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その54 Bランクの警護がいれば安心です!

「俺の名前はハンス。重戦士でBランク冒険者だ。今回はノアーク商会の依頼で[サーム]の街までこの馬車の警護をさせてもらう。宜しく頼むぞ」


 警護? そうか...確かに街の外には普通にモンスターが出現する。人は襲われるのに馬車は襲われないなんてことはないだろう。ハンスはモンスターから馬車を守る為に雇われたということか。


 馬車の中には、いざとなればハンス以外にも4人の冒険者がいる。ある程度のモンスターになら充分対処は出来るだろう。4人の中に俺も含まれているが、俺だってユニークスキルを使えば充分戦力になる筈だからだ。


「そろそろ馬車を出発させますねー」


 御者の1人が前から声を掛けてきた。馬車を出発させることを伝えてくれたようだ。


 馬車が出発すると箱の中ではリュートの話になっていた。


「でも皆さん。何でリュートを馬車に乗せるのを了解してくれたんですか? 普通はドラゴンと一緒に馬車に乗るなんて嫌ですよね?」


「小さな子竜って聞いてたからな。流石に子竜くらいなら、何かあっても俺達のパーティーで対処出来るからな」


「私はアンナがドラゴンを見てみたいと言いましたので。まぁ、私の方も見てみたかったので、別に構わないかなぁーと思いまして」


 グレンはともかくジェシカはのんきだな...アンナが襲われたらと考えなかったのだろうか? まぁそのお陰で俺達が馬車に乗れた訳ではあるが...。


 ふと、リュートの方を見てみると、アンナとじゃれ合っている。リュートはアンナのことを気に入ったようだ。


 皆と会話をしながら馬車は進み、暫く時間が経過すると御者の男がこちらへ話掛けてきた。


「モンスター達がいます! ハンスさん。お願いしても良いですか?」


「おう! 任せてくれ!」


 馬車が一旦止まると、ハンスは隣に置いてあった槍を手に取り馬車を降りた。


 俺が外を見渡すとモンスターの数は3匹。2匹がブルードックで、1匹がスライムだ。


 ハンスの姿を見て、1匹のブルードックが襲い掛かった。


「ふん!」


 ハンスはブルードックが飛び掛かってきた瞬間に槍で身体を貫いた。


「キャイーン!」


 槍で貫かれたブルードックはピクピクと痙攣をして10秒程すると一切動かなくなった。


「次はお前だ!」


 もう1匹のブルードックには頭を目がけて槍を突き刺した。


「キャイーン!」


 2匹目のブルードックが頭を貫かれ息絶えると、今度はスライム目がけて走って行き、ブヨブヨボディに槍を突き刺した。


 貫かれたスライムはそのまま溶けてなくなってしまった。


 流石Bランク。ハンスは一瞬にしてモンスター3匹を倒して見せた。

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