お手伝いさん、助かります!
都内某所の高級住宅街にある若手国会議員・島津龍輝宅の台所でフレンチトースト用の卵液をかき混ぜているのは、3ヶ月前に雇われた家事代行スタッフの白銀瑠璃
「そろそろ起こしとくか」
瑠璃は龍輝の寝室のドアを叩いた。
「龍輝クン! 起きなさい!」
龍輝は「先生、センセイ」と呼ばれていい気になるのを防ぐため、家事代行スタッフの面談時に「政治家って公僕なんでしょ?」と言ってのけた瑠璃を採用、政治活動に集中出来るようにと家事全般を瑠璃に任せている。
「国会中継見てたら○○クンって議長が呼んでたから、私も龍輝クンって呼ぶね」
龍輝は面白がって瑠璃に対し「じゃ、俺は『お手伝いさん』と呼ぶ事にします」と、公僕に徹している。
ちなみに瑠璃は21歳で龍輝は30歳である。
「お手伝いさん、おはようございます」
龍輝はワイシャツとスラックスに着替えて洗面所に向かった。
「おはよう、龍輝クン。今朝はフレンチトーストだよ」
「やった! あと、テレビはニュースにしといて」
「もうしてある」
龍輝は洗顔を終え食卓に着いた。
「先食べてて、コーヒー淹れるから」
龍輝は合掌礼拝してブロッコリーにマヨネーズを少々つけて口にした。
「はい、コーヒーお待たせ」
瑠璃はコーヒーを置いて台所に向かった。
「お手伝いさん、助かります!」
「お代わり欲しかったら言って」
龍輝は瑠璃との距離感を心地よく思っている。依頼主と家事代行スタッフと言う間柄を保ち、プライバシーに関する事は一切立ち入らない事を暗黙の了解としているからである。
「ごちそうさまでした!」
龍輝は合掌礼拝して洗面所に向かった。歯磨きとヒゲ剃りのためである。
「龍輝クン、帰り何時頃になりそう?」
「夜遅くなるから、晩飯は無しでいいです。明日の朝、またお願いします」
「了解! カップ麺はあるから、ポットでお湯くらい沸かせるよね?」
「ひどいな、お手伝いさん。いくら料理が出来ないったってポットでお湯くらい沸かせますよ」
「ならいいけど、夜の急な呼び出しはカンベンしてよ」
「特別料金払いますよ」
「わっ! 出た。大学在学中にベンチャー企業立ち上げて一部上場企業に成長させてさっさと売却、30歳にして総資産10億円のFIRE(経済的自立を果たして仕事を早期にリタイアすること)で悠々自適な生活を送るおフザケ野郎の発想」
「悠々自適な生活を送れるからこそ、変な団体から資金援助受けることなく公僕やってるんですが」
「ご立派な事、マンガチックな核武装論ぶち上げてカタルシスをエサに若者票集めちゃって」
「おや? 政治に疎いお手伝いさんがよくご存知で」
「SNS! 龍輝クンをエゴサしてたら出てきた」
「雇い主をエゴサって、お手伝いさんらしいな」
龍輝宅のインターフォンが鳴り、瑠璃が即座に対応に当たった。
「龍輝クン、秘書の多嶋さんが迎えに来た〜!」
「多嶋は“さん”づけか。お手伝いさんの基準はどうなってんですかね」
ちなみに多嶋
は42歳である。龍輝が国会議員に立候補してから秘書を公募し、解党した野党議員の秘書をしていた経験を買って多嶋を秘書とした。龍輝は与党所属である。
「じゃ、行ってきます」
「行っといで」
瑠璃は龍輝を玄関まで見送り、多嶋に「龍輝クンをお願いします」と一礼して洗い物の続きをした。
「さて、ポットのお湯はまんたんにしたし、カップ麺は食卓に置いたし、帰るか」
瑠璃は今一度、火の元や窓の施錠を確認して帰宅しようとした時、彼女のスマホから着信音が発せられた。
「えっ! 多嶋さんから?」
瑠璃は龍輝宅の施錠をして急いである場所に向かった。
龍輝は核武装論をぶち上げてはいるが、それは国民一人ひとりに国防について考えてもらいたいがためである。
国会で「他国との協調と融和で日本を守る!」と主張する野党・平和の党党首の馬渕睦夫
代表とはライバル関係にある。馬渕は市民運動グループ出身で、宗教団体「愛のつどい」教祖・大喜多豪部
「多嶋、どこへ向かっている?」
龍輝は核兵器廃絶を主張する市民グループとの対話のつもりで、多嶋の車に乗っていた。
「政治学習院本部です。馬渕代表が先生とじっくり話し合いたいとおっしゃるので」
「ならそう言え。回りくどい事をするな」
「サプライズですよ、島津先生」
