その4 いくらなんでも弱過ぎるんですが?
「ステータスオープン!」
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チエ・ハヤサカ
女性 年齢17歳
人間 職業・賢者
LV1 HP150/150
SP0 MP180/180
力50 技60
速さ80 魔力150
防御50 幸運90
[加護]
炎B 風C 土C 水C
雷C 聖C 光D 闇C
[魔法]
ファイヤーボール
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「おぉぉぉ!」
千恵は2人とは違い、魔法を使って戦う賢者の様だ。そして3人の中に勇者はいなかった。やはり、俺の為に残っているに違いない!
「次は俺がやりますね!」
「お主はワシが召喚しようとした者ではない。秘められている力も感じないし、別にやらなくても良いぞ」
どうやら、この老婆が俺達をこの世界に召喚した張本人のようだ。
俺からすれば老婆には頬ずりをして、口づけをしたくなる程の感謝しかない。
だが、流石に17年間守ってきたファーストキスを老婆に捧げるのは悲しすぎるので、感謝をするのは心の中だけに留めておいた。
「いや...でも...もしかしたら凄い力が眠ってるとか、あるかも知れないじゃないですか?」
俺には自信があった。モブキャラが、異世界転移までしてモブキャラのままな訳がない。
「...では、やってみるが良い」
「ステータスオープン!」
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シオン・ヨシムラ
男性 年齢17歳
人間 職業・村人
LV1 HP20/20
SP5 MP0
力5 技5
速さ5 魔力0
防御5 幸運1
[加護]
炎G 風G 土G 水G
雷G 聖G 光G 闇G
[スキル]
村人の一撃
[ユニークスキル]
五十歩百歩
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兵士達の響めきが聞こえてくる。周りの人間を驚かせるという計画は成功したが、それは俺が想像していたものとはかなり違っていた。
そんな馬鹿な!? 村人なんてモブキャラの代表格じゃないか!? 俺は何度も表示されたステータスを確認してみるが、やはり村人と書かれている。そして何よりステータスの低くさが異常だ。
エリザベスは、基礎ステータスの平均が30と言っていたのに対し、俺の基礎ステータスはMAXで5、幸運に至っては1しかない...。
こんな筈はない! スキルに〖村人の一撃〗というスキルがある。もしも、このスキルがどんな敵でも一撃で倒せる的なスキルなら!? 一発逆転に期待をしながらスキルの名前を頭に思い浮かべると、自然と頭の中に説明文が流れてきた。
〖村人の一撃〗SPを20消費して通常攻撃の1.1倍の攻撃をする。
使えなさ過ぎる...。しかも、最大SPが5の俺に対して消費が20とは、現状では使うことすら出来ない。
終わった...。スキルすらゴミの様なスキルだ...。流石は村人...。
絶望し掛けた時だった。スキルの下にユニークスキルという表示があることに気付いた。
〖五十歩百歩〗? 何だこのスキルは? しかも異世界なのに日本のことわざとか、世界観ぶち壊しじゃないか。
名前を頭に思い浮かべても、スキル効果不明と表示されるだけだった。
俺は一部の望みを懸けて、このユニークスキルのことを王に確認してみることにした。
「王様。私には〖五十歩百歩〗というユニークスキルが使える様なのですが、どの様なスキルなのかお分かりになりますか?」