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その141 年収億越えも狙えるかも知れません

 [サーム]に入った俺達は直ぐに冒険者ギルドへと向かった。


 いつもの様にギルド内には冒険者らしき人間が数人と、受け付けカウンターにニアを不正と疑った女性職員の姿があった。


 俺は女性職員の前のカウンターに大量の尻尾が入った袋を置くと、女性職員はキョトンとした顔をしながらそれを眺めていた。


「えーっと...これは一体?」


「全部イートラビットの尻尾ですよ」


「え!? イートラビットの尻尾ってかなり小さな物だと思うのですが...」


 女性職員は半信半疑で袋の口を開けると、予想を上回る量に言葉をなくしている。


「何個あるのか俺達も把握していないので、数えてもらっても良いですか?」


 俺達が数えて口頭で数を言ったとしても、どうせ再確認をされると思ったので数は数えていない。


「あ...ああ。少々お待ち下さい.」


 女性職員は袋の中から1つづつ尻尾を取り出してはカウンターの上に並べている。その様子を見ていた冒険者達にざわめきが起こっている。


 暫く数を数えていた女性が突如手を止め、こちらに視線を移動させた。


「こ、これ? イートラビットのリーダーの物ではないですか!?」


 リーダーラビットの尻尾は普通のイートラビットの尻尾とは違い、先の部分が二股に分かれているため、直ぐに別物だと判別することが出来る。


「はい。リーダーを倒さないと数が増え続けちゃうみたいだったので、倒しときました」


「イートラビット討伐のギルド指定ランクはEですが、リーダーラビットの場合は倒すのが困難となるため、本来ならCランクとなります。ただ、今回の依頼は単純にイートラビットの討伐となりますので、報酬は通常のイートラビットと変わりませんが...」


 別に報酬を考えてリーダーラビットを倒した訳ではないので、それは問題ないのだが、リーダーラビットを倒すまで群れは次々と増え続けていた。


 あの状況で通常のイートラビットだけを倒す意味はあったのだろうか? まぁ、倒さなければひたすら増え続け畑が壊滅状態になるため、少しでも数を減らしておくというのが本来の目的だったのかも知れないが...。


「リーダーラビットの件は問題ありませんよ。それで数は数え終わりましたか?」


「はい...331匹になります」


 おお! 金貨99枚! 日本円にして約100万。1日でそれだけの金額が稼げるなら年収にしたら3億円オーバー!  冒険者って凄い職業だなぁと俺は実感していた。


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