鍋の本体
私はゲームが苦手です。
そりゃあもう、苦手です。
なんというか、ゲーム内と現実の方向が一致しないんですよね。
右だー、と思って右矢印を押すんですけど、なんか違う方向にいっちゃうんですよ。
それでも嗜みとしてやっとくべきかー、と思っていくつかプレイしてはみたんですけど、散々な結果でした。
その散々な結果を出した一番はじめのゲームとは。
(もちろん、ゲームは苦手なので、その説明も苦手です)
キノコやらカメやらが出てくるアレですね。
あっという間に小さくなって消えちゃって、終わりました。
がんばってはみたんですけど、ポールに激突するのが精一杯でした。確か、そのあたりで消えちゃったと思います。
どうやっても何回やっても地下には行けませんでした。
……なんでみんな飛べるの?
で、ずーっとゲームには手をつけていなかったんですけどね。
夫はゲームが割と好きなので、ゲーム機はあるんですよ。夫は地味にソフトを増やしたりしていたんですよ。
んで、夫がゲットしてきたゲームがこれ。
一回死んだのに生き返ったような人たちがワサワサ街にあふれていて、それを銃やらなにやらでやっつけるゲームでした。
やってみました。
開始五秒で死にました。
……どうやってゾンビの間を抜けるの?
コントローラーを夫に渡すと、すいすいっと抜けていきました。
説明書も読まずに始めたのに、そんな風な夫に尊敬の眼差しを送りました。
ただ、ホラーは一人でやるのが怖いらしくて、私はナビ係となり果てました。
なぜホラー嫌いがそのゲームをやろうと思ったのか。
ナビ係とは。
「それ、死んでる」
「まだ生きてる。撃っておいて」
「セーブはそこをまっすぐ行って右」
とか言う係。
びっくりするくらい、つまんない時間だった。
……クイズとか推理とか麻雀とかのゲームは面白いよ?
さて。
そして満を持して我が家にやってきたのは、あの有名RPGです。
スライムとか出てくるやつ。
前日に夫がプレイしていたのを見ていたら、なんかできる気がしたんです。
というわけで、夫が仕事に行っている間にやってみました。
で。
あっという間にゲームオーバー。
なので夫にメールして訊いてみる。
『なんか勝手に戦闘始めて勝手に死ぬよ!』
その返信。
『いのちだいじに』
……うーん?
よくわからん……。
しかしメールで長文打つのは面倒がる人だしなあ……。というか仕事中だしな。
というわけで、一応、ググってみる。
ひとまず、取説的なものは読まないと。
まあやり方だけ。攻略法は読んだらいかんだろう。
なるほど、最初にいろいろ設定しておかないといけないのか。
というか、呪文を覚えるのが大変だな。
んで、よくわからないなりにも、なんとかプレイできるようにはなりました。
どーにかこーにか進めていた頃、夫が帰宅。
「どう? わかる?」
「えーとね、鍋の本体がどこにもないよ」
「……鍋の本体?」
「フタはいっぱい出てくるけど、本体が出てこない」
「……ああ!」
むっちゃ笑われた。
ムカつく。
旅に出るから料理するのに要るのかと思ったんだよ!
そもそも、鍋のフタで防御できるのかよ!
フタが盾だと知ったときには別の装備をゲットしていたので、結局使わずじまい。
あと、人んちに勝手に入り込んで家探ししたり、嫌がってる人に何度も同じことを訊くとかいうことの罪悪感がものすごい。
その後、回転性のめまいを起こして、ゲームするのは諦めました。
攻略本の通りにやって、クリアだけはしました。
そんなわけで、ゲーム世界に転移とか、まったく書ける気がしません。
人並みくらいにはやっとくべきだったかなー、と思う今日この頃。
初心者あるあるだと信じたい。
ピアノ弾けるので指先は動くと信じたい。
オンラインゲームとかになるともう未知の領域すぎて意味がわからない。