5章act5 異世界、東の国からの襲撃地上戦
こんにちはこんばんはおはようございます。
5章act5です!
現在僕達は葉山のところに向かっていた。
だけどそれは吸血鬼姉妹に阻まれていた。
「ああ、こんな事やってる場合じゃないのにー!」パトリシアが叫ぶ。
姉のフゥラ、妹のリィラは息の合った連携で仕掛けてくる。
「うーん近づけないわね…」とリセリス。
「この先へは近づけさせないわ」
「何よりこの戦いはあの巫女の意思でもないからね」
「どういうこと?あの霊峰三珠が仕掛けてきたんだろう?」
二人の姉妹の言葉に僕は聞いた。
「仕掛けさせた、が正しいわ」
フゥラが笑って答えた。
「…まさか、君達が黒幕?」
「まさかまさか」とリィラ。
「あの巫女、力はあっても決定打には欠けるからね」
「巫女のお母さんが"青の世界"の人に暗殺されたって聞いて大変で」
「リィラ」
「あ、ごめんなさいお姉様」
今の内容でわかったが東国家の重要人物は僕らの世界の人間が殺したと言って攻めてきたのだ。
攻めてくる理由はわかる。ようするに復讐だ。
僕は上を見上げジャンプ漫画ばりの戦いをする三人を見た。
「でもあの霊峰三珠はそこまでこんな馬鹿をやる人間ではないはずだけど?」
「そうね、昔も今も賢く用心深くいいこだものね」
パトリシアとリセリスが言う。
国は違えど長く交流している二人が言うのだ。
だが姉妹はニタリと笑った。でも仕向けた犯人はこの二人じゃない。
「でも今は目の前にいる相手に集中よ」
よくわからない破壊の赤い光が迫り俺達は回避する。
リィラの魔法は赤い光線。
ラルフは紫雷の魔法。
「殺意が高すぎる」
「あの赤い光線に当たれば消し飛ぶから気をつけないとねぇ」
リセリスの言葉は正しい。
だがそう言ってる間にも姉妹の攻撃は続くのだ。
しかしリィラがポケットから1枚の黒い編み目のカードを取りだしそれに光線を当てた。瞬間、一本だった光線は何百線みたいな散弾レーザーみたいになって飛んできたのだ。
俺やリセリスは距離が離れていたから回避が出来たがパトリシアは無事ではなかった。
「パトリシア!」
「ちょっとかすっただけよ。今のなに?」
「これ?シリコンカバーよ?私の魔法は原子熔解。でも一本を連発することしかまだできないの。弱点をカバーするのは当然でしょ?」
「貴女は炎、リセリスは毒。そちらの方はあまり戦いには役に立たないようね。この戦い、もらったわ」
そう言われた瞬間、自分の中の魔力が騒いだ。
「さぁ、リィラ一気に決めましょ」
「そうね、お姉様」
二人の魔法が一気に迫ってくる。
だが、俺の中の魔力が叫んだ。
紫電とレーザーをぶっ飛ばしたのだ。
「志郎?」
「これは?」
僕は自分のイメージを作り上げ、紅金色の金属杖を産み出した。
一振りし、金属の花びら舞いそれらが刃となり姉妹二人を叩く。
そのあとは、気絶した二人の姿があった。
僕はマナ欠乏症により倒れ
「志郎!大丈夫!?」
-なかった。
パトリシアに支えられる形になった。
「これはこれで嬉しいけど、うん、大丈夫。早く向かおう。この先だ」
パトリシアとリセリスは頷いた。
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あたしは身体強化の魔術を掛け、妖をガントレットで殴り倒していく。
「絆継承!ドラゴニア!」
腕が竜の鰓に変わり咆哮で吹き飛ばす。
けど数が多いのだ。
「ここから先は行かせるわけには行かないからねリッリル!と、あんたは?」
リッリルの隣にもう一人、片翼しかない天使が杖を構えていた。
「私の友達のサリエルちゃん!」
「は、はい…!サリエル。サリエル・ラウトマン、です」
片翼の天使か。良く見たら片目がクロスアイなのだ。
「名字一緒だけど、姉妹?でもないよね?ハァッ!」
妖を殴りながら言う。
「わ、私、養女でして…」
「来るよ!」
リッリルが叫ぶとサリエルが杖を掲げて魔法を使う。
「今のがサリエルの魔法?」
「は、はい。私の魔法は波動を操るもの…でして。すみません」
なんか引っ込み思案な天使だが、波動で衝撃波を生み出したのか。
「サリエルちゃん!リンクするよ!」
「…!わかった!」
リッリルとサリエルがリンクをした。
するとサリエルから片方しか無かった翼に輝く白い翼が生えたのだ。
一様に妖達も驚きをもらした。
「行きます!」
つまり、サリエルはリンクを通すことで魔法を二つ持っているのだ。すごい才能だ。
「私も~!サリエルちゃん一緒に行くよ!絆継承!」
「「白翼の奇跡!!」」
地を蹴り一気に翼で薙ぎ払う。
しかし、妖たちはわらわらといた。
「こっから先には行かせれないんだよね」
この先には葉山がフィールドを組み立てる作業をしているのだ。
妖達もそれがわかっているからか無尽蔵にここを狙っている。
あたしは空を見上げる。
あの三人が戦ってるのが見えた。とそこへ火炎と銃弾と毒霧が飛んできさらに妖達を吹き飛ばす。
「間に合った!三人共大丈夫か!」
「なんとか、無事!」
「先輩達!」
「た、助かりましたぁ…」
これで逆転したらいいけど、いったいなぜ波みたいに妖が攻めてくるの。
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「もっかいやってみる」
「いい?今度は自分の杖を使うのよ。あれは自分の作った魔力で錬成したから、マナ欠乏にまでなるのよ」
「うん、いくよ!」
と余語は杖を振るうが「あれ?」と呟く。がなかなか上手く行くわけではない。
「ま、要練習ね。さて一気に蹴散らせてあげるわ」
戦って気付いたが無尽蔵に出てくる妖に違和感を覚えた。
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「あああくそっ、早くしねