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9章act7 季節は文化祭 二日目

こんばんはおはようございますこんにちは

昨夜に続き連続投稿となります。

本編9章act7となります!

二日目は今回でおしまいです~。

「怪盗10点か。まるでABC事件だな」

三人は部室に戻ってきていきなりカードを突きつけてきたのだ。

で、俺が最初に言った言葉の返事に「なにそれ?」とカオルが聞く。

「あー、バラバラだった文字を順番に直すと繋がる事件みたいな」

「これがそうだっての?」

パトリシアが聞く。俺は頷く。

「10点ってことは10品だ。そしてこれは並び替えると」

アカペラ部

囲碁部

占い館

園芸部

お料理研究部

壁新聞部

奇術部

クイズ研究会

剣道部


「ほ、ほんとだ…」

と余語。

「ちょ、ちょっと待って。つまり、これは最後がコになるのよね。コがつく部活って…」

パトリシアの言葉に俺は言う。

「ここしかないな」

「龍太くん、これは話題になるよね…?」

「ああ、そうだな。これなら間違いなく記事になると思う」

「よし!行かなきゃ!」

「善は急げだね。俺も行くよ!」

「私もいくわ!」

と三人は再び出ていく。

俺は苦笑した。この勢いならきっと文集も売れるかな?

とパトリシアが戻ってきた。

「パトリシア?忘れ物か?」

「違うわよ。その、小麦粉助かったわ…って言いに来ただけよ」

「ああ、わらしべ長者の」

「わらしべ長者?なにそれ?民話?」

「まぁ民話だな」

俺はパトリシアにわらしべ長者の物語を簡単に話すと

「じゃあ私、龍太に何かあげなきゃいけないわね」

「え?マジで?」

「はい、じゃあこれ」

と俺に渡してきたのは万年筆っぽいやつだった。

「万年筆?」

「惜しいけど違うわよ。私達の北の国が開発した羽ペンなの。すごいのはインクが買い換えが容易なのよ。まぁ好きに使いなさい。わらしべ長者にきっと役立つわ」

すごいでしょ?とパトリシアは言うがつまり、これ、ボールペンだよな。いや100均で買えるよ。まぁあっちじゃ高いのだろうな。

「まぁ、うん。ありがとう」

「なによ?その煮えきらない顔は?」

「え、いや、なんも。それより追いかけなくていいのか?」

「あ、そうだったわね。またあとでね龍太!」

とタッタカターと部室を出ていく。

~~

「ごめんください!」

とカオルは壁新聞部の扉を叩く。

「んもう、なんですか?」

と出てきたのは

「あれ、本郷さん」

「ありゃ?チーム巫凪の三人方じゃないすか。どうしたんです?」

本郷亜子。壁新聞部で僕らは後から聞いた話なんだけど、星降る夜での取材で巫凪が取材を受けていこう、ちょっと面識がある。梅雨の時の特訓中にも取材を受けたかな?

