3章act3 怪我してほしくないのはキミと一緒なんだから!
少々遅れてしまいました。
3章はこれにて完結します。
今回は新たな登場人物と物語の敵となる存在がでてきます。
おかしな編入生か」
俺は第一印象それだった。
「パピーちゃんの知り合い?」
「知り合いも知り合い…まぁ…知り合い。ちなみに私はパトリシア」
なんか苦手意識があるようだ。
「今日から編入生で入る。自己紹介を」
「はぁい、皆様初めまして。私は西国魔女王直属、総合調査部殲滅班所属、毒薔薇の魔女、リセリス・ナイトローゼですぅ。そこの胸のないパトリシアとは、友人に当たりま~す」
パトリシアよりさらに異常な自己紹介である。が男子生徒は、そのリセリスの見た目に驚いていた。
スカートはアホみたいに短く、胸は制服サイズが合ってるのかわからないくらいはちきれそうなほど大丈夫かというくらいある。
身体がグラマラスなリセリスにパトリシアを見下すようにニヤリとパトリシアに向かって薄く笑うリセリスにパトリシアは今にも火炎を撃ちそうだった。
「仲悪いのかな?」
カオルは言うが、あの二人は何回もあんなやり取りしてるような感じがした。
「というか、西国ってことは魔女王はそれぞれの国に一人いるという話になるのか」
殲滅班という物騒極まる単語はスルーした。正しくはすることにした。
でだ、
「初めまして、あなたが巫凪くんとカオルちゃんね、パトちゃんが入ったチームは」
「あ、ああ。巫凪龍太だ」
「こっちは名前が後なのね。わかったわぁ。龍太ね。よろしくねぇ」
「よろしく」
しかし、このリセリスなんか変だぞ。魔法か?。カオルも眉をしかめている。
「パトリシア説明しろ」
「…わかったわよ。
コイツはリセリス・ナイトローゼ。西国の魔女王の家系、つまり貴族なの。魔族だけど種族は夢魔種、つまりサキュバスなのよ。んで最大は、この曲がった性格よ。自分がエロイと自覚してるのよ!」
「あら、失礼しちゃうわ。パトリシアちゃん久々の再会なのに~。つれないわね」
とリセリスはすっとパトリシアの懐に入り、彼女の薄い胸をなぞり、間違いなくわざとだろう。胸の先端部分を摘まんだ。
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
パトリシアから甲高い悲鳴が上がる。
パトリシアはすぐに距離を取り、両腕で自分を抱いて顔を真っ赤にさせていた。
この学校は8割が女の子の生徒ばかりなので女の子同士のこういう絡みが時折発生する。そんな光景の中、肩身の狭い思いをする男の子は、この光景に目をそらすしかないのである。
カオルはぽかーんとしていた。目が点とはああいうのだろうか。
「なななな、なにするのよ?!ここ、このエロ!変態!」
「スキンシップよ」
「それのどこがスキンシップよ!!というか変態否定しなさいよ!!」
「変態な女の子がいたらおかしいのかしら?」
常識を考えるとおかしい。気がする。
パトリシアのリセリスの解釈は正しいのである。
コイツは自分がエロイと自覚しているタイプだ。
こういうリセリスみたいな女の子も、まぁモテる対象になるんだろうな。この学校じゃ。リセリスはたしかにルックスはいいからな。
性格は難しかなさそうだが。
「おかしいわよ!そもそも貴女そんな格好大丈夫なわけ?!」
誰もが気になる指摘を言うパトリシア。たしかに格好がもうエロイ。さっきも言ったがスカートから下もう見えそうだし、胸なんかサイズ合ってるか怪しいくらいやばいし。
「あら?天才魔女なんて謳われてモテまくりのモテ魔女様には私の苦労はわかんないわねぇ~」
「は?!ああ!このっ!」
とパトリシアは火炎玉を唸らせた。
おいおい。空間が一瞬陽炎のように揺れた。
パトリシアは魔力をギラギラたぎらせ始めていた。
「あらやるき?いいわよ。かかっておいでなさいな」
リセリスから黒紫のミストが迸る。マジかよ。俺達は教室の隅に退避する。じゃないと死ぬ!割りとマジで。
「リセリスくたばれぇ!!!!」
パトリシアに至っては目がマジだった。
炎と紫のミストがぶつかる、と思いきや、グラサン女がいつのまにか間にいて炎とミストを打ち消した。
「あ」
「う」
「…ふむ。魔法の基礎は十分なようだな。さすが魔女王の直属だな。しっかり学び魔法を理解し研究し強さにしている証だ。だが今はそういう時間ではない。わかるな?若い魔女二人よ」
「は、はい…」
「あ、あぅ…」
「よろしい」
とグラサン女は俺達全員を一瞥して
「皆もこいつらほどじゃないが魔法の鍛練はしっかりしておけ。二年になれば魔法を使う科目も増える。しっかり学んでいくように。では失礼する」
