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その103 串焼きを買いに行こうと思います

 リュートは食事を欲しそうにしているが、俺もニアも殆ど食べ終わってしまっている。女性にリュートの食事を頼むべきだろうか? 別に宿屋で頼まなくても街へ出て購入すれば良いか。


「リュート。後から腹一杯食べさせてやるから少し待っててくれ」


「キュイ! キュイ!」


「痛てっ!」


 自分だけ食事を与えられなくて、怒っているのか、リュートは俺の身体に体当たりをしてきた。もちろん本気の体当たりではなく、少し痛いだけで、怪我をしない程度の体当たりだ。


「リュー君。私達だけ食べちゃってゴメンね...」


 二アが申し訳なさそうにリュートに謝ると、リュートは大人しくなった。アンナといい、二アといい、リュートは幼女好きなんじゃないのか? リュートに食事をさせるため、まだ少し早いが宿屋を出ることにしよう。


「二ア。そろそろ出発しようか?」


「はい!」


 俺達は部屋を出ると、またギシギシと音がなる通路を歩きながら受け付けカウンターへと向かった。


 受け付けカウンターの前に着くと、昨日と同じ様に女性がカウンターに立っていた。


「あら、早いね。もう出て行くのかい?」


「はい。リュートに食事を与えないといけなくて。この辺りにドラゴンが食べる食事を買える様な店はありませんかね?」


「うーん...ドラゴンが何を食べるか分からないけど、串焼きを売っている店ならあるよ。色んな肉を串に刺して焼いただけの料理なんだけど、凄く美味しいよ!」


 肉ならリュートにピッタリだ。それにそんなに美味しい物なら俺も少し食べてみたい気持ちがある。


「場所を教えてもらっても良いですか?」


「この宿屋を出て、1本目の分かれ道を左に進んだ先に露店が出てるよ」


「ありがとうございます。それじゃあ俺達は行きますね」


「こっちこそありがとうね! また利用してね!」


 またニアは言葉を発せず、ペコリと頭を下げた。オンボロだったが、部屋の中は綺麗にされていたし、これならまた泊まっても良いかも知れないな。宿屋から出ると街には人の姿がチラホラと見られた。昨日は遅い時間だったこともあり、あまり人の姿はなかったが、この時間なら早い人は活動し始めるんだろう。やはり、皆リュートを見ると大なり小なりの驚きを見せている。


 串焼きの店を目指して、来た道を少し進むと分かれ道に着いた。真っ直ぐ行く道と左に行く道の二択だ。教えられた通りに左の道へと進み、暫く進むと右側に串焼きの看板が付いている露店を発見することが出来た。


 店の中では串に刺さった大量の肉が焼かれている。石で囲われた火の付いた薪の上に網が置かれていて、その網の上に置かれた大量の串焼きを、店主らしき男が次々とひっくり返している。肉からは肉汁が溢れ出ていて、見ているだけで食欲をそそられる。


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