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プライドを託す

『アリス、しばし待ってやってはくれまいか』


 フレイヤの声に隣を見ると、亜里須のペンダントは既に♡のステッキに変形し、変身前段の発光状態に移行する寸前、全身を風になぶられ、♡のシンボルがクルクルまわる状態になっていた。


 ……考えることは同じか。そりゃそうだよな。

 大怪我をした場合、魔導でとりあえずの傷が直るとは言えその後、医者にかかって何日間か療養すると言うことはかわらない。

 むしろ、魔導で応急処置をした場合の方が長引くことさえあるんだそうで。

 なんで無駄にめんどくさい設定になってんの? この辺。

 ゲームではそうなんだし、簡単に魔導で全快! で良いじゃん……。


「……フレぴょん、でも」

『アレはわしらの分も背負っている、といっておるのでな。――マイロードも柄に手をかけて没収試合にするのは。……しばしで良い、待ってはくれぬか?』


 まだなにもしてないのに、俺の動きも悟られた。


『モリガンが引き受けてくれただけで、私たちも想いは一緒だ。我が主たるユーリを侮辱された、その事実は消えん』


 今まで黙っていたアテネーも入ってくる。

 そう言えばアテネー(アネゴ)フレイヤ(ババァ)に話さなくて良かった。とは言ってたな。


『僕からもお願い。だってモリィは、いつも負けるケンカは始めからしない、って言ってるもの。なんか考えがあると思うんだよ』


 あえて一番弱い自分が正面に立つから見ててくれ。

 というのがモリガンの言いたいことで、それはモニター越しの仲間達にも伝わってるらしい。


「なぁ亜里須、……即変身できる状態で待機、ってできるんだっけ?」

「……第四話で、アドバタイズから残り二分まで、変身しようとすると延々邪魔が入る。って言うのがあったので。たぶん、大丈夫」

「それ、ギャグ回……。いや、良い。ならそのままで。俺も強制介入の用意だけはしておく、こんなくだらねぇことで怪我をする必要は無い。――フレイヤも、良いな?」


『うむ。……但し、介入はモリガンのプライドを直接傷つけるも同然。くれぐれもタイミングは見極めてくれ』

『面倒くさいことを頼んで申し訳無いが。それは私たちのプライドでもある。と心得てくれ、我が主殿』

『モリィは、カッコ良くて美人で頭も良くて強いだから、一人で大丈夫だと思う!』


「……わかった。二,三日寝たきり確定になったら介入しよう。――亜里須も良いな?」

「……はい。指示、よろしく」


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