番外編 森宮の外での出来事
こんばんは。今回番外編ということで主役視点がオリジナルの主人公です。
地球…そして森宮の街…この世界は大気が魔力に満たされた世界。
ぼくは別の世界、魔法の世界から他の仲間達とやってきた異界の人。
制服を着て、スカートを確認。リボンよし。うん。ばっちりなんだ。
友達と仲良く学校に行く。
そんな時。
「よっレゲイン」
「よっなんだ」
ぼくに声を掛けた男の人。
生徒会元副会長。音羽快斗。
「もしかしてまた何か揉め事なん?」
「ん~まぁそうなんだよ」
「快斗がやったら解決するん」
「いやぁ…俺はここから離れられないからな」
「……」
だいたいの人は最近知っている。
この男はめんどくさいという理由で最近いろんな生徒に自分の仕事を押し付けて自分はスーパーやコンビニ、洋菓子店とかでバイトしてる。
珍しいことに訳がありすぎるくらいの留年生の先輩。
来年は大学生になるらしいん。
あえてぼくは言うんだ。
「試験勉強するん」
「そうなんだよ試験勉強しないとなんだよ」
きっとしないであろう。
「ところで何を頼みに来たん?」
「ん?あぁ実は…」
曰く、森宮の街の外で行方不明が出ているらしい。
場所は交差点でかなり古い場所。
そこの調査ということらしい。
異例な事件だからということで友達を派遣したらしいん。
らしいんだけども…
「よぉーレゲイン会えて嬉しいぞ」
「ぼくは普通なんだ」
ぼくは彼を見た。
黒緑髪の高身長の男…。彼はサバタという男なん。
ぼくと同じ異界出身の。
「久しぶりに呼ばれてみれば…学校の外の依頼だ。お互い大変だな」
「まぁそうかもなんだ。んぇ?サバタが同行するん?」
「あぁそうとも。今日も聖なる探求と行こうじゃないか」
「ぇー…いや一応聞くん。今はどうなん?」
「ほぅ。聞いてくるか俺のマイブームを。そう、今のマイブームは…ニーハイだ」
「うん…うん?」
「スカートとソックスに生まれる絶対領域という領地…!いやむしろ最初のスタートと言っても過言じゃないかもしれない」
「……」
「レゲイン…君もなかなかの絶対領域だ」
「人前は恥ずかしいんだ。なんてこと言うん」
というようになかなか濃い知り合いなんだ。
「さぁ、今日も性なる探求の任務と行こうじゃないか」
んぇ?調査じゃ?聖なる探求なん?。え?聖であってるん?
という感じで今回はこんな感じで調査に出かけることに。
「ついたん」
「至って普通な交差点だなぁ」
「ん…」
「一応調べておいたんだ。行方不明になってるのはみんな女性だそうだ。それも40年も前からだ」
「んぇ?世界と繋がる前からなん?」
「そうなるらしい」
「しかも女性だけなん?」
「調べておいた内容はな」
「…これ…あらかじめ情報あったん?」
「まああったな。誰かがあらかじめ調べていたんだろー」
あらかじめ……なんですぐに対処しなかったのか気にはなる。
森宮の人か?あるいは…うーむ。
だけど今それを気にしても仕方がない。
行方不明がいるということはここはもう安全圏じゃないんだ。
信号が変わる。
ピ~ピーピーぴーぴぴぴー…。
変わったメロディーが流れる。
「鳩じゃないん」
「鳩じゃないな。なんの曲だ」
これだから異世界人は…という話なんだ。
仕方ないから録音してパトに教えてもらうん。
スマホを取り出してパト…もといパトリシアに送る。返事はすぐにきた。
『とおりゃんせ』
民謡曲らしいん。さすがパト…伊達に地球の人との交流が長いんだ。
「けどこれだけじゃ手がかりが少ないん」
「とりあえず待ってみようじゃないか」
「そうなん。サバタ何してるん?」
「レゲインの太ももを拝んでる」
「……いや拝まないでほしいんだ」
~~
何も起きない。出直しだろうかと考え踵を返そうとした時だ。
交差点のど真ん中、空間が裂けて鳥居が見えた。
その先から男か女かもわからないとおりゃんせを歌う声が聞こえた。
サバタに問いかける。
「これぼくらを誘ってるん」
「そりゃそうだろう。格好なエサが目の前にいるんだから」
行こう。ぼくらはそのために来たんだ。
裂け目の鳥居を潜る。
交差点から見た鳥居は綺麗な鳥居だったのに裂け目の中の鳥居は壊れていて黒かった。不気味すぎん?。
「さっきまで街だったのに森なん…」
「いったいどんな仕組みやら…」
