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人は服装で判断されがち

「……ゆうり、くん」

「ん? なんだ?」

「……あの、ね。今ちょっと、気になった」

「あれ? なんかおかしなこと、言ったか?」


 まぁ確かに、無限ストレージの話なんかおかしい限りだが。

 そんなこと言い始めたらキリがない。



【元の世界に行くのよね? 私たちだけで無くて、リオちゃん、ニケちゃん、アッちゃん、もりちゃん、フレイヤも連れて】


「そう言うことになってるけども、……亜里須さんは今さら、何を気にしてらっしゃるので?」

「……そうで、なくて」

【日本、って言うか東京。裕利君はどうなってると思う?】


「どうって。東京に限らず世界中灰色だろ? ……他には何も」

「……うん、そう。なんだけど」


 ――ピュイ!

【確かに私たちは、リオちゃんにすんでの所で助けてもらったのだけれど。私たちの他に、何らかの方法でやり過ごした人間がいる、そうした可能性は考えられない?】

「まぁ、あるかも知れないけれど。具体的になにが言いたい?」


【始めの話に戻るのだけれど、服。向こうに生き残りがいたとするわよ? 私と裕利君は良いとして。コスプレ巫女に猫耳ボディコンチャイナ服、超本格メイド服、厨二病コートにスク水、ゴリゴリゴスロリ少女。裕利君はそれを普通の集団と言える?】


「うん、確かにそれは普通じゃ無いな……」



 リオに始めて会ったときも確かにコスプレ巫女にしか見えなかった。

 もしも生きのこった人が居たら、……か。


 その集団がなにを言おうと、マトモに話を聞いてはくれないな。なぜなら俺もマトモにリオの話を聞かなかったからだ。

 リオの場合は里緒奈いもうとと全く同じ顔、と言うもう一つの理由もあるけれど。

 

 ともあれ。確かに今の服装だと、情報収集イベントが発生した場合。

 無駄に苦労しそう、と言うのはわかる。



「……学校の。制服的なもの、の方が良い、かな。とか」

「まぁ今の服装が不味いってのはわからんでも無いが、制服。ねぇ」


【可能性がゼロで無いなら、情報収集のためには話しやすい服装の方が良いでしょう? 悪いけど。私だって初めて見たときリオちゃんの服、ヒイたもの】


 あの時。一応、ヒイてたのね。

 まだ、テキスト亜里須さんも出てこないし、喋りもアレだったから、なに考えてるかはよくわかんなかったけど。


【学校の制服風、と言うのは全員同じで良いからデザイン云々も要らないし、年齢を考えても妥当だと思うのよ。見た目と喋りが厨二病でも仲間内のノリ、ってことで誤魔化せるかなぁ。などと】


 厨二病、だと……?

 ふむ。リオだって見た目は赤目に銀髪、まぁ白髪だけども、それはともかく。


 猫耳に猫尻尾付きの黄色い髪の僕っ子、丁寧さに恐怖を感じる緑髪メイドに、絵の具を流したように真っ赤な髪の吊り目で不遜な上から少女。

 とどめに、一人称がわしの金髪女子中学生。


 なんてことだ! ……髪の色も含めて、厨二病しか居ないじゃん。

 ホントに服だけで誤魔化し切れるのか? これ。


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