とグラサン女は去っていった。魔女二人は背中合わせに座り込み「ええ…」という顔だった。
突然現れるわ、二つの魔法を打ち消すわ、あのグラサン女は何者だよ、と誰でも思う。
「あ、わたし追いかけないと」とカオル
「え、今のグラサン女をか?」
「うん、ちょっと確かめたいことがあって!でもグラサン女って名前じゃないよ?」
「え?」
「あの人は浅井安津子先生。わたしが初めて会った魔法使いなんだ」
と意外な新事実を口にした。
と俺達は追いかけた。
「なんだ?お前達、…と桜カオル、か?」
「あ、はい!そうです。やっぱり安津子先生だ。お久しぶりです」
「久しいな。そうかチームを組んだのだな。元気そうで何よりだ。桜カオル」
すらりとした女性のグラサン女、もとい浅井。
とそこにもう一人、
「先生~、と一年ちゃん?」
カオルより高めの女性。先輩に当たる人がやってきた。
「ああ、どうだった?」
「回収はなかなかだけど、難しく一部難航ですね」
「ふむ…」
「君達もこの花見かけたら教えてね、私達これを回収してるから」
とその花を見せてきた。
「その花、危険なんですか」と俺が言うと先輩は固まった。
「あーこれはね」
「私から話してもいいわよ」とパトリシアがあとからやってきた。隣に余語がいて、なんか嬉しそうだった。
「ええっと…」
先輩が言葉を探しているうちに「私が説明してあげる」とパトリシアは言った。
「この花は魔心花、魔法を使えない人に裏属性の魔法、いや呪法ね。四つ与える花なのよ。出どころは不明、使う度に使用者の心を闇へと蝕むわ。四つ目を使わせたら大変なことになるってのがその花よ」
パトリシアはその花について、学校の外の人間がこちらをどう思っているかなど現在の状況を語った。
「つまり花を一般の人間に使わせたらまずいのか」
「そう、私達も花を見つけたら回収くらいはしないとね。カオルも大丈夫かしら?」
「え?うん、大丈夫」
正直この話はカオルには恐怖しかないだろう。
花に関しては下手をしたら海外に流れ戦争…という形もあり得るからだ。
まぁ今のところそれがないのはこの学校が上手くやって、組織体系がでかい証拠だな。
しばらくは安全だな。
と、それまで傍観していた先輩が口を開いた。
「大丈夫よ、私も一介の先輩、ただの生徒だし、花集め、ちゃんとがんばるから」
カオルは「はい」と頷く。
だが俺はこれには一部納得しなかった。
「先輩、勘弁してください。あなたが一介のただの生徒なら俺達どうなるんですか」
みんなが俺と先輩を交互に見た。
「そうじゃないですか、現代魔法使い最強にして生徒会最強、月光と二つ名まであるくらいなんでしょ生徒会長さん」
「「「えーー!!!??」」」
みんな一様に生徒会会長を見た。
「まぁほらやっぱりこう言わないとみんな近づいてくれないし」
「ってことは安津子先生が?」
カオルの言葉をグラサン女、もとい浅井は表情を変えずに「ああ…、私が生徒会顧問だ。実際に生徒会を回しているのは副顧問だがな」と言う。
と俺達は生徒会と別れ授業後。放課後だがパトリシアからの特別授業である。
正直生徒会と先輩達だけで花の案件は片付きそうだ。
ちなみにパトリシアの絡む授業。カオルは一緒にどう?と誘っていてリセリスが突っ掛かってきそうだったが彼女は用事があると言って来なかった。
なんとなくだが彼女も彼女であんな性格だが誰かを想っている。そんな目をしていた。
「だから、その魔法じゃ上手く錬成できないから腕に紋様を作る感じよ」
「こ、こう?」
「それじゃ威力が」
と俺とカオルが特別科目室に来たときにはパトリシアと余語がいて、パトリシアは余語に術を教えていた。
「わたし、ちゃんとあの二人が会話してるの初めてみたかも」
「同感だ」
そういえば
「余語、魔法教えてもらってるのか?」
「ああおお?巫凪、うん。俺の魔法はどうやらパトリシア…からは珍しいらしくて」
ちなみに今までユピテル呼ばわりだったのかパトリシアは初めて余語に反応した。名前言えたじゃん本人の前で。
「練金術か?」
「そ…そうよ。金の延べ棒、ダイヤモンド、宝石類ができるくらいに成長すれば絶対に折れない砕けない。さらに浮かぶ刃、大地から力を借りる万象練金とか、使いこなせば正直すばらしい魔法よ。それが練金術なの。私達の世界じゃ練金術使は材料から入らないとできないからね。魔法を材料として使えるのは初ケースなの。マジックシルバーアクセサリとかもできちゃうんじゃないかしら」
とパトリシアは楽しそうだ。何だかんだで余語気に入られたな。
だが、他にも俺達が来る前に余語、気の利いたこと言えたんじゃないか?
