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第2章act2 アイドル登場!そして俺と私の恐怖の鍵当番!

ちょっと遅くなりました。第2章act2です!

まだまだ続きます。

今回はちょっとだけホラー要素を含みます

2act2

とりあえず今へと戻る。

「で、まさか付き合ってないのに名前呼び合うことになったんだね~」と余語

「お前も似たようなもんだっただろ」と俺

「入学から青春してますね、先輩」

「否定はしないかなぁ。今もだし。摩耶ちゃんもね」とカオル。

「全然ですよ~」

この摩耶と呼ばれた女の子があのときの金色の瞳の魔法を使う女の子だ。

「でも先輩、なんであの時迷ってたんですか?」

「それは戦いとか危ないからな。怪我とか無茶とかいろいろ考えたら躊躇っちまったんだ」

「へぇ~~まぁ先輩らしいですね」

「わたしはなんとなくわかってたけどね」

「ありがとうカオル」

「それで、そのあとの続きは?」と余語が口を開いた。

「え、しばらくは学内編ばかりだぞ?あるかないかって、言っても学校の外は事件多かったし、まぁ先にこいつの話をしなきゃいかんか」

「…ちょっと龍太、こいつって何?今日あなたがみんな集めて喋ろうってなったから撮影のお仕事オフにしてあたし来たんだよ」

「ああ、それは悪かった。そうだな、ちゃんと話すよ。学内編その2だ」


~~~~


チーム登録をして、あ、この時のチーム名は「チーム巫凪」である。

いずれ改名しないと。を済ませてあと二人だって感じでやる気になっていた。

現在は野外授業の理科、植物の観察である。

「…中学生溢れる授業だな」

「そう?わたしは楽しいよ~」

「楽しくないとは言ってないぞ」

「わかってるよ~」

「まぁここまで授業楽だと思わなかった」

「そうなの??」

「まあな」

「わたしはこうして龍太くんと楽しく授業できて嬉しいよ~。繋がったって感じで!」

付き合ってるわけではないのだが、カオルは俺に対してこういう言葉を向けてくることが増えていた。

それは信頼と呼ぶに近い何かだった。なつかれているに近いのかな?

「そうだな」

だが、たしかにこの繋がったって感じで!という言葉は間違いではない。

一緒にいる時間が長いからか、不思議とリンクしている気がするのだ。

99%以上の99.999%は葉山も未知数数値なんだとか。



~~~~


放課後、

「ねぇねぇ!龍太くん!アイドルだよアイドルだよ!アイドルだよ!!アイドルだよ!!!」

「わかったから聞こえてるよってどうしたんだ?」

「あれ、聞こえてるのに聞こえてない?」

「聞こえてる聞こえてるばっちり聞こえてる。アイドル?がどうしたんだ? 」

「これからアイドルのライブ!するんだって!」

アイドルのライブねぇ……。

一人しか思い当たらないぜ。

ってことで、学校の特設会場に行く。ここは学祭とかにも使われる場所でもある。体育館じゃないのは部活動やら委員会があったりするからである。

で、会場の真ん中、一人の女の子がいて、みんなに手を振りまいていた。

カオルもぶんぶん手を振っていた。

「みんな今日は平日なのに、集まってくれてありがとう~!!初めての人もそうじゃない人も初めまして!こんにちは!」

彼女が言うとみんなが、歓声と挨拶を叫ぶ。

この特設会場、実は学校の外側に近い場所だから一般の人も来れるのだ。

「あたしの名前は、神埼紗奈です!この学校の広報、ええっといわゆるアイドルやってまーす!」

彼女はまだ学校の広報を始めてまだ半年だが、実はすでに一般からもファンが多いと期待の新星とか言われてたりする。

「まずは、作曲したばっかだけど、歌聞いていってね!」

彼女がくるっとターンを決めてウィンクを決めると、歓声が上がるに上がる。ちょっと怖いくらいに。

遠目から見ても彼女の声やその仕草、見てくれも俺から見てもそれはかわいく映り、俺も目を引き寄せられそうになる。

もっとも、俺はかろうじて耐えた。周りはすでに彼女に飲まれているのだから、すさまじいものである。

カオルは隣でテンションハイマックスで、最近使いこなした光魔法を手に灯してサイリウムみたいにしてぶんぶん手を振り回していた。

カオルは馬鹿だが手際とか覚えや感覚がいいということを最近知った。

魔法適性が高いからか。リンクしているからかは不明である。

「まあ、カオルの努力の賜物だな」

呟くと「呼んだ?」と返してきた。

ライブも終わり余韻に浸るなか「アイドルってすごいね!私、お肉の眼で初めてみたよ!」

「せめて生とか肉眼で初めてみたと言ってほしかったよ!?」

台無しである。

と会話していると、ふと花を見つけた。

「見て見て綺麗な花!

