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その19 足元にご注意を

 街を出たガンツ達は西に向かい進んで行った。俺はなるべく距離を開けない様に付いて行く。城の場所とヤブンの街から大体の方角は分かると思うが、もしガンツ達とはぐれてしまったら、もう街に戻ることさえ出来なくなるかも知れない。


 城からヤブンまで続いていた土で出来た道のようなものも、ヤブンの東には続いていたが、西の方向には繋がっていなかった。


 おそらく道は建物に沿って作られていて、ヤブンの東には街や城があるのだろう。


 マウル山への道は本当に何もない平野だった。辺り一面が見渡せるため、モンスターに奇襲をされることもないだろうと安心して歩いていると、突如足元の土が動き出した。


「シオン! 離れろ!」


 ガンツの声に反応して咄嗟に後ろに下がると、俺の元いた地面の土が盛り上がり、中から大きなモグラのモンスターが現れた。


ーーーーーーー

大モグラ LV6

ーーーーーーー


 モグラのクセにブルードッグよりも高レベルじゃないか。更に下がり、大モグラとの距離を開けるとガンツが腰の鞘から剣を抜き、大モグラに切り掛かった。


 ガンツの剣が大モグラを捉えると、そのまま真っ二つになり、左右に分かれ地面へと倒れた。


 一撃で倒すとはやはりBランクの実力は凄いな。


 ガンツは剣を使い戦ったが、バーツは弓矢、ゲイツは斧を持っている。


「シオン。大丈夫だったか? この辺りの地面には、大モグラが潜んでることがあるから気を付けるんだぞ」


「ガンツさん。ありがとうございます」


 忠告されてからは地面を気にしながら歩くようにした。そしていつ大モグラが現れても、ガンツの後ろに逃げられるように体制を整えていた。


 1時間程歩くと遠くの方に山が見えてきた。ここに来るまでに4匹程、大モグラに遭遇したが、ガンツとゲイツの2人が簡単に撃退をしてくれたので、俺が危険な目に合うことはなかった。


「マウル山が見えてきたな。ドラゴンの巣があるのはあの山の頂上だ」


 まだ遠くにあるのでハッキリとは分からないが、山の高さは500mくらいで、それ程険しい山ではないように見える。


 ドラゴンを見れるなると、不安も大きいがその分期待も大きかった。


 やっぱり炎とか吐くのか? その翼で空を飛ぶのか? 俺のワクワクは止まらなかった。


 そこから暫く歩き山の入り口へ到着し、入り口から中へ入ると山には、上に登る為の道が出来ていた。天然で出来たものか、人の手によって作られたものかは分からないが、この道沿いに登っていけば頂上まで行けそうだ。


 ガンツが真っ先に山を登り始め、その後ろをバーツ、ゲイツの順に登っていく。


 俺は3人に続いて山を登り始めた。


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