政治学習院とは、馬渕と大喜多が共同代表を務める若手政治家を育成するための私塾である。在籍する若者は「院生」と呼ばれ、政治を学ぶと同時に「愛のつどい」の信徒としてボランティア活動もしているのだ。
「着きました」
多嶋は政治学習院本部の駐車場に停車し、いち早く下車して龍輝がいる左後部座席のドアを開けた。
「いい機会だ。院生達と核兵器廃絶を唱えるだけで日本国民を守れるのか、激論を交わそうじゃないか」
龍輝を先に歩かせた多嶋は車を施錠して車のキーをジャケットの右ポケットに入れた。
「多嶋、あの赤い屋根の建物が本館になるのか?」
「ええ、入ってすぐ左に講堂があります。院生達の前で馬渕代表や大喜多先生と『核武装論』有りか無しで討論していただきます」
龍輝はあることに気づきつつ、講堂に足を踏み入れた。
「多嶋、院生はおろか椅子も並べてないじゃないか?」
龍輝の背中に拳銃を突きつける多嶋である。
「飼い犬に手を噛まれるとはよく言ったもんだ」
「サプライズですよ。ホラ!」
講堂の舞台そでから馬渕と大喜多が出てきた。
「ようこそ、島津先生。核武装論派のあなたが丸腰でくるとは驚きだ」
舞台から降りた馬渕と大喜多の元へ、龍輝を連行する多嶋である。
「馬渕代表、自衛隊反対派のアンタがこんな手を使うとはな。大喜多教祖、神はこんなのをお許しになられるのか?」
大喜多はカラカラと笑った。
「テロ活動に宗教が絡んでいるのを知らぬ島津議員ではあるまい?」
「そっち系の宗教ね。自分達の教えを守らない者は神の御名の下に命を奪っても構わないってか?」
多嶋は更に強く拳銃を龍輝の背中に押し付けた。
「大喜多先生に向かってなんて無礼な!」
「やはり、お前も信徒だったか」
「信仰の自由は法で定められてますから」
「銃刀法違反を犯しているのはどう説明する?」
馬渕が龍輝を睨みつけた。
「いつも国会で私の平和理論をけなしおって」
「国会って、そういう場だ。こちらが笑顔になればどんな相手も心を入れ替える。それをどこかで実践してるのかい? 教祖様」
「この世には魔がはびこっておる。核武装論なぞもっての他」
「核武装している国家元首に笑顔で説法でもしたらどうだい?」
大喜多はため息をついた。
「祈りが足らないのだよ。島津議員、核武装論なんてやめて我々と祈りを捧げ給え」
「いっそ、アンタんとこの院生を聖戦士にでもして、テロ活動させたらどうだい? 神の御名の下にさ」
馬渕は多嶋に龍輝を出入口に向けさせた。
「何をするつもりだ? 多嶋」
「先生への侮辱をわびてもらうんですよ、ホラ!」
二人の院生
「お、お手伝いさん?! どうしてここに?」
「私名義でメールを送ったんです。『島津先生が倒れたから、政治学習院本部まで迎えに来てください』とね」
「多嶋! お前という奴は・・・」
「秘書である私のメールなら疑う事はないと思いましてね」
瑠璃はただ龍輝をみつめていた。龍輝は瑠璃が恐怖のあまり声も出せないのだと確信した。
「大喜多、馬渕。お前らの目的は何だ?」
「国民に国防など考えて欲しくないのだよ。我々の平和理論さえ信じていれば何も心配しなくていいと思い込んでくれれば」
「なるほど、日本国民を骨抜きにしてお前らの言うとおりにさせたいって訳か」
「島津龍輝よ、お前は『核武装論』をぶち上げて国民に国防を身近に考えてもらいたいんだろうが」
「それでは我が党やお前の党の平和主義グループにとって都合が悪い。お花畑に居てもらわなくては困るのだよ」
「世界中で核兵器廃絶が実行されれば、俺もお花畑でノンビリしたいがな」
「お前はお花畑にはいけない。我々に散々楯突いたのだからな」
院生の一人がズボンの後ろに差していた拳銃を瑠璃の右こめかみに突付けた。
「やめろ! お前らが憎いのは俺だろ?」
「ああ、憎い。だからこそお前の目の前であのオンナを始末する。島津だけにな」
「さすがは大喜多先生、どんな時にもユーモアを忘れない。やれ!」
龍輝が多嶋を振り払おうとした時、一発の銃声が響いた。
「何!? 島津が消えた?」
「大喜多先生、あのオンナの姿もありません」
大喜多らは講堂内を見回した。院生が撃った弾丸が講堂の床にめり込んでいた。
「どこにもいない!」
「外に逃げたか? 探せ!」
大喜多らは講堂を出て本部内や外に出て龍輝らを探し回った。
「あれは何だ?」
「昭和の特撮ヒーローのコスプレか? ○○刑事ナンチャラとかの」
