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130/269

その130 ドラゴンって肉食ですよね?

「畑の人達でイートラビットを駆除することは出来ないんですか?」


「イートラビットは戦闘力こそは低いんだが、かなりのスピードでな。捕まえようとしたり、退治したりしようとしても逃げられちまうんだ」


 なる程...。だったら俺でも役に立つことが出来そうだ。


 イートラビットが速いだけのモンスターなら俺も同じくらいの速さになれる筈だ。後は1匹1匹倒して行けば良い。ニアに関しても、殆どの野菜が畑に密着しているため、ウィンドカッターを使えば畑に被害を出さずにイートラビットだけを倒すことが出来るだろう。


「あれ? でも畑は夜中に襲われるって言ってましたよね? まだ、夕方前の時間ですが...?」


「奴らは夜中にしか姿を現さない。あそこの小屋を使って良いから、夕食を取ったら仮眠しとくと良い」


 そう言って男が指差した先には小さな小屋があった。この男の家という訳ではないが、畑の人間が泊まったりすることが出来る様だ。


 確かに、夜中に戦闘をするなら、それまでに仮眠を取っておきたい気持ちはある。どれくらいの時間戦うことになるか分からないので、数時間戦い続ける可能性もあるだろう。


 ただ俺達は食糧を一切持ってきていない。腹が減っては戦えないと言うし、一旦[サーム]に戻って夕食を取ってからまた来るか。


「それじゃあ俺達は[サーム]に戻って、夕食を取ったらまた戻って来ますね」


「それなら丁度、今日採れたての野菜があるから俺が作ってやるよ」


「良いんですか?」


「おう。畑の為に働いてもらうんだがら、畑で採れる野菜の味も知ってもらいたいからな」


 あっちの世界でも採れたての野菜を食べた記憶はないな...。折角だし、ご馳走になろう。ただ、リュートの食事をどうするかだ...。肉食ってことは野菜は食べないんじゃないのか。


「何か、このドラゴンが食べることが出来る食事はありますかね?」


「そういやー、ドラゴンは肉食だったな。だが、安心しろ! ウチの畑の野菜は美味いから、ドラゴンだってきっと気に入る筈だ」


 味の問題ではない気はするが...。まぁ最悪、リュートが野菜を食べなかったら、イートラビットを食べさせれば良いか。ウサギの肉なら食べることも出来るだろう。


「宜しくお願いします」


「おう。それじゃあ早速料理に取り掛かるとするか! アンタ達も料理が出来るまで小屋の中で休んで居てくれ」


 男はそう言うと小屋の方へ向かい歩き出した。男の後を追うように、俺とニアも小屋の方へと向かった。


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