根っこも花びらもガラスみたい。綺麗だね」

「んああ、最近なんか新種らしい。たしかに綺麗な花だ。知ってる花だったのか?」

「ううん、知らないよ~」

「あれ、そうなのか?とりあえず学食行こうか。今日なんか新しいの入ったらしいから」

「うん~~」

で、いろんな人が学食席で夕食を食べる中、

「紗奈がいる、珍しいな」

と俺が言うとカオルが叫んだ。

「アイドルだ!アイドルさんがいる!アイドルだよ龍太くん!!アイドルがご飯食べてる!!!」

「そりゃ食べるよ」

カオルの言い方が少しおかしくて笑ってしまった。

紗奈は一人で食事をしていたらしく、俺達の声(主にカオル)が聞こえたのか、というか聞こえるだろう。こちらを向いた。ちなみにいつのまにかカオルは紗奈に向かって既に隣に座ってニコニコしていた。カオル、すごい女の子である。

俺は二人の様子に違和感を覚えた。

「あれ、龍太じゃん?え、うそ?あんた女連れてんの?!彼女さん?」

その紗奈の言葉に

「わ、わたし?!彼女?!

えぇー!そんなんじゃないよ!」

その様子がおかしかったのか紗奈は笑った。

「アハハ、へぇそっか、龍太、手が早いね。でもこーくんから聞いてたけどね」

「???。龍太くん、こーくんって?」

「葉山のことだよ」

その言葉にカオルは固まり「…え、どんな関係?」と言った。

「…え?…別に…ただの顔馴染みよ。あ、ちなみにそこの龍太とは中学の同期だから。ねぇ、あなた名前は?」

「わたし?、桜カオル!桜カオルだよ!」

「へぇ~、綺麗な名前。よろしくね」

「うんよろしくね、アイドルさん!」

「…あー、あたしのことは紗奈でいいよ」

「そっか!紗奈ちゃんよろしくね!」

紗奈はその差し出された手に一瞬驚いたような表情をした気がした。

「うん…、よろしくカオルちゃん」


紗奈はカオルの手をそっと握った。

紗奈の魔法は印象操作の魔法を使う。本人も未だに完璧に扱えてはいない。扱えてないわけではないが未だに無意識に紗奈は印象操作の魔法を使っており、他の人よりも目立っていた。

アイドルの活動も広報の活動もその魔法を意識して使っているおかげで人気者だ。 だが、なぜかあの時、紗奈はカオルに対して驚いていた。

「カオル、あの時握手した時なにか気になることなかった?」

「気になること?」

食後、俺とカオルは、殺陣コーチから教室の戸締まりを頼まれてしまい夜の校舎へ向かっていた。チームの初仕事だ!と俺とカオルは喜んで受けた。

そのついでにカオルにさっきのことを聞いてみた。

「いや、だってカオル、みんなの憧れアイドルだぞ?あんなにみんな、なんかアイドルがいるぞって感じでみんなあいつに遠慮して寄ってなかったのに」

「ん~~?おお、これがアイドルか!ってわたし思ったけど、普通の女の子だったし仲良くできそうって思えたよ?」

「え?」

それで気づいた。違和感の正体にである。おどろくことにカオルは印象操作の魔法を弾いていたのだ。

ってか、あれ?俺もじゃああの時弾けていたのか。

だから、"紗奈に近付けた" 。近づけたのはカオルとのリンクが影響だろうか。印象操作は目を向けられるというものに特化しているが、目を向けられすぎているとみんなはあいつをみているということなり、近づきにくくなる負の意味もあるのだ。紗奈はそれを魔法で使っているのだから"近づきにくいから"、"彼女には誰も近づかない"になる。だから仲良くなろうなんて誰一人思わないのだ。

「カオルはほんとすごいな」

「え?なんで?」

そのきょとんとした言葉に俺は笑った。

「いや、なんとなくさ。さて、そういえば係の人から鍵をもらうんだったな」

「うん、どんな人だろうね~」

カオルはきっと間違いなく紗奈と仲良くなれる。今にして思えば紗菜にとってあれは初の友達と言えるものだったのだ。友達ができたことにどれほど嬉しいかはこれは本人にしかわからないだろうなと思いもする。