ぼくらは進む。
しばらく奥へ進むと誰かがいた。
「誰かいるんだ」
「女の人か。姿的には知らない学校の制服だが」
制服姿で体育座りでうずくまって泣いている。
「声かけてみる」
「え?おいちょっとま」
サバタの声を無視して駆け寄った。
「大丈夫なん?どこか痛む?」
「ぅえええええん!帰りたいよぉぉぉ」
「そうなん?ここから出れば帰れるんだ」
「帰れないよぉぉぉぉ」
「どうしてなん?」
「だって…」
そんなこと聞いたぼくがバカだったと思った。正直ゾッとした。
「顔…ないから」
顔を上げた女の子の顔が穴が空いたように真っ黒だったから。
「ッ!!」
瞬間頭上から気配がした。
ぼくは自分の血を触媒にして魔法を使う。
「黒血技…!」
真っ赤な半月の刃を飛ばす。
気配はそれをかわしぼくの目の前に姿を現した。
全身真っ黒のポンチョに顔は包帯で巻かれていた。
手には大きなクワガタのような巨大なハサミを持っていた。
こっちも杖を構える。
「お前、なにものなん…あの女の子はお前が?」
「ヒヒヒ…お前、小生を恐れない?」
「…質問に答えるん」
「その杖…その瞳の輝き。先の技…そうでありますカ。魔法使い…でやがりマスカ。なるほどだから恐れない!ヒヒヒ」
ここで仕留めきれる?
その隙がない。
だけど魔術の弾丸を杖から放つがハサミで弾丸を弾き飛ばす。
魔術を弾く…厄介。
やっぱり黒血技をどうにかして当てるしかない。
「ここはどーこのほそみちじゃーてんじんさまーほそみちじゃー」
黒い怪人は歌いながらポンチョのマントの中から顔を取り出した。
「んなっ!…」
こいつなにを?
それを握り潰し始めた。
そしてそこにいた女の子が甲高い悲鳴を上げた。
あの顔はあの女の子のなんだ!
「やめるん!!!!」
黒血技-針!
赤い針を乱射した。
だけどそいつは女の子の顔を盾にした。
「ああああああああああああああ!!!!」
女の子は更に悲鳴を挙げた。
ごめんなんだ…!
「卑怯なやつ…!」
「ヒヒヒ。恐怖は小生を強くすル…ヒヒ」
「サバタ…ちょっと力借りるん…!」
サバタと繋いだリンクの力を借りることにした。
こいつは卑怯で強いやつだと感じた。
「ブラッドアーツ!砲撃!」
手を前に構え放つ。
黒ポンチョの肩を撃ち抜いた。
「いったあああああっでありまス!。構えた瞬間、撃ち抜かれタ?」
浅い…!決定打にはならなかった。
「お前のような魔法は厄介でありますねぇ~!ヒヒヒ。触媒は血か?魔力か?霊力?妖力?しかもなんでもぶっぱできル?ならこれでどうデス?」
刹那、自分の首にハサミがあった。
「っ!」
頭を下げた。
その場所が切り刻まれた。
こわ!あぶな!
「ヒヒヒ。戦略を建て直しマスカ~ヒヒヒ」
そいつは森の奥へ消える。
「ま…待つん!!」
とにかく追いかけるんだ。
ぼくは走った。
あれを野放しにするのは良くないと判断した。
森のさらに奥へ進むと折れた巨木があった。
「これは…御神木…だった木?大きい…」
そう考えた束の間、女の子が出てきた。
さっきの子とは別の子。
やはり顔がなかった。
一人、二人。いや三人四人五人六人、七八九…いや何人いるん!
100人以上はいる?
「帰りたい」「帰りたい」「助けて」「帰りたい」「うああ!!」
泣き叫ぶ声、帰りたいという声、いろんな声がぼくに届く。
「わかった。大丈夫なんだ!どうしよう…!困ったん…!」
大勢の黒い顔無しの人達に囲まれた。
それが怖く感じた。
…それが狙いだったのだろう。
「ようやく小生に…恐怖したヒヒヒ」
「ッ!?しまっ!」
ガン!と身体を強い力で巨木に押し付けられ身動きが取れない体勢にされてしまった。
「はなすん!…むぐう!」
腕と足が動かないようにされてしまい。顔の表面を切り取るようにハサミが合った。
それが怖く感じた。やばい。
ハサミが閉じた。
「や、やめ…ううう!痛い…!」
顔が持ってかれる!のっぺらぼうはいやなんだ!
抵抗するもなぜか全然抵抗できない。
「恐怖、恐怖。それが小生を強く、対象を弱くする。それが小生の力…!」
まずいんだ!だ、だれか。
ふと一緒にいた射撃の天才を思い出した。
「サバタ助けてなん…!ブラッドアーツ…!」
ぼくは自傷した。自分の血を大きな音と光に変える。
せめてもの抵抗。黒血技!音花!