と俺は不思議とそう感じた。
「さて、みんな揃ったし授業しましょ。今回はソーサリーズバトル。これからに備えて五行説についての授業よ」
五行説、火水木金土の五つに分けられ、行説外に月と日がある。すなわち属性だと解釈した。
行説外の月と日は珍しいらしい。この二つを併せ持つ魔法使いは数が少なく稀少であり属性の診断が初期段階では判断が難しいのだとか。
ちなみにそんな珍しい奴がいた。
俺とカオルである。
「ってことは俺は月だとして、余語は金、カオルは日、パトリシアは火になるのか」
「まぁそういうことね。稀少の属性が二人もいるとか少し驚いたわ。もしかしたら増えてきているのかもしれないわね」
「水と木がいないことはデメリットじゃなくプラスで考えればいいんだね!」
カオルの言葉にパトリシアは頷く。
属性にも特徴があり例えば、月なら癒し、日なら祓いとさらにマイナスに働かせることで月は圧壊、日なら消滅といった、行説の言葉の意味合いを持つ特徴を産み出すことも可能だったりする。
この辺りは深く考える必要は少なそうだなと俺は思った。
「つまり火でも熱を抑えてまとえば相手の攻撃から身を守ることも可能なんだね」と余語
「理屈的にはその通りよ」
リンクもすればリンクした相手の魔法の特徴を新たな形として使ったり発動もできるのか。
「以上よ、なにかあるかしら?」
とパトリシアのありがたい授業は本日終了となった。
俺とカオルは先に帰ることにした。
余語は「え?」と言っていたが先に帰ることにした。
がんばれ余語。
歩く夕陽の中、俺は特別棟をみた。ここからちょっと進むと中等部小学部があるパトリシア教室借りるの難航したのかな。
「置いていって良かったの?」
「ああ、まあ片付け手伝うべきだったかな。でもちょっと二人にしてやりたくてな」
「そうなの?なんで?」
「いや、ほら」
と、そのときだった。
爆発音が聞こえた。
「龍太くん、今のって」
「爆発音、だよな。いったい」
どこから?という疑問はさらなる爆発音でかきけされた。
学校の外だ。しかも俺達が今一番近いんじゃないかこれは。
安全を考えれば、カオルは置いていくべきだと思った。
あの花を使って誰かが力を振るっているんだ。直感だが、そう感じた。
あの花の話を聞いたカオルからは戦いたくないとわかった。
だが今ここで行かないとこの場所から犠牲者が出る。
この先には小学部中等部の小さな子供達がいるのだ。
今のあいつらでは殺される。確実に。
なにより、
「カオル、俺はカオルに傷ついてほしくない。だからここで待っていてくれ。すぐに戻る」
「え、ちょっと!龍太くん」
ほんとは一緒に行こうと言いたかったがカオルを危険な場所に巻き込みたくなかったのだ。
~~
現場に着いた俺は、そこは灰と煙だった。ここは警備が手薄だったのか。
「あんた魔法使いでしょ。」
そこには二人の男女、他校生がいた。
「…この爆発はお前らが?」
「そう、宣戦布告さ」
男の方は拳を地面に叩くと異様な魔方陣が現れ周囲の地面から骨でできた怪物が何体も現れた。左には盾、右には剣を持った怪物。後にこいつらはボーンゴーレムと呼ばれる。
だが不思議と腰を抜かすとかビビるとかはなかった。身体に流れる魔力が魂と心と身体をそうならないように守ってくれているのだ。
「召喚術か。ってことはあの殺人事件はお前で、山火事と食中毒は女のお前か」
「知りたきゃあんたの魔法で言わせてみろ!!」
女から爆炎が飛んできてそれが合図となり戦いが始まった。
正直油断を少ししていた。
食中毒を犯す魔法はリセリスのあの魔法と酷似していたし爆炎はパトリシアに近かった。召喚術は初見だった。
ただ粗悪なような魔法にも感じた。
俺は防戦になりつつも相手の攻撃を弾いていた。
「ねぇ、…魔法使えてるよ」
と女がポツリと言った。
「なのになんであそこに入れないわけ?」
「…。 お前達は正式に手入れたわけじゃないからな…」
