らず口だけは絶えない私の幼馴染み。事故に遭って脚が動かなくなってからも何一つ変わらない笑顔が今でも私を不安にさせる。

もっと辛そうにしていいのに、もっと悲観してもいいのに。そういう姿を藤花は見せない。

そしてまた彼女は上機嫌に、私を困らせる言葉を紡ぐ。


「玖音のせいで引いた風邪は玖音に移すから」


「……藤花が治った頃に移し返してやる」


「なんかその言い方はいやらしいわね……」


「何を想像してるんですかね、このお嬢様は」


「何を想像したの?」


「はぁ……」


本当、朝から機嫌がよろしい事で……。

低俗なやり取りを交わし、溜め息をつく私だった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