その127 結構稼げるかも知れません
「あのー...。もう少し報酬が良い依頼はないですかね...? 銀貨3枚はちょっと...」
「何を言っているんですか? 1匹で銀貨3枚ですよ? イートラビットは数10匹単位で行動をしたりするんで、ニアさんの力があれば100匹くらい討伐出来るかも知れませんよ?」
それは確かに美味しい! 100匹倒せば、金貨30枚。アーロンから受けたフェンリル討伐の10倍だ。しかも彼女やアーロンは知らないが、二アには確か、ウィンドカッター以外の攻撃魔法もあった筈だ。その魔法が複数を対象に出来る魔法だったら簡単に倒せる気がする。
毎回、二ア頼みにするのは申し訳ない気がするが、俺本人は戦う相手の能力に依存するので、実際に戦う迄は役に立てるかも分からない...。
「その依頼受けさせて下さい!」
「はい。お願いします。この街から西に行った所に、大きな畑があるんですけど、そこに現れるイートラビットというモンスターを倒すのが今回の依頼になります。かなりの数がいるので、倒せるだけ倒して欲しいとのことです。なお、畑に被害が出るような戦い方は止めて下さい」
畑に被害が出るような戦い方? 炎魔法なんかは使用出来ないと言うことか...。もしくは畑の外まで引き寄せてから一気に攻撃をするかだ。
何にせよ、畑の規模やモンスターを実際に見てみないと作戦の立てようもないな。
「分かりました。早速向かえば良いですかね?」
「お願いします。畑までは歩いて行っても直ぐに着きますから」
「その直ぐって本当に直ぐですよね? 1時間掛かったりしないですよね?」
「1時間も掛かったら直ぐとは言わないんじゃ...」
それが直ぐとか言う人が居るんですよねー。貴女の身近に...。どうやら彼女は距離に関しては、真面な認識を持っているようだ。
「それじゃあ畑に向かおうと思うけど、ニアは大丈夫かい? 疲れたりしてないかな?」
「私は全然大丈夫ですよー。まだまだ元気です」
ニアは両腕で力こぶを作る様な仕草を見せた。そんな姿も、とても可愛らしかった。
「それじゃあ向かおうか」
俺達が受け付けカウンターを離れようとすると、女性職員に呼び止められた。
「シオンさん。イートラビットの討伐証明部位は、ご存知じゃないですよね? それを持って来なければ何匹倒そうが、1匹も倒していない扱いになってしまいますので...」
危なかった...。討伐証明部位のことなんて一切頭になかった...。冒険者を続けていれば自然と、気にすることが出来るようになるのだろうか。
「すみません。うっかり忘れてました...」
「イートラビットは尻尾を生やした小型のモンスターなのですが、その尻尾が討伐証明部位となります」
「ありがとうございます」
女性職員にお礼を言うと、改めて俺達はギルドを後にして、街の入り口へと向かった。