「わたし達古書部の文集を壁新聞部の号外に載せてほしいの」

カオルがいきなり切り出した。

「え?いやいきなりは、それに何か話題にならないと」

「じゃあこれは?」

とカオルが見せたのは怪盗10点のカードだ。

「これと同じのが壁新聞部にもあったよね?」

「な、そ、そうっす!何か知ってるんすか!この学校に謎の怪盗が出没しているのです!記事にしたくてしたくて!」

「いいよ!ならわたし達古書部が答えてあげる!って感じでどうかな?」

「おお、いいっすねぇ!では答えていただきましょう!」

と勢いで取材を受けた僕達なんだけど、効果はてきめん。

僕らの話を聞き付けた生徒達が古書部か、あのいろいろ出てた?古書部だ! 最後は古書部だ!怪盗対古書部だ!とみんな古書部へと足を運んでいった。

「すいません!いいですか!」

「は、はい?」とカオル。

「放送部です!古書部の皆さんにどうかラジオ取材を!」

とついに出演のオファーがきた。

パトリシアか僕かカオル、誰か出るか悩んだけどじゃんけんにより、カオルが出ることになった。カオルじゃんけんも強かったんだね。

問題は怪盗10点が狙う餌だがカオルは巫凪に連絡してなんとか状況を理解した巫凪は古書の原本を準備してくれた。

~~


怪盗10点ってのは間違いなく都市伝説だ。

多分ABC事件から来ているに違いないな。実体もあるようだから、捕まえれたら何か良いことが降りかかるらしい。

とはいえ、これは生徒には黙っておく。売れる要素だし。

おそらくこのわらしべ長者も間違いなく都市伝説だろうな。

さてさて、どうなるやら。

もうすぐ放送部のラジオにカオルが出演する。

そして文集だがみるみる売れる。売れていく。あと少しだ。パトリシアと余語が緊張した面持ちでこっちをみてくる。余語はともかくだがパトリシアのその表情は貴重だな。

「龍太、こんにちは」

唐突に現れた銀髪に辺りは更に騒がしくなる。当の本人は気にしないでと笑ってる。

「ネメシス、なんでここに?」と俺。

「噂から来た噂の文集、ほしくなっちゃって、来ちゃった」

「やっぱ話題って大事なんだな…。っか今日はドレスじゃないんだな」

今日のネメシスは丈の短いワンピースだったのだ。

普通の若者衣装が似合うエルフだな。

「うん、ここの世界で買った衣服なんだけどね。変?」とくるりと丈の短い裾をちょこんとめくり、妙なアピールして白い太ももがさらに見えそうになり俺は目を反らす。

「あー…いや、いいと思うぞ。あ、200円。まいど」

「ありがとう。はい。あ!この羽ペンいいね!」

とネメシスが言うとパトリシアが反応した。その反応に彼女は気付きパトリシアに尋ねた。

「もしかして、これ貴女の?」

「正確には、そうだけど、だったが着くわよ銀髪。あと龍太をたぶらかさないことね。カオルが怒るわよ」

「たぶらかしてないって。もぅ。パトリシアってそういうとこママ似よね。でもいいペンだよね!ちょうど書くものほしくてね。探してたの」

だが誰にも俺にも聞こえない声で「カオルを怒らすのはすこーし、こわいけど」とネメシスは呟いた。パトリシアには聞こえていたらしい。

「ふん。天然なら尚更悪いわね。まぁペンは使わないしいいけど?」

「ほんと?じゃこのペン、もらってくね。あ、じゃあお礼に」

とネメシスは小さな魔法陣を出して手を突っ込んだ。

「魔術?」

「おー、龍太鋭いね。これは鞄の役割を果たしてくれる魔術なの。荷物持たなくて楽だし。

ん~~あった。はい、ペンのお礼」

それは大きなケースだった。

「え?なにこれ」

「あ、カオルにあげてね。さっきのお詫びじゃないけど一点物なんだから」

「お詫び?」

と、いうとネメシスは既にその姿はなかった。

「なぁお侘びってなんだ?」

その言葉にパトリシアはため息をつく。

「龍太が鋭いねぇ…」

「な、なんだよ?」

「あー、多分そっちは鋭くてもこっちは鋭くないんだよ」

と余語が言ってると放送が鳴った。

全力で気になったが言及する機会は失ってしまった。

なぜなら、

『始まりました!放送部!なんと今回は文化祭を騒がせてる怪盗10点!その手がかりを知る古書部の桜カオルさんに来ていただきました!こんにちは~!』

『こんにちは!桜カオルです!』

『お~~元気な挨拶です!して早速ですが桜さん!この怪盗事件をどのように解いたのですか!』

『あ、解いたってわけじゃなく部活の盗まれた物や名前を並べたらってこうなるってわかったんです』

『はーなるほど。ずばりこれは』

『ABC事件って呼びます!』

