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リング  作者: 桜坂 虎
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プロローグ


「もう…そろそろかな…」

森の中で一人の少年が、木にもたれかかり何かを待っていた。

身長は177くらいだろう。

ひきしまった体に上半身は裸。

下半身にぎりぎりズボンの役割を果たしているようなボロボロなズボンをはいている。

髪の毛は少し茶色っぽい色をしている。

目が少し青っぽく全体的に整った顔だ。

まぁ、顔はかっこいいと言った方がわかりやすいだろうか

歳は16歳くらいだろう。

靴ははいていない。

片手には剣を持っていてもう一方の手には、何も持っていない。



「あ!おーい!!ハッシュ〜!!」

少年…いやハッシュ・アルカベンが木にもたれかかり待っている所に一人の少女が走ってきた。

髪は短めで、目はハッシュと同じように青っぽい。

服は人目で女の子だなと思ってしまうような可愛い服だ。

ズボンは半ズボンをはいていて靴もはいている。

全体的に動きやすそうだ。

身長は160くらいだ。

歳は15。ハッシュより一つ年下だ。 両手に腰にバタフライナイフを二本、装備している。

少女の名前はライラ・ハーレン


「ライラ…おせーよ。」


剣を地面に立て、溜め息を吐きながら言う。


「ごめーん!!寝てた…」

元気なライラが手を合わせながら必死に謝る。


「まったく…相変わらずだな…。お前から狩りに行きたいっていったのに…」


ハッシュは頭をかきながら言う。


二人は狩りにいくようだ。


「そうだよ♪だから楽しみで早く寝れなかったの。」


にこにこ笑いながらハッシュに言う。


「……もういい…行くぞ」


無邪気に笑うライラに呆れながら剣をとり行く準備をする。

「はぁい♪」


ライラははしゃぎながらハッシュの後ろに行く。


「よし…。」


ライラが後ろにいる事を確認するとハッシュは歩き出した。

この森は民族の森といって、ハッシュ達の住む村に必要な食糧やいろいろな材料が簡単に手にはいるのでこんな名前がついた。

それと、今ハッシュ達が行おうとしている狩りも、簡単だ。

住んでいる動物は狂暴だが、そこそこ剣が扱えたらまず負ける事はない。

しかも、村の10歳以上の男はほとんど利用しているから、すでに道ができているから迷う事もない。


でも、これは男の仕事だからライラはいけなかったのだが、あまりにしつこいので、ハッシュは連れていく事にしたのだ。



「ねぇ、ハッシュ…」

ライラが少し脅えたようにに言う。


「ん…?なんだよ?」

剣を雑に持ちながら、言う。


「…けっこ、暗いんだね…」


さっきまで元気だったのに、ライラは森の予想外の暗さに脅えていた。

だが、暗いといってもそこまで暗くない。


「なんだよ…もう帰るか?」


ハッシュは笑いながらからかう。


「ちょ…ちょっと暗いなって思っただけでしょ!!…ばか!!」


すこし顔を赤くしながら、怒る。


「だよな…。」


笑いながら言う。


「もぉ…」


ライラは脅えてた事さえ忘れて周りを見る。


その時、ライラの見ていた辺りがかすかに揺れた。


「…うゎ…寒いな…やっぱ服きてこればよ……」


「ねぇ…ハッシュ!!」


ライラがハッシュの話を遮り服を引っ張り、揺れた辺りを指差す。

「…なんだぁ?」


ハッシュが呑気に指を指した先を見る。


「今…あそこ揺れたよ…?」


ライラは少し脅えながら腰につけているバタフライナイフを両手に一個ずつ持つ。


「…お♪やっと出たか♪」


ハッシュは動物が出たと思い、待ってましたと言わんばかりの顔をして剣を構えた。


その時…二人が見ている所から黒い影が飛び出してきた!!


「きゃぁ!?」


ライラは急に出てきた影にびっくりして尻餅をつく。

黒い影は尻餅をついたライラに飛びかかる。


「…馬鹿!!なにやってんだ!?」


尻餅をつくライラにいいながらかばうように黒い影を剣で弾き飛ばす。


「や…ごめん!!」


ライラは慌てて立ち上がり、構える。


黒い影は、ハッシュの一撃ですでに死んでいた。


「お♪死んだか?」


ハッシュは動かなくなった黒い影に、近寄り調べる。

だが…ハッシュが触れた瞬間、黒い影は地面に溶けていった。


「な…なに!?」


ライラは震えながら後退りした。


「な…!?」


ハッシュは驚きながら、黒い影に触れた手を見る。

そこには、真っ黒な黒い影の血がついていたが、そのうち消えていった。


「なに!?何がおこったの!?」


ライラはまた尻餅をついた。


「知るかよ…!!何かやばそうだぜ?帰るぞ!!」


ハッシュはライラを抱え村の方に走る。


「わっ!?」


ライラは落ちないようにハッシュの服を掴む


ハッシュがライラを抱え村に走っていくと村に煙が上がってるのが見えた。


「まさ…か…」


ハッシュは村から上がる煙を見て、急いでライラをおろす。


「なに!?どうしたの!?」


急におろされ、尻餅をつきながら言う。


「なん…でもない…。ちょっと待ってろ…ここから絶対動くなよ…」


ハッシュはそう言って、村の方へ走って行った。


「ちょ…待ってろって…なに!?」


走って行くハッシュを見ながら、溜め息を吐く。

ライラは村からあがる煙に気付いていなかった。




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