8章act4 バトルまで一週間しかないじゃないか!
こんばんはおはようございますこんにちは!
8章act4です!
蝉がジリリリと鳴っている中、俺達は声を上げたあと葉山に言う。
「ちょっと待て葉山!俺達チームだぞ?なぜバトルになる?」
「たしかにそうなんだがな」
「今日の会議で何かあったのね?」
「あぁパトリシアの言うとおりだ。チームを組んでいるとその名前とかプロフを政府に送っているんだ。だがこの政府でお前達が戦ったらどうなるかを知りたいって奴がいてな」
「だったら他の生徒も同じでは?」
「まぁな。たしかにチームはお前達だけじゃないからな…」
俺達みたいにチームを組んでいる生徒は多くはないが少なくもないと聞く。
最近になりチラチラと増えてきているのだ。不思議と。
バトルもちまちまとだが起きているのだ。だんだんとみんなが戦いに身を投じ始めているのだ。理由はよくわからない。だが
「2年になると、チームを組めるということは一般市民を助けるための依頼や日本の魔法存在を容認しているアメリカやイギリス、フランスやルーマニアがアイスランドにパリ、オーストラリアからの良待遇、任務で莫大な報酬や希少の高い道具が貰えるから、よね?」
とパトリシアが言った。
「まぁな。それでも戦える魔法を持つ生徒達ばかりだけどな。だが政府は今回お前達を指定したんだ。殺陣先輩も渋い顔をしてたが、うちの生徒を大事に扱ってくれるならいいだろうって言ったわけよ」
なるほどなぁ。
拒否権ないなこれ。
だが一応カオルにも聞いてみようと思った。
「カオル」
「いいよ戦っても」
一瞬、カオルの瞳が蒼くなった気がしたのは多分気のせいじゃない。
この時期の魔法使い達って好戦的になるのかなぁと考えた。
「あの時のリベンジだよ龍太くん!」
「え、あ、おぅ…」
俺はそんな返事をしてしまったがカオルは気にした様子もない。
気づいてないだろうがカオルよ。
俺らの対戦相手、余語とパトリシアだぞ?
二人とも覚醒者だぞ?これ言ったほうがいいかな?まず勝つことが難しいぞ。
カオル、リベンジするってことしか考えてないよね??
とか考えている間に話は進む。
「いいわよ。リベンジ受けて立とうじゃない」
パトリシアは当然okし余語はやるかぁみたいなやる気だしな。
覚醒してだいぶ自信のついた余語は間違いなく強い。
パトリシアなんか俺の予想だが今までの戦いや授業やを見ると彼女の種族は恐らく天魔種だ。
はっきり言うがやばいくらい強いぞ。
うわぁ、やだなぁ。
さて、どう勝つか。
何か搦め手を使うか作戦がいくつかいるな。
絶対に勝てないってのはまずない、と思う。
たとえ覚醒二人が相手でも俺とカオルなら勝てる見込みはある、はずだ。
「よし、それじゃお前らはチーム巫凪、んでそっちは」
「志郎がリーダーがいいわ」
とパトリシアが自然に余語の腕をぎゅっと抱き取ったのだ。その光景に俺の思考は粉砕しカオルも目を大きく開く。
余語はというと、嬉しそうだなぁお前。この辺りは何も言うまい。
葉山もその光景に「進展してますなぁ~~」と笑った。
パトリシアは言われて自分のしたことに気付いたようで余語の腕を払って背を向けた。
俺達はあえて触れずに葉山も気にした様子もなく言葉を続けた。
「よし、ならチーム余語だな」と言う。
え?葉山もそのセンスなのか?と俺は言うが
「あくまでチーム内の対決だしな。あとチーム内の公式対決なんだから名前は簡易でいいんだ」
なるほどな。
「あ、そだ、あと二人、お前ら見つけてこいよ?」
「「「「は?」」」」
「ちょっと待ってください先生。2対2じゃないんですか?」
「そうだぞ余語。さっき言っただろ?公式だって」
ようするに
「その政府からお金が来たんですか?」
カオルが聞いた。
「まあな。多額な金が来たからな。最初は返そうとしたんだ。だが理事長が食っちまってさ」
「理事長??」と俺。俺は無意識にパトリシアを見た。
「え?ちょ、お母様?!」
パトリシアは額に手を当てていた。
頭が痛いとはこのことだろう。
「龍太くん、つまりどういうこと?」
「ようするに、バトルの費用として政府が多額なお金をくれたんだ。だけど戦う生徒本人に相談もなしにバトルさせるのはどうかってことで最初は断ろうとした。が、ここの理事長、つまりパトリシアの母さんが、そのお金を使っちまったんだよ」
「わぁ~」
すげぇ理事長だな。この学校よく持ってるな。
ってかどのみち拒否権とかなかったんだな。
俺は小さく息を吐いた。
「つまりあと二人、集めて四人対四人のバトルをするんだな葉山」
「そうだ。なんだ巫凪、いきなり無気力だったのがやる気になった感じになったか?」
「いやもう腹くくるしか、ないなと思って」
だが多分、いや最初から俺は勝つことを考えていたと思う。
「その辺りは俺も見習わないとなぁ。俺達も負けてられないな」
葉山が小さく言う。
「何か言ったか?」
「いや?。よし余語もパトリシアも桜もいいか?」
「はい」「いいわよ」「わかりました!」
「よし、ではバトルは二週間後に行う。一週間以内にまずは二名募集するんだ!それでは今からスタート!」
えええ?( ; ゜Д゜)?