『あー!文字と文字を繋ぐと手がかりになるあの話ですね!』

『そうなのです。だけどわたし達四人ではとても怪盗さんを突き止めれないのです』

『ほう?』

『つまり!みんなの力も必要なんです!』

『おお!人海戦術ですね!これは大きくでましたな!そして古書部は何をターゲットに怪盗を呼ぶのでしょうか!』

『はい、古書部は今回作った文集欠片、その原本、校了文集です!』

『待ち構え万全!いつでもかかってこいというわけですな!』

ハキハキ喋ってるなカオル。

普段おっとりのんびりしてるカオルだが、覚醒してから最近時折見せる俺の予想を越えるほどの分析能力や判断力、こういった話の力には驚きを隠せない。

『そうです!文集もまだまだ販売しています!都市伝説を内容にしている作品なので、そっちにも目を向けてもらえたら嬉しいです!』

『お、さりげに宣伝ですね』

『あははは。そうですね。200円なので、是非買ってくださいね』

と宣伝するカオルの声に客は増える増える。

文集もどんどん売れていく。

「龍太先輩」

「瑠美、いらっしゃい。来てくれたんだな」

「はい、話題と放送で…」

「先輩こんちは~~」

「リッリルも来たんだな」

「うん、泥棒捕まえるって聞いてきちゃった!あ、文集買ってく~~!」

「まいど~」

『それではそろそろお時間です!ゲストは古書部の桜カオルさんでした!』

と放送が切れる。

「龍太来てみたよ」

「紗奈も来たのか」

「も、って何よ。噂の文集これ?」

「ああ」

「立ち読みは」

「買っていけ」

「いくら?」

「200円」

「ん、はい」

「まいど」

なんだこのやり取りは。

「カオルちゃんはそろそろ戻ってくるのかな?」

「ああ、放送室だったろうしな」

「うーん、そっか。残念。ならあたし行くね」

「用事があったのか?」

「うん、まぁ文集売れたら聞くよ。それにあたしがいるとあたしの魔法知ってる人はあたしを疑うかもだし」

あー、なるほどな。

「了解。んじゃ」

「うん、んじゃ。カオルちゃんによろしくね」

数分後にカオルは戻ってきた。紗奈が用事があったらしいと言うと

「じゃあここの状況が終わったらだね」

と言った。

室内を見ると、すごい人数がおり文集を買う列ができていたのだ。

パトリシアと余語は室内の真ん中に置いてある校了文集の横に警備員のように立っている。


さて、どうくるか。

文集がどんどん売れていき、パトリシアとカオルははしゃぎたくてうずうずしているのがわかる。

「あ、古書部のみなさん」

と文集を置かせてもらった部活から完売したということでお金を受けとった。

「ありがとう」

俺は周囲を見る。

みんな緊張し、あるものは武器をしこみ、あるものは捕らえれるように魔法を放てる状態になってる人もいた。

この監視の目の中、どう来る。

そのみんなが周囲を警戒する状況の中、突然チャリ~ンと古書部の廊下から甲高い音がした。

その一瞬だ。

ほんとに一瞬、俺もみんな視線が廊下に向いた。いや、向いてしまった。

だがここは魔法の学校。

みんなも俺もすぐにそれが誘動だと気づいた。

すぐに文集の原本を見る。

そして、文集からパァン!!と音を立てて破裂した。

悲鳴が上がる。

「も、燃えてるぞ!」

誰かが叫ぶ。俺はすぐ立ち上がりブレザーで叩く。

火はすぐに止まった。

みんなが騒ぎだす。

「これ…」

カオルが一枚のカードを拾った。

俺達はそのカードを見る。

ーーー


古書部から校了文集を見初められた。全ての見初めを得たこの勝負は私の勝ちである。


怪盗10点


ーーー


「やられた」

俺が呟くとみんな、騒ぎだし、何人かは走って教室をでていく。

おそらく犯人を現行犯で捕まえようとしてた生徒達だろう。

「ナトリウム?」

と文集についた水を見て余語は呟く。

ナトリウムを発火させたのか。こんな方法で来るなんてな。


結局、壁新聞部には古書部対怪盗、古書部敗北!!とデカデカと記事にされてしまいそれを見たカオルは負けず嫌いだからか結構長いことうじうじしており、パトリシアが宥めていた。まぁ俺も負けは悔しいが

「チーム巫凪で負けたら俺もっと悔しかったな…」と余語が逆にしょぼくれかける発言をするのでパトリシアが「慰めるところでしょ!!!」と怒って余語の背中を思いきり叩いていた。

まぁここはカオルを慰めるところだわな。

けどパトリシアも俺も言葉を思い付かなく互いに顔を見合わせ、うーんと唸る。一方余語は背中をかなりの強さで叩かれたらしく「慰めるところだったよね。いやでも思い付かなくて…。でもごめんなさい」