響いた大きな音とフラッシュ。
そして瞬間、持っていた杖が消えて弾丸の音が響き黒ポンチョがぶっ飛んだ。
「はぁはぁ…」
ぼくはなんとか解放されて息をつく。
ぼくの見た先には一緒に来た男がいた。
サバタだ。
「おー無事か~レゲイン探したぞ」
「サバタ…遅いん。遅すぎん…いやほんと顔盗られて死ぬかとほんと思ったん」
「悪かったって。というか最初のあの時点で俺止めた気がしたんだが…」
「悪かったん…。ほっとけなくて…ありがとうなんだ。助かったんだ…」
「いや俺こそ悪かった。で、顔がなんだって?」
「いやだから顔盗られて…顔がいっぱいで」
などとやりとりをしていた。
黒ポンチョが立ち上がる。
「ああぁ…?男のお前は追い出したハズですが~?なんでここにいるんデス?」
「俺の魔法はマテリアルシフト…と言ってな。対象と対象を入れ換えれるんだ。だから」
「対象と対象を…入れ換えた。
ですが入れ換えるものなど……否。杖と自分を入れ換えたということデスカ!」
「そういうこった」
「ヒヒヒ、そうでありますか」
黒ポンチョの怪人はマントを広げる。
大量の顔があった。
その顔を潰して潰して潰して潰していく。その度に悲鳴が上がる。
ハサミの形状が変わり異形の形をしたハサミへ変わっていく。
「恐怖が小生を強くする。ヒヒヒ。これで終わりデアリマ…」
しかし黒ポンチョの言葉が止まった。
「ブラッドアーツ…災禍」
ぼくの手にはたくさんの魔力がぐるぐると回っていた。
ここにいる全員の血を力に変えた。
「お前の力はそのくらいなん!」
ぐるぐる回った魔力を変化させ雷へ変えた。
「よっしゃ。レゲインいつでもいいぞ」
「ん!」
サバタが長銃を片手で発泡。
その弾丸はぼくと入れ替わり雷を伴ったぼくは黒ポンチョの全身を光の速さで貫きズタズタにした。
「ブラッドアーツ災過雷流なん」
もっともこの技はサバタとの連携があって出来る技なん。
ぼく弾丸のようには動けないし。
倒れた黒ポンチョを見る。
「何か言い残すことあるん?」
「ああぁ小生の伝承、伝わるといいねぇ?森宮…勢力があそこだけだと思わないことデスネェ。小生達は既に動いている」
そう言って塵になって消えた。
顔のなかった人を見ると顔が戻っていた。
彼女達はぼくらを見て頭を下げて光の玉となる。
光の玉はゆっくりと上へ上へと登っていき消える。
それを全部見届け呟く。
「あの女の人達はやっと天国に」
「多分な…ここはきっと…魂の牢獄みたいな場所だったんだな。あの怪人の力のためだけに犠牲になり輪廻にも乗れず閉じ込められて…。これでようやくってことじゃないか?」
「それならいいん…」
交差点へ戻ってきた。
この場所での被害はきっともう無くなるはず。
けどあの怪人は気になることも言っていた。
勢力…小生達。まだまだ謎が多い。
でも
「とりあえずこれで終わりなん」
「そうだな」
「帰って報告しないとなんだ」
「だなぁ。そういや顔がなんだって?」
「いやだから顔盗られて死ぬかとほんと思ったん!ハッ!?まさかぼくは今顔が無いん!?」
「どれどれ~ちゃんとかわいい顔があるぞ~」
「良かった…いややめるん。人前でそんなことしないん!」
そんなやり取りをしながら森宮へ帰るぼくたちだった。
end
ここまで読んでくれてありがとうございます。
今回のオリジナル主人公は協力の元できた人物です。
変わった喋り方が特徴的でとてもかわいいキャラクターとなっています。脇役で登場したサバタという人物はオリジナル主人公から今回の物語を作るにあたって登場した人物となりました。
今回は主役の紹介をします。
レゲイン・リフレイン
種族:ティーアン(蝙蝠系統魔女)
魔法:黒血技
他者か自分の血、或いは魔力霊力妖力のどれか自由に利用でき触媒にして強力な爆発力&貫通力のある一撃を生む。
年齢16歳
所属:異世界魔法国、北の国。
現在、青の世界地球にて住み込み。
北の国の国境辺の領主の家で数年間別の場所に母と暮らす。その後父と暮らしており現在は別の世界こと地球に来て住み込みの任務中。
ここまで読んでくれてありがとうございました。