今からスタートかよ!?
~~~~
結論から言うと今日は無理だった。
「ああ、放課後なんかからスタートしてもメンバー集まるかっての」
あのあと俺達は余語と別れ、メンバー集めにすることになったのだが人なんか早々おらずいても部活動に勤しむ人達だ。
部活動やらず俺達は学校内を駆け回っていた。
時間的に学校囃子(都市伝説)がうろうろしだしていた。
ちなみに説明すると学校囃子というのは窓ガラスが不定形に揺れたり、廊下からパタバタと子供の足音や笑い声が聞こえるというもの。
害はない。
「時間的にも厳しいね~…」とカオルも暑そうにする。夏休み終わっても暑いな。
「とりあえず出ようか」
「うん」
廊下を歩くと、
ずっと廊下だった。
歩いても廊下、
でても廊下、
廊下に
廊下の
廊下だ。
あー…これは。
「ねぇ龍太くん」
「はい」
「な、何で敬語に?」
「いや」
と俺は苦笑する。
無限廊下(都市伝説)にひっかかちまったわ。
「これ都市伝説だよね?」
「うん、無限廊下だな。階段よりかはましだが、日が沈むまでに出ないと首と手がひっくり返ったなんかかが来て殺すみたいなやつだったかな?」
「ひぇぇ、って出れるの?」
「わからんけどルール内にいたら出れないな」
「???」
「こういうのは、全部ルールで出来ているんだ。そのルールを覆すなにかをすればそのルールに穴ができる」
「む、難しい」
「やってみよう。カオル合図をしたら下駄箱まで倍速ダッシュだ。校内だから三倍までな」
「わかった!」
カオルはクラウチングスタートの構えを取る。
一応これも説明すると
廊下を歩いてるとずっと廊下が続いてるというもの。日が落ちるまでがタイムリミット。タイムリミットを過ぎるとなんかヤバイのが出てきて次の日、廊下には変死体が転がってるというもの。
一般的には抜け出す術はなく害しかない。
俺は数枚のメダルを取りだし四方にばら蒔く。
俺は杖を構える。くるくると回し地面に向けるメダルがミシミシと音を立て磁場が生まれる。
メダルはなしでもできそうだがな。だが一瞬メダルが元の重力を取り戻した。
俺はそれを見逃さず、そのメダルを潰した。小さなブラックホールが生まれたのは驚いたがまぁいい。
「今だ!!」
二人して廊下を全力で走る。廊下は一瞬で過ぎ去り下駄箱にたどり着く。
「やぁ走った走った」
「ああいう感じに逃げればいいんだね」
「そうそう。まぁルール無視をしたから出れたってやつだな」
今のは重力をレールにして高速移動する、トレインダッシュみたいな技。
だが対戦には使えないよなぁ。仕方ない。
まぁいわゆる都市伝説は彼らが行うルールを元に行う遊びみたいなもの。それさえ破れば案外簡単に抜け出せる。
超高速で廊下を駆け抜けた、ってのは一般常識じゃないからな。
窓とかあれば飛び降りればいいのかな?。
難しいかな?。
「今日は戦いの作戦や戦法を考えるか」
「うん!」
~~
で、日を跨ぐ。
俺達にようやく一人目が見つかったのだ。
経緯を言うと俺達が仲間探しに奮闘の中、一人特訓にもならない特訓をしていた朝霧瑠美を見つけたのだ。 カオルが風の早さで声をかけOKさせたのだ。
「が、がんばります」
という意気込みを頂きました。
「あと一人だなぁ」
「誰かいるかなぁ~」
実質いるにはいるが適役ってのはなかなかいない。
考えるうちに、一人気になる人が浮かんできた。
「アウロラ先輩とかどうだ?」