「だから選ばれたお前はそうやって俺達を見下し馬鹿にしているんだろ。ふざけやがってしねしねしねしねしねしね!しねしねしねしねしねしね!死ねよ!!!」
男は人指し指で召喚術を操り時々刃物を生み出し投げたり武器として使っている。
「俺達は見下してなんかいない!」
俺は引力アシストでかわし、杖を構え、溜めて放つ。
見えない弾は男の腹に当たり呻く。
カオルがやったソーラービームの要領で俺は重力弾を放った。
「しばらくは圧力で動けないぞ。次何かをするならもう加減はしない」
「余所見してんじゃねぇわよ!」
黒い塊が飛んできて俺は引力で弾くも腕を掠めた。
腕が焼かれるように暑い。
違法性のある花なのにこいつらは魔法を自在に扱えていることに俺は疑問を覚えた。
その思考が油断を招いた。
「っ!!!」
木から飛び降りてきた骸骨の兵隊の斧に背中を斬られたのだ。
俺はここで倒れてしまった。
背中から血が流れるのを感じた。
「ああああくっそが、足止めしやがって、でも俺の魔法のほうが強かったみたいだな。これで勝ちだ!」
俺はここで死ぬのかもしれない。だけど足止めはできたはずだ。直に救援が来てこいつらを何とかしてくれるはず。カオルは大丈夫だろうか?
そんなことを考えた。
男が指を構え魔方陣を操作しようとした。が、その指が一筋の光に消し飛ばされた。
「な、なぁぁぁぁ?!!指がぁぁぁ!?」
男は悲鳴を上げた。
「は?どこから?」
女も辺りを見渡すが正体の姿はない、だが真上から強烈な回転動転回し蹴りが女の頭の脳天にぶち当たり女は悲鳴上げながら倒れる。
「カオル…か、?」
戦いとか絶対にしたくないとか、傷つくくらいなら退学するよみたいなこと言いそうなカオルが。俺を助けに来たのだ。
「たしかにね、わたし、戦いとか考えてなかったよ。魔法バトルとかみんなで楽しむゲームみたいな感じだったし。学校生活を過ごして、まぁ恋?とか青春!って感じで過ごせれば満足だったもん」
たしかにそうだろう。
だからこそ今さらかもしれないが俺はカオルを危ないところ行かせたくなかったのだ。
カオルは俺に振り向いた。
「でもね!龍太くんは特別な人なの!怪我してほしくないって言うのはキミと一緒なんだから!死なせなんかさせないよ!絶対に」
その言葉に反応するように木々達が身体を揺らし木漏れ日を生む。葉っぱがひらひらと風を伝い舞い躍る。その1枚が俺の背中にちょんと着地した。その瞬間に木々達は再び揺らし、俺の背中の傷を癒し治した。さらに魔力も血液も身体に戻っていた。
「これはいったい…」
俺は呟き身体が動けることを確認。
カオルはその間に杖を構え、光の光線で骸骨を撃ち抜いていく。
そしてさらに、
豪速球の光の塊が骸骨の頭を撃ち抜いた。
「二人、大丈夫!?」
と生徒会長が言った。
「か、会長!なぜここに?」
俺の言葉に「それはあとよ。良かった二人とも怪我がなくて…!」
と言った。
俺は背中を見ると服に付いた血の染みすら、服の破れもなかった。
カオルはいったい。
が、たしかに考えている暇はないようだ。
花使いの二人がこちらをギラギラと凝視していた。
それは殺意だ。
「カオル」
「龍太くん大丈夫?」
「大丈夫、ありがとう。傷も、あと来てくれて」
「どういたしまして!傷はよくわからないけど治って良かった。お空に一生懸命に心でお願いしたら、なんか、うーん、なんだろね!」
「二人とも話はあとよ」
花使いの二人は言う。
「よくも俺の指を消してくれたな…!」
「頭に跡が残ったらなにしてくれんのよ」
「いや自業自得じゃ」
と会長は言う。
男は花の魔法、三つ目を行使した。
右腕が大きな鎌になった。
「ところで会長、この骸骨とあの二人、一人でぼかったりできたりします?」
「できそうだけど、ここは持たせたいじゃない生徒会長として」
会長は俺達にウィンクをして返してきた。
「はぁ」
どうせこの会長、自分が怪物呼ばわりされたくないだけだな。今さらすぎるわ。
「ちなみに会長、会長って、二人言うけど、私の名前は月島果夜って名前があるんだから、いい加減、生徒みんなも、覚えてほしいんだけど」