多嶋が敷地内の広場で見つけたのは、水色を基調にピンクのラインが入ったメタル装甲服、ヘルメットには幅広いゴーグル、右太腿には電子銃がホルスターに納められ、各所には様々な計器やメーター等が点滅している。
大喜多らも多嶋の元へ駆け寄ってきた。
「貴様、一体何者だ!」
多嶋はたじろぎながらも、ドヌーブの声である人物を思い浮かべた。
「まさか?」
ドヌーブはホルスターから超電子銃「マルチサーチショット」を取り出し、容赦なく多嶋を撃った。
「これで地球人はいなくなった」
多嶋は一瞬にして消えた。
「どうする? 素直に逮捕されとく?」
大喜多はため息と共に馬渕らに「やれ!」とばかりに顎をしゃくった。
「誰だが知らんが、そんなメッキはすぐに剥がしてやる」
馬渕らは異星人「アブレッグ族」としての正体を現した。馬渕はギール兵のリーダー・マブーゼ
「うっ!」
怪光線が当たった箇所で爆発が起こり、あとには爆煙のみが残った。
「ふん! 他愛もない。ん!」
どこからかバイクの排気音が響いた。マブーゼは周囲を警戒した。
「あそこだ!」
オレンジ色のメタリックで装甲された特殊バイク「ライドバニー」
に跨ったドヌーブが、フロントフォークに装備されている「バニーバルカン」をマブーゼらに向けて発射しつつ突進していた。
「ぐぎゃあ!」
大喜多とマブーゼは他のギール兵を盾にして姿を消した。ライドバニーは盾にされたギール兵らを跳ね飛ばし、爆発四散させた。
「おのれ! こうなればアブレ魔境に引きずりこんでやる!」
空中浮遊している大喜多が両手を広げ、呪文を唱えると空はサイケ調になり地面は薄氷の如く割れ出し、ライドバニーは地面から落下した。
「ジェットモード!」
ドヌーブはライドバニーのタイヤを収納させ、ジェット機ユニットを車体に接合させた。
「来たな」
アブレ魔境を飛行するライドバニーの前に、タガメ型戦闘機数機
「全機に告ぐ。ドヌーブ機を撃ち落とせ!」
タガメ型戦闘機は前脚状のビーム砲をライドバニーに向け、一斉にビームを発射した。
「うあっ! 負けるものか」
多数のビームが命中しバランスを崩しつつも、ライドバニーを急旋回させるドヌーブである。
「ウイングミサイル!」
ジェット機ユニットの主翼端からミサイルを連続発射し、マブーゼ機は損傷、その他の戦闘機は爆発して墜落していった。
「我が編隊を全滅させるとは」
マブーゼは戦闘機から脱出、墜落する愛機を見つつ地面に降り立って青竜刀に似た刀を振り回した。
「ドヌーブ、降りてこい!」
「はいはい、バイクモード」
ドヌーブはライドバニーをバイクモードに戻し、マブーゼを跳ね飛ばしてターン後に急ブレーキをかけた。
「き、貴様・・」
「ご希望に応えましたが、何か?」
ドヌーブはライドバニーから降り、マルチサーチショットを手にすると、シリンダー型ダイヤルを回して銃口をマブーゼに向けた。
「ビームキャノン!」
銃口先に光球が発生するとドヌーブは銃身を両手で支えて銃爪を引いた。銃口の約十倍のビームが発射されて瞬く間にマブーゼを貫き爆発四散させた。
「残るはお前だけ。大喜多、いやアブレ魔人オオキタザウラー!」
大喜多はドヌーブの前に出現し、怪物然とした正体をさらした。
「この魔境では地上の五倍の能力を発揮出来る。貴様など問題ではない」
ドヌーブが銃爪を引く前にオオキタザウラーの右手が砲身となり、超次元バズーカがドヌーブの腹部に命中した。
「ううっ! くっ。ビームキャノン」
ドヌーブは左手で腹部を庇いながら、右手のマルチサーチショットをオオキタザウラーに向け銃爪を引いた。だが、マルチサーチショットからは警告音のみが発せられた。
「(エネルギー)残量不足か? マブーゼ如きで使い果たしたか?」
オオキタザウラーは右手を五本指に戻して両刃の槍を出現させた。
「ドヌーブ、死ねえ!」
オオキタザウラーは槍でドヌーブを斬りつけた。
「うわああっ!」
ドヌーブは仰け反りながらもマルチサーチショットは離さずに体勢を整えた。
「まだそんな力が残っているのか」
ドヌーブはマルチサーチショットのダイヤルを回して通常ビームのレベルにした。
「これならどうだ?」
オオキタザウラーは姿を消した。
「ううっ!」
ドヌーブは何度か攻撃を受けたが、仕掛けてきた相手つまりオオキタザウラーの姿を確認出来ずにいた。