「ええ?先輩を?でも龍太くん、なんで?」
「なんか突然虹が頭に浮かんだから?かな?」
「アウロラ先輩、って?」
「瑠美ちゃんは会ったことはなかったね。二年のわたし達の先輩だよ。たしかフルネームはアウロラ・セイクリッドだったかな?」
「合ってるよ」
「よかった。じゃあ聞きに行く?」
「うん、まぁ戦える魔法だといいんだけどね」
ってことで聞きに行くことになった。
教務部に事情を話し、本来教えてもらえない人の個人情報をお情けで教えてもらった。
「ここがアウロラの部屋ってか家か」
「…!」
「朝霧どうした?」
「あ、いえ…高等部の人達はいい設備がたくさんありますねって思ったのです…」
中等部はたしかに高等部よりは設備が少ないかもなとも思う。
俺達はインターホンを押す。
数秒後
『もしもし?』
もしもしって日本語ちがくね?まぁいいか。
「桜カオルです!」
「朝霧…瑠美です」
言葉を先制された。
『ええと…』
「あー巫凪です。アウロラ先輩」
『あら?巫凪くん、ちょっと待っててね』
とインターホン越しにほわんとした声が聞こえた。
そういえばカオルとアウロラは実際に話すのは初めてだったか。
「お待たせしたわ~。どうしたの?あら?そちらの二人はさっき挨拶してくれた人かしら。はじめまして。私はアウロラ。アウロラ・セイクリッドです」
とアウロラが出てきた。
カオルと朝霧ははじめまして。と声を揃えた。
「シャワー浴びたばかりだからごめんなさいね」
アウロラは俺達を部屋に案内しながら言うものだから俺はどう返したらいいのか反応に困る。
「それで何か大変な用事があるみたいな表情だったけどどうしたの?」
と流れるように俺達にお茶を出し、ゆっくりしてけムードも出してくる。
「ああ、そのことなんですが、先輩。俺達と一緒に戦ってほしいんです」
「えっと、事情を聞いても大丈夫かしら?」
と俺達は事情を話した。
「そういうことだったのね」
「先輩はチームとかは組んでないんですよね?」
カオルが聞くと
「そうなの。あまり戦いとか誘われなかったから」
まぁ…柔らかな物腰に、いかにも姫様っぽいし、女性的にいろいろすごいしほんわかした性格だ。
なんとなく戦いに誘われない理由がわかる。
だがなんだろう。妙な違和感を感じるのだ。このアウロラから。
カオルも少し気になる様だった。
一言で言えばひれ伏したくなる感覚なのである。
「なんかわかる気がします~。先輩あまり戦いとかしなさそうですし」
カオルが段々とフレンドリーに話を始めるので本題を進めなくちゃ茶飲みに来ただけになってしまう。
「そ…それで…チームどうでしょうか」
意外にも話を進めたのは朝霧だ。
「後輩のお願いだもの。断る理由はないわ。チームに入るわ」
俺達はおおー!っとなる。
「これで四人になったな」
「はい…!。やっとですね」
「うん、やっと修行ができるよ~。あ、でも先輩って戦えるんですか?」
そういえばそうだった。
「大丈夫。心配はいらないわ」
~~~~
帰り際、俺達はすっかり遅くまで駄弁ってしまった。
「それじゃ明日からお願いします」
「こちらこそよろしくね。そうだ。巫凪くん」
「なんですか?」
アウロラはカオルと朝霧には聞こえない声で言った。
「あのカオルちゃんって子は不思議な子ね」
---。
「…どういう、意味ですか?」
