嘘つき
一人ぼっちは嫌だから、私はまた嘘をつく。
現実を見るのが怖いから、私はまた嘘をつく。
そうやって私は嘘という名の魔法をかける。
みんなと一緒にいたいから、私はまた嘘をつく。
仲間はずれは嫌だから、私はまた嘘をつく。
そうやって私は嘘の自分を作り上げた。
どんなに嘘に傷つき、傷つけられても
たとえ、その魔法がかからなくなっても、バレても、とけていっても
一人ぼっちという名の寂しさを、哀しみを知っているから
私はまた嘘という名の魔法をかける。
ずっと嘘をつき続ける。
それが、どんなに悲しく虚しいものであったとしても。
それでも、やっぱり現実は変わらない。
そんなことなんて、もう知っているのに
私は嘘をつく。
私は嘘という名の魔法をかけ続ける。
周りにも、自分にもまた嘘をつく。