7月23日夕方
6時間目の終わるチャイムが鳴りクラスはやっと一日が終わったと賑やかになった。
「今日司用事あるって言ってるから真っ直ぐ帰る?」
僕がそう言うと誠と沙耶はどうしようと言う顔になったがすぐに
「今日は帰ろうか」
「夏休みの為に体力温存しといたほうがいいな」
と言った。
「あんた去年夏休みの初日に風邪引いたんだから体調管理しっかりしときなさいよ?」
そう、誠は去年夏休みが楽しみすぎてあまり寝ていなかったりクーラーを付けっ放しにしていたりしていたら夏休みの初日に風邪を引いてしまったのだ。
「今年は体調管理バッチしなんだぜ?」
「何をカッコつけて言ってるのよ」
そんな話をしながら僕達は下駄箱へと着いた。
そこで司を見つけたが他の人と一緒に居るようだった。
「あれ司じゃない?」
誠と沙耶は
「あ、本当だ」
「まさか彼女?」
誠がそう言うと僕はもしかしたらと思った。
でも少し前の出来事を思い出す。
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「俺さしばらく隣の家に住むことになったんだよね」
「何かあったの?」
「ちょっと問題があってな。でもいつ通り遊べるから気にするな」
「うん、わかったよ」
僕はあまりその事をこれ以上聞こうとは思わなかった。
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「そう言えばちょっと前に少しの間隣の家に住む事になったって言ってたよ。たぶんその家の子じゃないの?」
2人はそろってなるほどと言う顔になった。
「司の隣の家の子同じ学校だもんね」
「しかし可愛い…。羨ましいぞ司」
「あんたとは釣り合わないと思うわよ」
沙耶にそう言われ誠は肩を落とした。
僕は笑いながら誠を慰めて司の方をみた。
丁度司もこちらの方を見て両手で手を合わせごめんと言い先に帰って行った。
「さて、私達も帰ろう」
「そうだね」
僕と沙耶はそう言って誠を見るとまだ落ち込んでいた。
「まだ落ち込んでるの?さっきのは冗談よ」
誠は一気に顔を明るくしていつ通り元気になった。
「誠って凄いメンタル弱いよね」
「俺のメンタルはガラスで出来ているんだよ」
などと意味のわからない事を言い僕は可笑しくなって笑った。
皆の家は結構近く歩いて大体5分くらいの所にある。
最初にじゃあねと言ったのは沙耶で僕と誠は沙耶に向かって手を振りまた明日と言って別れた。
誠と2人で歩いていると
「俺達はいつまでこの4人で居られるのかな」
「来年になると受験もあるし皆別々の大学に行っちゃうんだよね…」
「今年が最後みたいなもんだよな。」
「楽しい夏休みにしようね」
「おう!」
誠が元気良く返事をした所で誠の家に着いた。
「それじゃあまた明日な」
「また明日ね」
誠と別れて歩いているとさっき誠の言ったいつまで皆と一緒にいるのかなと言う言葉が離れず少し悲しくなった。
家に着き鍵を開け入る時に僕はこう呟いた
「夏休みが終わるまでは…」
読んで頂きありがとうございます。
3話まで投稿していたのでとりあえずそこまで直し再度投稿させて頂きました。
感想や意見お待ちしております。