表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/7

第五夜(1) 怒り、その後に…

日間異世界〔恋愛〕ランキング二位に入っていて卒倒しかけました(笑)長めなので二回に分けさせてもらいます。

バン!


「父上っ!」


「あっ!待ってぇ殿下ぁ!……あぁっ!!バグ、いたぁ!?」


扉が乱雑に開けられ、何故か笑みを浮かべて客人(わたくし達)には目もくれずお馬鹿さんと阿呆さんが走り寄って来る。うふふ…。一瞬猫かぶりが外れたようだけれどね。


「あらまぁ、非公式とは言え、客人に挨拶もなしだなんて、―――なんて非常識。

うふふ、うふふふふふ。エフェリス国王、わたくしこれほどの侮辱を受けたのは初めてですわぁ。

さて、どのようにけじめをつけて下さるお積もりですかしら?」


心底失望して、扉の前で興奮気味に肩を上下させるお馬鹿さんと、相変わらずの賢しらな様子で目を潤ませている阿呆さんを見る。うふふふふ、笑いが止まらないわ。扇子の向こうで一層笑みを深める私とは違い、国王の顔面は蒼白。でも、今回国王に非は無いのだもの…。さて、世間知らずな(鳥頭の)オウジサマ(お馬鹿さん)には、きっちりと、後始末を覚えて貰わなくてはね?


「む?何故あなたがここにいる?……そうか!!私の王太子になる為の最後の試練に協力したから、父上に私は潔白だと知らせてくれていたのだな!!」


……馬鹿もここまで行けば呆れが来ますわね。都合のいい頭を持っているのはある意味幸せなのでしょうけれど、周囲に面倒が降りかかって来るから嫌だわ。


「それ以上は!やめよっ!」


慌てて止めようとする王を制してわたくしは進み出、ぱしんっと扇を掌に叩きつける。


「もう遅いですわエフェリス国王。その男、わたくし直々に処断いたしましょう。勿論――、隣の死刑囚も」


敢えて男と言い、死刑囚という言葉を使ってくすくすと笑って見せれば、エフェリス国王の顔が血の気を無くす。倒れない辺りはさすがと言うべきかしら?後始末の代償は重いけれど。本国でお父様に裁かれるよりはましでしょう。あのお方、容赦と言う物を知らないもの。


「大丈夫ですわ。エフェリス王国自体に抗議するつもりはありませんのよ?でも…ね?」


それらを引き渡して安寧を得るか、倭国を敵に回すか、どちらか選べと。後者を選ぶというなら、容赦はしない、と、まぁこんな所ですわね。いちいちこんな事で戦争を起こしていれば、いくら倭国でも身が持たないので所詮ははったりですけれど。でも、はったりでも効いたみたい。


「了承、した…」


ほらね?クスクス…。軽く笑って見せれば、何もわかっていない二人が首を傾げる。覚えておいて頂戴ね?敬杯で済んだものを罪を重くしたのは自分自身…。わたくしの家族に手を出したのなら、容赦は致しませんもの。


「ありがとうございます。ミスタ次期公爵、外へお出なさい。何人たりとて、ここへ通してはなりません。宜しいですね?それから、衛兵!」


「はっ!」


「先に捕らえられた罪人三人をここへ」


「畏まりました!!」


興奮からか、かなりの速さで走っていく。断罪されるべきは後三人――。許されざるは5人――。さぁしっかりと、罪を償って貰いましょうか。



<><><><><>



「ぐがぁっ!!おい貴様っ!近衛の分際で何をするっ!俺はっ!俺は王太子だぞ!警護対象だぞ!!」


「きゃあぁぁぁ!!嫌ですぅ!何するんですかぁ!」


「シャロルっ!ギャッ!貴様ぁ!俺を何と心得る!次期宰相だぞぉ!?」


「やめろよ!ボクは魔法の天才だぞ!もっと丁重に扱え!!お前なんか燃やしてやる!」


「嫌ぁ!嫌なのだわ!あたくしは側妃よ!陛下の妃なのだわっ!どうして!っどうしてぇ!?陛下っ!陛下あたくしを助けて!」


あらあら、無様な事…。髪は薄汚れてボサボサ、シャツはボロボロ。この上まだ現実を見ていないだなんて…、いっそ哀れだわぁ。でもわたくし、これでも結構怒っているのよねぇ。揃いも揃って醜態をさらしてくれればありがたいのだけれど、どうかしら?


「皆様、この期に及んでまだそんな事を…」


アリアちゃんは優しいのね~。でも、それじゃあ為政者も法律も意味が無いのよ?

喚き立てる罪人に、神官の一人が眉を顰める


「罪人、神の御前です。静かにしなさい」


そう、ここは教会。それも、最底辺の。これらにここが耐えられるとは思えないのだけれどね。

ぎゃあぎゃあ(お下品かしら?)喚き立てる罪人を無視して、神官が罪状を読み上げていく。



うふふふふ!本当の ジ ゴ ク はこれからよ?真実は神の御許でって、ね?




皆様のお寄せいただいた感想、誤字脱字報告等、とてもありがたいです!

これからも頑張って書いていくので、応援よろしくお願いします。出来れば評価・感想も!(笑)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