表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
207/470

やること、決定

 ゲーム内の大崩壊、これに巻き込まれないための安全地帯。

 だろうな、ここで言う安全地帯は。

 条件だけはクリアしてるから、ラビットビルとしてログインすれば俺も入れるはず。

 PCと回線があれば、だけど。



【そこは前に、ゲームの中の裕利君が作った。って言っていたところ?】

「俺が作ったわけじゃないよ。そこに誘導はしたけど」


 俺が“作った”のは指定条件解除用のチートスライム三〇匹。

 一匹は自分で潰したから、放流したのは二九匹、ならば最大で二九人?


 でもなぁ。

 クラン単位、なんてのは絶対無理だけど。それをパーティで潰したら、そのまま戦闘参加者全員、条件達成。の可能性はある。

 何故なら、そういうつもりで作ったからだ。

 

 でもさ、後で揉めたら面白いな。くらいのノリで作ったし。その後の挙動も確認してない。

 作った俺自身も具体的にはなにがどうなるのか。

 その辺、ちゃんと把握してないんだよ。実は。


 カタチだけパーティにして実験しようと思って、新規に取ったアカウントは脱出の身代わりにしちゃったし。


 個人に効果がある、と言うのは自分で確認したけれど。

 本来はもっとたくさん作った上で、なんなら、戦闘参加してなくても所属クランごとクリアにしよう。くらいには思ってたんだけど。



 追加効果用の改造とか、量産とかする前にゲームには入れなくなっちゃったし。

 今となってみれば、あのままの仕様でも増産して放流するべきだったかもな。


 でも、条件達成も厳しいだけで不可能ではないから。

 例えば、ヒキさえ良ければレベルがそこそこでも、自力でクリアして安全地帯に入れたヤツだって居るはず。


 あの騒ぎの中、ゲームを続行してるなら。それはだいぶ廃人の可能性が高いけど。

 だったら、エネミーの出現率どころか、アイテムのドロップ率、立ち回り先の順番まで全部、計算ずくで行動するはず。


 ガチ勢が複数で組んで、本気で条件達成に動けば。

 二時間+一五分インターバルの法律タイマーも無いんだし。

 自力で条件をクリアできる可能性もそこまで低いとは言えない。


 それに救助に言って遭難した人達だって。

 運営のアカウントで入ってるなら、条件達成の必要さえ無いはず。


 もっとも。安全地帯に入れたヤツらが今、どうなっているか。

 なんてことは、さっぱりわかんないんだが。



【ランドの中のどこだか裕利君にはわかる。と言うことなのかしら?】

「あくまでゲーム内の話な。今居る“この世界”の中じゃないのだけは確かだ」



 俺も“場所”は知ってはいる。だから最低、避難したヤツらが生きてる。とそう言うなら。

 確かにログインさえできて先方が“生きてる”なら、接触することも可能ではある。

 ただそれも、サーバーが無事なら。の話。


 このメモの意味するところはその辺だろうけど。


 でも。もしも安全地帯に入れて、避難した人達が“生きて居た”として。

 そいつらと話ができたとして。

 ……そして、そのキャラのデータをサルベージできたとして。


 だからどうだって言うんだ?



「ただ、現実世界が今。どうなってるかと言えば……」

「……むぅ。……灰、色……?」

「それなんだよなぁ」

 サーバーがどうなってるか、なんて考えるまでも無い。



「なぁ、法王。俺の元の世界は……」

「だいたいの事情はリオから聞いているが、託宣は託宣だ。……行くだけは行って欲しい。帰りの転移陣も構築してもらった。ここへ戻れるのは保証する」


「規模は大きいが一度作ったものである上、初めから座標も指定がなされている。リオの時とは違い、今度は間違い無くここへ戻れよう。……ユーリよ。お前の元の世界、気にはならぬかえ?」


「まぁ、な」

 元の世界は、もちろん気になる。ずっと気になってる

 


 灰色世界の救世主、ね。

 そう思うとやたらたいそうな名前の職業カテゴリだよな。


 俺と亜里須の二人で、あの世界を救えと?

 もしくは灰色の世界から来た、ランドを救う救世主?

 ……どのみち、俺達二人には向いて無い気がするが。



「完全に術式は完成、後は魔力充填のみだ。いずれ大きいのではあるが、最短ならばあと二日あれば起動できる。……法王、どうするか?」


「託宣に従い、フレイヤ様には一〇日後。早朝に術式起動、と言うことでお願いしたい。――この場の全員、それで良いだろうか?」

 結構広い執務室の中、法王の声が響いた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろうSNSシェアツール
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