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その41 服も装備に入りますか?

 どうせこの制服は目立ちすぎるから何とかしようと思っていたし、それでお金も出来るなら一石二鳥だ。ただ制服をなくしたことを母さんに言ったら大目玉を食らいそうだが、今はそんなことを言っている場合ではない。この世界では命が懸かっているんだ。


 どうせ服を買い換えるなら村人でも装備出来る服が良いが、そもそも服にも装備出来るとか出来ないとかあるのだろうか? 装備出来ても出来なくても服で防御力が上がるとは思えない。


「ちなみに服にも職業によって装備出来るとか出来ないとかあるんですか?」


「服に関しては装備という概念はありませんよ。あくまでも武器や防具だけです」


 良かった。それなら服に関しては購入の時に気にする必要はなさそうだ。だが、装備出来ない武器でも扱うことが出来るなら、装備出来ているかどうかの確認はどうすれば良いのだろうか? それが分からなければ自分が使っている武器が装備出来ているのか、判断する術がない。


「武器が装備出来ているかどうかの確認をする方法はあるのでしょうか?」


「装備が出来るものを身に着けていれば、ステータス表示の時に一緒に表示されますよ」


 なる程、そういうことか。だとしたら木の枝を持っている時にステータス表示を出したことがあったが、何も表示はされてなかった。村人は木の枝すら装備をすることが出来ないのか...。別に木の枝を装備出来たところで何も嬉しくはないのだが、少し切ない気持ちになった。


「洋服屋の場所を聞いても良いですか?」


 俺はニーナから洋服屋の場所を聞き出した。このギルドの直ぐに近くだということなので、直ぐにでも向かおうと部屋の入り口へ近付くと猫耳職員に声を掛けられた。


「黄昏の迷宮に向かうのなら途中で[サーム]という街に寄ることになると思います。あの街には従魔登録所があるので、ドラゴンの従魔登録はしておいた方が良いと思います。ドラゴンが従魔の証さえ身に着けていれば、街の人間がドラゴンを見て怯えることもなくなると思いますので」


 従魔登録か...確かに、それで人々が怯えなくなるならやっておきたい気持ちはある。だが、やはり俺の様な村人にドラゴンを従魔にすることなど出来るとは思えないのだが? まぁ、ものは試しに一度挑戦してみるのも良いかも知れない。


 どうせ[サーム]というのは黄昏の迷宮への行き道にある様だし、問題はないだろう。


「ありがとうございます。今日のところは取り敢えず洋服屋へ行ってみます」


「では一緒にこの部屋を出ましょう。私もそろそろ受け付けに戻らないと」


 俺はニーナと一緒に部屋を出て、カウンターを抜けると冒険者ギルドの入り口へ向かった。


 入り口へ着き、カウンターの方を見るとニーナと目が合ったので、軽くお辞儀をしてギルドの外へと出た。


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