「見えない我の攻撃を受けながら、恐怖の中で果てるがよい」
ドヌーブはマルチサーチショットのダイヤルを回して可能な限り出力を大きくした。
「サーチアイ!」
ドヌーブのゴーグルに両眼状のライトが点灯することで、透視能力や急所察知能力等が発揮されるのである。
「そこだ!」
ドヌーブは左斜め前に銃口を向けて銃爪を引いた。
「ぐおおっ!」
オオキタザウラーが頭部から火花を出しながら姿を現した。
「どうして分かった?」
たじろぐオオキタザウラーを横目に、ドヌーブはマルチサーチショットをホルスターに入れ、右手を口元の前で握りしめた。
「デリートサーベル!」
ドヌーブの右手に超撃剣「デリートサーベル」が出現した。その姿はまさに騎士そのものである。
「おのれ、そんなサーベルなぞ我の槍で弾き飛ばしてやるわ」
オオキタザウラーは頭部から火花を出したまま、槍を振り回してドヌーブに斬りかかった。
「死ねええっ!」
オオキタザウラーの槍をドヌーブはデリートサーベルで弾き飛ばし、更にオオキタザウラーの腹部に突き刺した。
「何だと? そんな馬鹿な」
ドヌーブがデリートサーベルを引き抜くと、オオキタザウラーの傷口からも火花が吹き出した。アブレ魔境に雷鳴が轟き、稲光が走った。
「この我が敗れるなど有り得ぬ」
ドヌーブは刀身を発光させた。
「ドヌーブフィナーレ!」
ドヌーブはデリートサーベルを下から振り上げ、オオキタザウラーの中心に光が突き抜けた。
「デリートコンプリート!」
ドヌーブがデリートサーベルを転送させると、オオキタザウラーは大爆発して果てた。アブレ魔境も元の地上に戻った。
超光速戦闘母艦「グレートスワン」
「艦内をうろつかないでって言ったよね?」
コックピットに入って来たドヌーブは装甲強化服「ハイパースペックテクター」を解除した。
「お手伝いさん、これ本物ですよね?」
「そうだよ、セットじゃないからね」
話は少しさかのぼる。
院生が銃爪を引く直前に瑠璃は、
「甲着」
と呟くと僅か0.00087秒で銀河刑事ドヌーブとなり院生達から離れ、光速移動で龍輝を救出してグレートスワンの休養室に避難させた。
「トイレはあるし簡易的な飲食物なら用意してあるから、休養室から出ないでね」
ドヌーブは龍輝に言い聞かせて大喜多らの元へ向かったのである。
「お手伝いさんって何者ですか?」
「宇宙から来た正義の味方! なあんてね」
コックピットに着信音が響くと、瑠璃はメインスクリーンに映像を写し出した。
「えっ! 矢島先生?」
「おお、島津君。怪我は無いかね?」
「ええ、でもどうして矢島先生が?」
「アブレッグ族が日本を皮切りに地球の武力解除をさせて、一気に攻め込む計画を宇宙広域警察がキャッチして私が特命捜査官として矢島国家公安委員会委員長に協力をお願いしたのよ」
「公安でも『愛のつどい』が怪しいと睨んでいてね、総理を初め警察庁や防衛省、検察や裁判所とも連携をとってドヌーブ刑事の捜査をサポートしていたんだ」
龍輝は多嶋の行方が気になった。
「矢島委員長、多嶋を警視庁刑事部に転送させたんですが、届いてます?」
「多嶋を警視庁に転送?」
「そう、多嶋の行動を極小ドローンで撮影して委員長のPCに送信して」
「その動画を警察庁長官や警視総監にも転送して、裁判所に逮捕状を申請して多嶋を逮捕したのだよ」
龍輝にある疑問が浮かんだ。
「あの、お手伝いさん? 多嶋を転送したってどういう事です?」
「多嶋を一度原子分解させてデータ化して警視庁に転送してから、再構成させたの。62%の確率で」
「お手伝いさん、怖いです」
矢島は咳払いした。
「島津君、くれぐれも内密で頼むよ」
「はい、もちろんです」
「矢島委員長、ご協力感謝します」
「また何かあったら、いつでもおっしゃって下さい」
矢島は通信を切った。
「龍輝クン、すべての武装解除派が侵略者だなんて思っちゃだめだよ」
「分かってますよ、それより地球人を代表していいます」
「何? あらたまって」
「お手伝いさん、助かります!」
瑠璃は龍輝を観測席に座らせ、自らは操縦席に着席してグレートスワンを地球のとある待機場所へと発進させた。
〈終〉
皆様、大変ご無沙汰しております。
「このヒロイン、実は」の企画を知り、アイデアが浮かんだので「ほくろ」を休載させて執筆に望みました。
多くの方にお読みいただけたら幸いです。