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だから私はやる気が出ない。  作者: 灯火
一章 私と村と恩人(仮)編
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1話 えっとお前は誰ですか。



私、生川 永和は、とにかく平凡な高校生だ。

共働きの両親のもとに産まれた一人っ子。

親からの虐待だとか家が貧乏だとか、そんなような暗い過去などはなく、ちゃんと最低限愛されていたと、私自身も軽く人間不信ながらそこは理解していた。だって、衣食住は保証されていたから。


コミュ障のせいでちょっと友達が少なかったり、男子に集団いじめを喰らったり、ちょっと引きこもりとかオタクの気質はありつつも、基本、日本の基準では“普通に幸せ”に生きていた。はずなのに。


私は大きくひねくれた。大きな切っ掛けは無く、幼い頃から、少しずつじわり、じわりと歪んでいった。もしかしたらそう言うDNAを持っていたのかもね。

気付けば、座右の銘は他人の不幸は蜜の味。他人の誉め言葉は信用できない。青春?やだやだ気持ち悪いし面倒くさい、な性格へと成長していた。自分でも思うよ、どうしてこうなった。



そんな私は大学受験を控えていて、だらだらと学校と塾と家とを往復する毎日を送っていたが、ある日、私の人生は一変した。何の前触れもなく、崩れた。


一応言っておくが、このことを忘れんなよ!

あ…ありのまま起こったことを話すぜ!

な…何をいっているのか分からねーと思うが、

俺も何をされたのか分からなかった…。





11月某日。

人気の無い暗闇を一人私は歩いていた。

末期がんが見つからないかなー、とか、強盗に襲われて殺されないかなー、だとかをいつものように考えながら歩いていると、遠くの街灯の下に誰かが立っているのが見えた。変だとは思いつつ最初は大して気にしていなかったけれど、近付くにつれ頭の中では危険信号がちかちかと赤く点滅していた。


身長は私と同じくらい。別にそれは良いんだけどさ、フード付きマントは無いと思った。よくテレビとかで見る典型的な旅人のマント。顔も体もすっぽり覆い隠してしまう、あれだ。かろうじて覗く足は、靴も靴下もはいていなくて、不気味さ三割増しだ。


ーーーそこで、私はある結論にたどり着いた。

春と秋に出てくる、ちょっと気分が浮かれちゃってイっちゃった…露出狂に、違いないと!



マズイマズイマズイ。

『ねぇ、おじさんの…大きい?』とか息を荒げながら聞かれちゃうソレだ!いやソレっつーかナニだけどね!!


私はくるりと踵を返し、早足で歩き始める。仕方ない、家に帰るのに遠回りになるけど我が貞操を守るため…



「ハロウ人間さん!」

「うぉわ?!」



マントを被った露出狂が、一瞬にして、踵を返した私の前に立ちはだかった。野太い声かと思いきや、可愛らしいアルトボイスで、この変人は女だと分かり、とりあえず私の中で、目の前の人が露出狂という可能性は消えた。その代わりに別の可能性が浮上した。こいつ、厨二だ。



「…こんばんは。」

「はぁい!テンション低いわねー!もっと熱くなれよー!」



ヤバイ逃げたいマジでヤバイこいつ。



「という茶番はおしまいにしてー。初めまして、魔女っでっす!以後よろしく~。」

「…。」

「んじゃ、今から独断と偏見のみで私が選んだ貴女を飛ばしちゃいま~す。あっちの世界で君の糞みたいにつまらない人生やり直そーねっ。えーいっ!」



女のよく分からない掛け声の直後、目を開けていられなくなるほどの眩い光(ポ○モンのフラッシュかと思った)と全身がバラバラに引き裂かれるようなとんでもない激痛に襲われて意識を失い、目が覚めたら私は見知らぬ森だか山だかにいた。

おい待てクソ女。私に何をした。





主人公の性格はキャラが定まらない性格なので、一人称とか口調がバンバン変わります。あと魔女も再び登場します。容姿の描写されてないですけど。主人公のスペックと見た目は次くらいに説明されます。

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