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本の世界の鍛冶士 柊シズクの物語  作者: 川崎タイチ
超未来都市 NIISSA<ニーサ> カグツチ編
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第100話 ぽんぽこ日和⑤

 駅に戻ると花梨が屋台で買ったであろう焼き鳥をほうばりながら待っていた。


 チズミがシズクと共に花梨カリンに近づこうとする……!

 花梨は、即、気配を察知し、構える!

 

「……静まりたまえ……ヘンタイの神よ!!そこで止まりたのもう!!」


 花梨カリンは幸村を抜刀し恐怖でカタカタと幸村を震わせる……!


「って!水槽楽部!!……の、パツキン!?言ってることと真逆じゃない!」

 チズミは逃げる!


 花梨カリンは精神を高め、チズミを斬首する勢いだ!


 ――シュィィィン!


 容赦なくチズミに斬りかかった!


「ま、まった!花梨カリンさん!チズミちゃんは私たちに協力をしてくれるようになったの!」


 花梨カリンは一度精神と幸村を収め――。

「……ふむ、シズクを脅し、悪戯までして、さらに手籠めまでしてたと……」


 花梨カリンは食パン斬りの構え(斬首モードハイパー8枚切り)……!


「な、なにもされてないから!」

 シズクは花梨カリンとチズミの間に入り制止する!


「……ええい!シズクよ!このようなヘンタイを放置するわけに行かん!」


花梨カリンさん!ただ斬りたいだけでしょ!」

「幸村を収める!収める!話が進まない!」


「……歩くヘンタイ性犯罪者を野放しにするわけには……!」


「心が、『大体で』読めるんでしょ!何もされれない事も、チズミちゃんから読み取れるでしょ!」


 ……花梨カリンはチズミの方を見て再度確認をする……。


「……ふむ、やっぱりぶっ殺す!」

「……全世界に存在する罵詈雑言を用いても表現できないほど、悍ましき心身……やはりここでぶっ殺す!」


「花梨さん!収めて!!とりあえず、カグツチ???攻略に協力してくれるの!」


「……ふむ……なるほど」

 花梨はジト目でチズミをガン見する……!


「……」

「あと!花梨さん、ただ斬りたいだけでしょ!」


 花梨は幸村を鞘に戻しクルッと背を向け、両手を上げて。


「……ふむ、そのような事を思ったことは一度もない!」

「……この澄み渡る空のように疑う余地も雲一つ無い!!」


 ――そもそも地底なので空どころか……。


「いや、今にも雨降りそうなほど曇ってるけど?」

 ――見事なまでの曇り空だった!

「ここって、ホントに地下なのか?って思うほどよく出来てるよね?」


 ちょっとだけ地底都市をほめる……。


「でしょー!!やっぱり、空は拘ったのよ!ちゃんと雨も降るように設計されているわ。というのも、雨を降らせることで空間加湿と洗浄を実施しているわ」

「地下である関係で、どーしても空気が淀んでしまうの」


 自慢気に語りだす『たぬきさん』である。

 

「チズミさん、不思議なんだけど……地上にも結構広大な土地があるのに、わざわざ地下に構築する必要あったの?」

「地上部をバイクでスーッと走ったけど、海の方はまだまだ余裕ある感じしたけど?」


 田貫チズミはパッと手のひらを返し、大きなハンマーを取り出し肩に軽々しく乗せた!


「うーん、地上部のある一定階層以上は、火の神であるカグツチ様達の領域だからね。私達……まあ、解りやすいようにあえていう例えるけど、地底の住人達の思念が総称が『地の神』という考え?のようなものなの」


「ただ、『地の神』という存在は確認はしていない」

「別に、神を否定するという事はないけど」

「何故ならば、ただの女子高校生が数トンもあるこのハンマーを瞬時に出して振り回せるという事自体が、科学で証明できない以上、ある一定の『力なる者』の干渉があるとしているわ」


「だけども、『火の神』とその血族であるトモカという存在が明確に存在する以上、神という存在を肯定する『1つの事例』としては確認しているわ」


 ――たぬきさん曰く。


 1、セカイには神という存在は居るかもしれない。

 2、現在その神という存在によって閉鎖空間に『かる~く軟禁状態』である。

 3、『カグツチとトモカ』の火の神一派は『多分、ノーリスクで元の世界とこの世界を行き来できている』かもしれない。

 4、しかし、元の世界は『ある年の12月10日』へと輪廻転生している。


 5、仮に元の世界へ戻れても『輪廻転生ループ』する関係上、『カグツチとトモカ』以外は記憶・ステータスなど全てがリセットされてループする。


 6、土の神一派はあえてこの世界へ留まり続けている。


「っと、言う理由で私達『土の神一派』はこの世界で居るのよ」

「ちみなみ、既に※00年は経過している?かもしれない」


 ――時の観測が可能になったのが※00年前だからその日から起算して※00年になる。

 実質、今何年目?かは不明ということになる。


 時計を作るために、火の神の血族であるトモカの協力で『元の世界』から観測衛星をあげまくったとのことだ。


「……ふむ、12月10日か……」

 花梨は何知っている……というより、間違いなく関係者だ!。ループはしているが記憶を持つ者が『数名いる=水槽学部員』が居ることを花梨は沈黙する。


 その事自体を知ることもなく、たぬきさんは語り続ける。


「ただ、そのループはしているのがある一定組織……が、原因ではない事も判ったるの」

「人なる者がこんな状態を維持することは不可能よ」


「何より、私達、地の神の一派は老化していない。数えられな程の年数を生きていながら、何故『シズク様』への想いはここまで鮮明に記憶から呼び出されるのか?ウヘヘ」


 真面目な流れが一瞬でヤバい方向へ引っ張り出す!


 と、思いきや?


 何故か、たぬきさんの不純な想いはシズクには全く通じない。


「……シズク!!やはりこの汚物を始末するべきだ!」

 花梨は瞬時に抜刀した幸村を『カタカタを震わせ』恐怖する!!


 そして、シズクは全く気づかない!!


「だから!花梨さん!!幸村閉まって!話がややこしくなる!!今、真面目な流れなんだから!」


 花梨は頭を抱え、ボソッと呟く……。


「……何故だ……『一定の|結界機能(18きん)』が発動して美化されているような気分だ!」


 などと、押し問答をしていると……!

 田貫チズミの袖元にスッと影のような人物が膝を折り助言をする。


「たぬき様……通りでの……席を改めて頂きたく……ご宴会の準備整っております」


 ――スッと影は消えた。


「シズクさま、水槽学部のゴミ虫団子!。一旦場所を移動するわ」


 スマホを取り出し何処かへ連絡したようだ!


「お腹も空いたし、夕食を用意させたわ。移動しましょ」


 チズミの案内で夕食を取ることになった。


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