1話 昼寝と噂
「ん?」
ふと、静間は目が覚めた。
屋上で日向ぼっこもとい昼寝をしていると何か言われた気がしたので身体を起こした。
元から寝癖だらけの髪の毛が更に寝癖がついて大変なことになっている。
「どうした静間」
静間が起き上がったため、横でねっころがっていた大地が気がついたのか質問してきた。
「いや、なんか変なことを言われてるような気がしてな」
静間は気になったことを簡単に言った。
「ふぁ〜は、気のふぇいだろ〜。ふぇえにふわははらふふうくしゃみだろうしな〜」
欠伸をしながら言ったようで大地が何を言ったのこよく聞き取れなかった。
実際大地が言ったのは「気のせいだろう〜。それに噂なら普通くしゃみだろうしな〜」だ。
「何言ってるか分からないが俺も眠いし同意しておくよ」
静間もすぐに横に戻りまた眠るために横になった。
その時大地が腕を伸ばした状態で寝ていたためちょうど静間の頭が大地の腕に乗っかった。
ぞくに言う腕枕だ。
なんかもう非常に危ない構図が出来ていた。
静間と大地は身だしなみとかをもう少し普通にしていればまぁかっこいい分類に入る二人だ。
目に前髪がかかっていていつも目が見えずくらい雰囲気を放つ静間、髪型をまともにして少し明るくなればもてるのだろうが当の本人はめんどくさいらしく適当にしている。
そして頭をつるっつるにそってスキンヘッドで見た目はもうヤクザみたいな大地、かなり軽いノリなので色々と問題を起こしている。大地も髪を伸ばせばもてると言うものをスキンヘッドは男のロマンと言って伸ばす気はないようだった。
二人はだいたいの授業をサボって屋上か保健室で昼寝をしているためホ○疑惑が噂されている。
噂を流したのは二人の知り合いのある人物である。
それは後ほど出てくるだろう。
さて、そんな噂の流れている二人が屋上で腕枕なんてしているところを見られたら噂が真実と言うことで更に変なことを言われるだろう。
だがそんなことは二人は知らずにすやすやと寝ていた。
そしてそれを写真に収めている一人の女子生徒にも気がつかずに……。