あ、ちなみに俺達はすっかり忘れていた。

この学校が曰く付きな廃校だったということに。


~~

「やぁ、よくきたね。僕は田辺悟。二年生生徒会の六番だ。君達が高校1初のチームなんだって?殺陣コーチから聞いているよ」

と眼鏡を掛けた。ちょっと飄々とした男性が言った。

俺達は「よろしくおねがいします」と頭を下げる。

「鍵は全部あるから、今回はそう難しくないはずだ。入り口はあっちからだからね」

「わかりました。よし行こう。初仕事だ」

「うん!」

と田辺に見送られながら俺達は入り口に入っていった。

と俺は一つずつ教室の戸締まりを確認した。

「次は図書室?」

「だな。意外と楽だなぁ。肝だめしみたいな感覚を少し楽しみにしていたんだが」

と二人して余裕に歩いていた。

図書室につくと、なぜか声が聞こえた。

『先生、お借りしていた本、ありがとうございました。とても勉強になりました』

俺とカオルは固まった。

「カオル…」

「なにあれ」

声がダミ声だったから、怪しいと二人で思い図書室の入り口からこっそり覗くと、なんと石造、二宮金次郎がなにもいない場所と会話しているのだ。

そして首だけがぐるりごきゅっと一回転して、カオルが息を吸い込む、

「きゃ!むぐぅぅ!!」

さすがにカオルが悲鳴をあげ掛けたので、俺は口を塞ぐ。

すまんカオル、あとで今の謝るから。でもこれここでみつかったら死亡フラグな予感がした。

こっわっ!!んだよあれ?!

さすがの俺も実は内心びびりまくっていた。

ちなみにカオルはぴったり俺に抱きつき、俺もカオルを抱き寄せていた。

普通に怖いもんなあれ。

『先生、次はこの本借りますね』

と金次郎が言う。ちなみに借りる本は「身体を奪うには?」とかいう今の状況が笑えない参考書だった。

二人して悲鳴があがりそうになる。俺はどうするか考えた。普通ならやりすごすのが得策。

とりあえずやりすごすか。

「カオルいったん、隠れるぞ」

「はーい」

小声でやりとりして、図書室の入り口から近くの階段の角に隠れた。

そして二宮金次郎が図書室から出てきて俺達のいる場所から反対方向にギシ、ギシ、ギシ、と歩いて気配が無くなり行ったか?と思い息をはく瞬間、ギシギシギシ!音速で戻ってきて、首が曲がり、階段を見たのだ。お前はラジコンカーか何か!。

俺とカオルは息を吐くまもなく、再び緊張感が走る。

そして『先生?いるんですか?』と声を投げ掛けてくる。しばらくしたら『気のせいですか』と言ってギシ、ギシ、ギシと今度こそ気配が無くなった。

それを確認したら俺とカオルは図書室の鍵をしめて、任務クリアとなった。

次の日に殺陣に呼び出された。

「二人とも、昨夜はよくやったな」

「あれはなんですか?」

カオルが聞くと殺陣は「巫凪は知ってるだろうが」とこの学校がどういう廃校かを話し知った。

「無事だったのは何よりだ。あれでお前達が悲鳴をあげていたら今頃図書室には二つの死体があっただろう」

物騒だわ。難易度たけぇよ。「だかここには巫凪がいるからな。大丈夫だったろうがな。まぁだがよくやった」

と言って話は終わるかと思ったが…

「明日から、編入生がお前達のクラスに入る」

「「え?」」

「では戻れ」

と言われクラスに戻ることにする。

編入生とは誰だろうか。

今じゃ珍しくないのに。

なぜなら転入生、転校生、編入生が来ることは多いからだ。魔法を会得した人間は自由だがみんな入学試験なしで入学できるからな。

俺とカオルは顔を見合わせた。

わざわざ言う理由とはいったい。


Act2end

ここまで読んでくれてありがとうございます。

さて、今回もネタバレします!(嫌な方は読んでから!)

今回は、題名通り魔法学校広報担当、アイドルの神崎紗奈がでてきました。

生徒会の六番目と呼ばれる田辺悟先輩も登場です。

だんだんと賑やかになってきましたな。

今回は学校の怪談のお馴染みの二宮金次郎が出てきました。

学校生活らしい定番の都市伝説が書けたのは嬉しい。


まだまだ続いていきますので次回をお楽しみに

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