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夜を待って。

作者: 海野音

夜を待って街を走れ!

得体の知れない喝采は振り切れ、振り切れ!

両手で掴めるだけの後悔の種を持って。

慰めてくれる涙の招待状は破り捨てて。

泥まみれの靴を知れ。

歩いてきた今日の残骸を踏み締めて。

燦然の裏側を待ち伏せて走れ!

持ち主が名乗りでない賞賛は追い越せ、追い越せ!

両足で支えられるだけの切望の骸を抱えて。

笑わせてくれる涙の絶縁状はポケットに入れて。

誰も知らない夜を待って走れ!

時間と戯れて、伸縮自在の体を楽しんで。

千切れていきそうな肌を感じて。

暴発しそうな呼吸を引き摺り廻して走れ!

見せかけの謝罪の言葉は望めないから、ここじゃない何処かへ。

夜を待て、夜を待って。

剥がせない記憶を振り切って、断絶のスピードで!

夜を待ちわびて、いっそ夜になって。

忍び足で渡り歩く白昼は振り切って。

時間と戯れて、自由自在の世界を楽しんで。


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― 新着の感想 ―
[良い点] この疾走感、今の自分にとても気持ちよく入り込んできました。 何だか、ありがとうございますって、言いたくて……
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