と呻いていた。背中を押さえて。

ちなみに俺があまり悔しくはない理由は、これは敗けを必然とする都市伝説であり祭りを盛り上げてくれる都市伝説だからだ。

ネタばらしをすると、この手の都市伝説はネタを知ると楽しさが減ってしまうのだ。知らない人ほど無意識に広範囲で人に影響を与えて勝負という雰囲気をあげる。実質やる気をださせる都市伝説なのだ。

文集がここまで売れたと考えると、この都市伝説に借りができたことになる。

カオルには文集が売り切ったら話そうと思う。納得はしてくれないだろうが理解はしてくれると思う。


でも俺はカオルを見て思ったのだ。

負けは悔しい。

余語の言葉を借りるならチーム巫凪で文集を売っていたら俺達は負けていた。

たしかに悔しいと感じる。


放送部、怪盗10点に対する情報集め、壁新聞の交渉もカオルがやったのだ。

これらが完璧とは言わない。きっと行き当たりばったりもあっただろう。

だがカオルは、みんなを導く可能性を持っているのだ。とこの文化祭を通してわかった。

それこそ次期生徒会長と言われてもおかしくないくらいにだ。


むすぅ、とかわいく膨れてるカオルをぽんぽんと俺は頭を撫でている。

「なに?」

「よくがんばったなって思って」

「…。うん」

「疲れた?」

「…ううん」

ふと、わらしべ長者を思い出した。

話題切り替えよう。

「わらしべ長者を知ってるか?」

「え?うん?」

「よかった。ここの部屋で起きてたわらしべ長者なんだがな。安全ピンから水鉄砲、玩具の刀、そして小麦粉、でボールペンになっていったんだ」

「なんかばらつきが大きいね」

「うん価値が上がらないってのはあったな。ちなみにボールペンから、なんとなんとなんだこれと、カオル宛のお品になりました。じゃじゃん!」

と青いケースを見せた。

「え?なにこれ?」

「わからん。ただカオル宛としか」

「あけてみても?」

「いいよ」

「でも開け口がないけど」

とカオルがケースに触れた瞬間、パリン!とケースがキラキラと光になって消え中身が見えた。

魔力のラクリマケースか?。

設定された人物が触れるとケースが割れて中身が出るラクリマだ。

ちなみに中身は

「靴?」

靴といっても学生が使ってもおかしくないような。女の子が使ってそうな学生靴だ。

「説明書とか、ないよね」

「とりあえず履いてみるか」

サイズも大丈夫そうである。

「なんの靴だろう」とカオルは言って室内を歩いていた。


そして時間は経つ。

夕方になり余語が歓喜の顔をしていた。

「おお、おおおお!」

「あと5冊よ…!」

「ここまできたんだね!」

「じゃあ記念にもう一冊、俺達で買うか」

「「「賛成~!」」」

とチャリンチャリンと200円を放り込む。

「あと一冊」

とカオルが言う。

そういえば結局母は来なかったな。

俺が更に200円をいれるのを見てみんなは俺を見る。

「お母さんにでもあげることにするよ」

というと、みんなはうなずいた。

そして

「これで!」

「完売だな!」


静寂、俺達はウズウズし、

イヨッシャァァァァァ!!!!と叫びあったのだった。


文集100冊

残り0冊。完売。


二日目終了

ここまで読んでくれてありがとうございます。


前書きにも書きましたが今回は昨夜に続き週を跨がず書かせてもらいました。

いつものネタバレですが文化祭二日目にて文集を完売させることができました。

けれども怪盗は捕まえることもできず正体も最初から最後まで不明のままとなりました。

まあ内容内で巫凪がある程度予測を立ててはいましたが。


しかしおかげで無事に三日目を迎えれそうですね。

この文化祭の今回の大きな目玉イベント

一日目がクイズ研で二日目がお料理研となっていました。

最近の学校の高校での文化祭は、こういうのは少ないのかな?と思ったりもしています。

アニメやゲームの世界では多いですけどね。

さていよいよ、三日目となります。


三日目の大きな目玉イベントは

被服研のミスコンと被服研の後にあるバンド部になります。

それでは今回はここまでです。

次回は9章act8になります。

ここまで読んでくれてありがとうございました!

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