「なぜだかそう思ったの。魔法的な意味もなんだけど性質かしら?近いようなちょっと遠いようなそんな感じ。ちょっと危なっかしい感じはあるのだけど」
カオルの魔法の危険性を見てもいないのに話しただけで見抜いたのかこの人は。
一瞬何者かと思ったが、さすが先輩と思えばいいのか。
「先輩は記憶がないんすよね?」
「そうみたいなの。記憶を失う前の私はもしかしたらカオルちゃんに会ったことがあるのかもしれないわね」
と冗談を言うように笑った。
「それはまた面白そうっすね」
俺はそう言うが実はほんとは会ってるのでは?と考えてしまった。
実際に会ったことはないだろうが、魔法的な意味なら可能性があるかもしれない。
「龍太くん、かえろー!」
「ああ!今行くよ!。
じゃあまた明日です」
「また明日」
俺達は互いに握手を交わした瞬間、見たこともない光景が拡がった。
天を超える光。そこに広がるのは空。
そして突き抜ける光と風。
それらはまるで繋がるようにして太陽へと昇り、太陽に架かる虹色のリングへと躍り、眼下に広がる海と、緑豊かな大陸。
虹は全てを柔らかく包み込みあたたかく世界を見守っていた。
まるで楽園のようだと思った。
「……」
「巫凪くん?大丈夫?」
「え!はい大丈夫です
ありがとうございました 」
今のはなんだったんだろうか。
いや今は気にしてる場合じゃない。
でだ。
バトルまで一週間しかないじゃないか!と思ってしまった。
「やること多いなぁ」
一週間で余語達にどこまで食らいつけるか。
ちなみに余語達は俺達よりも早くチームを見つけていた。
一般的…勝てるかなぁ。
俺は朝からカオルと朝霧とアウロラを叩き起こす。
カオルは眠そうな顔をしながら朝練の準備をしてくれた。眠そうなカオルもかわいい。
朝霧は割りと普通。あまり寝れてない性分が来ているのかもな。
アウロラはそもそも顔色一つ変わってない。
俺はというと、寝たいです猛烈に。
「…とりあえずこの一週間朝練も組むことにした」
「まずは、…何をするのですか?」と朝霧。
「まずは基礎体力を上げなきゃならんから体力をつけてもらう。学校はまだ閉まってるから学校の外周を走る。許可はもらってる」
三人は「おお~!」と賛辞をくれた。
「放課後は学校内の敷地で特訓とかをする予定だ。そんな感じでまずは走るぞ~」
俺達はランニングを始める。
学外一周で朝霧がバテてしまっていた。一応必死に着いてきている朝霧だがキツそうだ。
「朝霧の体力不足はさすがに一週間でどうにかなるもんじゃないから何か対策がいるな…」
「たしかに!」
「まだマラソンの時期じゃないものね~」
「先輩まだまだ余裕そうっすね」
ちなみにアウロラだが汗一つかいてなかった。
「わたしだって負けないよ~!!」
どうやら火が点いたカオルはタッとペースをあげる。
「私もまだまだいけるわ~」
二人してペースをあげる。
ちょっとまて!俺もそこまで体力ないから!
朝霧も多分限界だから!
結果、俺と朝霧は置いていかれカオルとアウロラの二人は俺達の二倍は学外を走っている。
ランニングはいつからマラソンになったよ?
ランニングが終わり俺は地面から倒れる。朝霧もぐでーんとしていた。
カオルはまだまだ大丈夫そうだが「あつーい!」と汗をかいていた。がアウロラだけは「暑いわね~」と汗一つなく息も乱してなく笑っている。
アウロラ先輩、ちょっと規格外すぎじゃね??
季節夏休み終わったばかりだがまだ暑いぞ??
