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その145 異空間収納とか超便利です

 そう言えば、ふと思ったのだが、MPを回復させる薬なんかはないのだろうか? MPが回復出来るならHP回復薬は少し用意しておくだけで良い気がする。


「すみません。少し聞きたいことがあるのですが?」


「おやおや、可愛らしいお客さんだね。一体なんだい?」


 ニアを可愛らしいと言うのは分かるが、俺には無理があるんじゃないのか? まぁ、この老婆からすれば俺も小さな子と変わらないのかも知れないが...。


「この店にはどんな薬がおいてありますか? MPを回復させる薬みたいなものはありますかね?」


「MPポーションは貴重な薬でね。ウチの様な小さな店では扱っていないよ。ウチにあるのはHPを少々回復させる通常のポーションと、毒を回復させるキュアポイズン。それから麻痺を回復させるキュアパラライズと石化を回復させるキュアストーンくらいだね。後は日常生活で使う様な薬なら色々と置いてあるんだがねー」


 状態異常に石化があるのか...。一人でいる時に石化したら、死ぬのと殆ど変わらないな。


 念のために冒険で必要になりそうな薬は全て買っておきたいが、流石にそれだけの荷物を入れておく場所もないし、どうするか...。


 俺が難しい顔をしながら悩んでいると、ニアが声を掛けてきてくれた。


「一体どうしたんですか?」


「いやー、色々と買いたい薬はあるんだけど、全部買うと荷物が大変になるし、何を買うべきかなーと思って...」


「それなら私がマジックボックスの魔法を覚えたので、それを使えばどれだけでも荷物を入れることが出来ますよ」


 ひょっとして、異世界物でよくある異空間収納みたいな魔法か? だとしたらこの先、物凄く便利になるぞ。


「それって異空間に物を収納出来るみたいな魔法のことかな?」


「はい。そうです。ご存知だったのですね」


 流石、一家に一人ニア。それにしてもこの短期間にどれだけの魔法を覚えたんだ? この調子で行くと、その内に転移魔法なんかも覚えるんじゃないのか? ニアの魔法により荷物の心配がなくなったので、必要になりそうな薬は全て複数購入することにしよう。


 購入数に驚きながらも老婆はカウンターの上に薬を並べていったが、その数はとても持ち運べる数ではなかった。


「ニア。これだけ全部いけるかな?」


「全然大丈夫ですよ! それでは荷物を収納しますね」


『マジックボックス』


 ニアが魔法を発動させると黒い正方形の物体が姿を表した。


 物体と言う表現はおかしいのかも知れない。まるでブラックホールが正方形になった様な感じだ。


 やはりブラックホール的なものなのか、カウンターの上にあった薬が全てその中へと吸い込まれていった。


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