俺もカオルも「はぁ、そうですか」と言う
「まぁいいけど。ところでカオルちゃんだったわね。光の光線見せてもらったわ」
「え、はい?」
「だからね、私からのお近づきのプレゼント」
会長はカオルに手を添え、何かした。
魔力の波動がリンクを通して伝わった。
カオルと会長の杖から、会長は剣、カオルはナイフくらいのサイズの光の筒が伸びたのだ。
この会長、カオルとかなりの高い%でリンクしてるぞ。
「あなた二人とてもリンクが高いのね」
と当ててきた。
「怪物だわ」
「怪獣だよ」
「ちょ二人悪のりしない、ああもう。カオルちゃん、武器はあまり扱いなれてないね。巫凪くん、君はカオルちゃんのイメージのバックアップをしつつ骸骨達とあの二人を!」
会長は言いながら、骸骨達を斬り裂きながら使い方を教えていく。
カオルも見よう見まねの、というか最初はブンブン棒の振り方だったが、だんだんと鋭い唸りを光が放ち、気付いたらカオルも会長と同サイズの光の剣、某SFライトセイバーとなっていた。
俺も何体目かの骸骨を叩き潰し割りにした。
花使いの男女は青ざめていた。
「形勢逆転だね!」
とカオルは言う。
「いくぞ」
「うん!」
俺はカオルと自分に引力ブーストし四倍速度で駆け抜けカオルは光のセイバーを、俺は重力で二人をノックダウンさせた。
あのあと、素顔が見えないローブマントの集団がやってきて男女を回収していった。花の影響は恐らくだがカオルと俺の属性が消したと思われる。
わかったことだがあの花、魔心花には大きな本体がどこかにいる可能性が示唆された。
日を跨ぎ会長と話す機会があった。
あの花について知りたかったのだ。
次もしまた戦うことがあっても負けないように。
「もうすぐ2、3年の修学旅行だからね」
「修学旅行ですか?」とカオル。
「みんなが同じ場所に行くわけじゃなくて日本全国に咲いてるあの魔心花の回収のための修学旅行だけどね。観光名所とか、実家だったりとか。瞬間移動魔法とかなしで学校から足で2、3年が移動するから」
「ようするに本格的に花の回収が始まるんですね」
「そうなの。わたしはちょっと事情で残るんだけどね」
つまりひとまず一年である俺達の役目はここまでということになる。
この学校の先輩達の人数はとても多いからな。
きっと8割以上の回収を成し得るだろう。
だがそれでも鍛え直しはしないといけないな。
いずれまた来るかもしれない戦いのためにも。
「それじゃね!」と言って会長は去っていく。
「俺達も戻るか」
「だね。いろいろ退屈しないね。この学校」
「だなぁ。次の授業プール掃除だよ」
「おおプール!」
俺と私の交換日誌もいよいよ梅雨と夏が俺達を待っていた。
第3章end
ここまで読んでくれてありがとうございます。
物語も3章まで進みました。
いつも通りのネタバレですが今回は二人の登場人物がでてきました。
まずは異世界からの魔女、リセリス・ナイトローゼ。彼女は毒を使う魔法使いです。
パトリシアとの絡みはかなり楽しく書けました。
次にこの学校の生徒会長、月島果夜。彼女は光を使う魔法使いです。実はカオルと似ている力なのですけど本質は違います。
今後も大きく物語に関わってきますよ。
さて今回は劣等感や嫉妬に対する感情を大きく書きました。
魔法使いに対する憧れや、嫉妬するあまり知らず知らずに闇に誘われます。
嫉妬や劣等感自体は、いけない事とは思わないけどするものはするし抱いてしまうものは抱いてしまいます。例えば恋や羨望や人間の関わりでそういうことを考えます。
じゃあどうすればいいのかなんて実は自分にも解決解消はわからないです。
わからないから考え続けて話す喋るって感じですね。これは一生モノかもしれないな。
さて、先程も言いましたが3章はここで終了です!
次回から第4章に入ります。
彼ら少年少女の夏がやってきます。
まぁ現実ではちょうど夏が終わり秋を迎えそうなところですね!
それではまた次回です!