「あれ?龍太にカオルちゃん?なにしてんのよ?」
と首からタオルかけたいかにもジョギングしてるよ感のある神崎紗奈がいた。
「紗奈ちゃんおはよ!紗奈ちゃんもマラソン??」
「おはよ。あたしはジョギング。あんたらマラソンしてるの?」
「い、や。ジョギングのはず、だった…!」
これ俺である。うう呼吸が辛い。
「へ、へぇ…」と引き気味な紗奈である。
「あ、アイドルさん…?」
と反応したのは朝霧だ。
「お?うん、神崎紗奈だよ~!なんて、まぁ魔法使い広報担当だけどね。外の人達のみんなに魔法使いは怖くないよって伝えるためにやってることだから。あんた、名前は?」
「あ、朝霧瑠美です!中等部3年です!CD必ず買ってます…!」
「おぉーありがとぉ!ん?へぇー中3なんだ。そっちのグラマーな人は先輩?」
「アウロラ・セイクリッドです。初めましてね~」
「初めまして~よろしくね!」とアイドル顔で二人に挨拶して、般若みたいな速度で俺を見る。
「龍太、あんた先輩と後輩タブらかして何やってるわけ?如何にカオルちゃんでも怒るわよ?」
言われたカオルはきょとんとしたが
「うん、わたしだって怒るよ龍太くん!」
と言ってくる。
俺、ナニヲシタ。
「いやまてタブらかしたとかじゃなくてな」
「勝ち目はあるの?」
と言い訳と理由を話そうとしたらいきなり本題をぶつけてきた。
俺とカオルは互いに顔を見合わせた。
「余語達のチームメンツまだ知らないでしょ?」
「ああ、たしかにまだ知らない」
「紗奈ちゃん知ってるの?」
「妹のリィラ・レイラン。姉のフゥラ・レイラン。あの姉妹がチームになったみたいだから。あの二人、とても強いよ」
「志郎くん以外、みんな魔法国出身?」
「そうなるな。これは手強いだろうな」
「ってか、なんで勝負になったのよ?」
やっぱ気になるよなぁ。
理由を話した。
「へぇ~最近龍太達目立ってたからね」
「わたし達が?」
「うん、チーム巫凪、龍太にカオルちゃんに余語にパトリシア。最近学校内の活動とかで目立ってたからね。あたしは学校の外の活動が多いからかな?内側にいない感じがあってわかるの」
「さすがアイドルだな」
「アイドルは関係ないかもだけどね。それに龍太とカオルちゃん」
「うん?」「ん?」
「二人ともその活動で何したかわかんないけど何か良くないの見たんでしょ」
「???」
「え???紗奈ちゃんつまりどういうこと?」
「つまりこの状況は龍太とカオルちゃんが作ったってことになるの。二人を中心とした何かが起きる前触れかもしんないってこと。杞憂かもしんないけどさ」
「見ただけで何か起きるものか?」
「見ただけ?ほんとに?」
そう言われると俺は否定できない。あの鍵はまだ持っているからな。
何に使うかわからんし、一応な。
棺かなぁとも思ったがなんか違うっぽいし。
まぁたとえ、鍵を今捨てても状況は変わらないだろうな。まだ持ってよう。
「…ま、あたしは何が起きても多分手助けはできないから。だけど、どうにかなることは祈ってあげる」
「ありがとうよ」
「うん、じゃあ行くね~」
と紗奈は軽快に走っていった。
「とりあえず俺達も特訓に戻ろう。朝霧には魔法の使い方とか教えんとな」
俺達はそのあと特訓を続けた。
お昼休み、余語とパトリシアは「作戦会議しなきゃいけないのよ」と言って直ぐに出ていった。
なので俺はカオルとご飯を食べるかとも思ったがカオルは友達とお弁当を持ち寄って食べていた。その中に葉山光もいた。
マジか、俺ボッチじゃん。
と安いパンを食べながら廊下を歩く。
「お前なんで、切り捨てるようなことをするんだ。あいつらは一般人だ」
「わかってる。だけど。1から100を取るなら100を取る。1の犠牲で済むなら1で済ますべきよ」
「東の国が攻めてきた時にも言っただろ。人の命がかかってんだぞと」
「それもわかってるわ。だからちゃんと対応したわ」
「その対応で犠牲がでてちゃ世話ねぇ話なんだよ!」
「そんなことないわ!じゃあ貴方はそれができるわけ?貴方みたいに夢見てるだけじゃ私達は私達も守れないわ!」
「夢見て何が悪いんだよ。誰一人救えない、犠牲しか生まないなら夢見てるほうがずっとましだぜ」
二人は言い合いを続け、お互いに背を向け歩いていく。
こっちにきた人は泣きそうな顔で走って俺には気づくことはなかった。
今のは…会長と音羽か。
「お互いに間違っていないのに不毛みたいな争いだよね」
「っ?田辺先輩」
「やぁ、こんにちは。ひさしぶりだね」
「ひさしぶりっす。あの二人いつもああなんですか?」
「いつもではなかったな。少なくとも僕らが一年の時は夫婦みたいに仲が良かったな」
「へぇ」
「君たちだって似たようなもんだろ?」
「へ?」
「桜さんと君さ。君たちも互いにいい思いを寄せあってるからね。今日は桜さんは?」
「友人とご飯っすね」
「ハハハ。そうか~」
「変に茶化さないでくださいよ。ったく。ってかあの二人、何かしたんですか?」
「この前の海外でね。あれを指揮をしていたのが会長と明石さんでね。壊滅に追いやったのは知ってるだろ?あれに対して音羽さんは怒っているんだ」
「ああミサイルを失敗させた話の?あれ続きあったのか」
「追撃代わりに歪曲事故を起こさせたんだよ。兵器が失敗してもまた次が来る。なら何か起こさせようってね」
「それで?」
「核兵器のミスにより大怪我の重症、死者までだしたってことになってる」
「そりゃ喧嘩になるわな」
「だけど、会長は昔はあんな冷酷じゃなかったのさ」
「え?」
「去年の冬に副顧問になったあの人が来てからさ」
そう言って田辺は手を振り去っていく。
俺はとりあえず歩くことにした。
「この学校、廃校だったわりには広いな」
など呟きながら歩く。外の渡り廊下に着いた。
「ルシエル?」
そこにはルシエルが羽を休めていた。
「ルシエル、こんなところで何をしてるんだ?」
呼ばれたことに気付いたのか、俺を見た。
空と海のような宝石に吸い込まれそうな瞳。
「やぁこんなところにいたんだね」
誰だ?
そこにいたのは、生徒会副顧問ファルシだった。
さっき話したやつがここにいるのは偶然か?噂をすればってやつか?
だがその言葉は俺に向けられたものではなかった。
「僕は君をだんだん理解できるようになってきたよ。君が姿を現すのは稀であり特定の人物のみだということもね」
ルシエルはびくとも動じない。
「誰にも何も理解は難しい君のやり方と行動の答えが僕にはわかってきたんだ。他の誰でもない、この僕がね。君の持つ全知全能を僕が使ってあげよう。僕にその解をくれないかな?」
ルシエルは無反応だ。
そしてファルシは初めて俺を見た。
「おや?君もいたんだね」
訂正だ。初めて俺に気付いたんだ。
「君も全知全能に選ばれているのかな?僕としては男より女の子のが好みだけどね」
「変態なご意見ありがとうございます」
俺の言葉を適当に流しファルシは続けた。
「特定となれる人物を手に入れれば、僕には次なる機会が増えるからね」
「…」
「言っただろ?世界は行き詰まっている。魔法の力を手にいれたのにその力を隠し持つことを怯えるだけだ。だから世界は1から変わらねばならない。新たなパラダイムシフトを起こし僕を世界とした楽園を築くんだ」
「…いったいなんだ?」
「僕はファルシ・リキストさ。そうだ。君が良く一緒にいるあの子だけど良かったら僕ら生徒会に入らないかい?今いる彼女達も素晴らしい身体と良さをしているからね。特にあの子は素晴らしいよ」
良さ?だがわかったことがある。少なくともコイツはカオルを欲しがっているのだ。
「長く長く検討させてもらいますよ。俺は自分の大切をあげる気はないんで」
「それは残念。おや?そして僕らの会話を聞いていたみたいだ」
会話?と思うとルシエルはまだそこにいたのだ。
「そろそろ時間だね。僕は行くよ。また来るよルシエル」
去っていたファルシを見やり考える。
妙な話を聞いちまったな。ルシエルがもしかしたら全知全能になる鍵を握ってるかもしれないのと、一度は殴りたい教師トップをファルシにいれといた。
ああはぁ。戻るか。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
いつものネタバレですがいよいよ再びソーサリーズバトルが始まろうとしています。
チーム余語は早くにチームメンバーを見つけていますがチーム巫凪はだいぶ出遅れています。
それを今回題名にしてみました。
ちなみに今回は都市伝説を出しましたが、皆さん、学生時代、あるいは現在進行形学生の皆さんは学校に都市伝説はありますでしょうか。
自分の学校はあまり話したりはしませんでしたがあったと思います。
今は素で怖いですが、かつてはきっと楽しく嬉々として聞いてたと思いますね。
今回はここまでです!
次回は8章act5です!
ここまで読んでくれてありがとうございました




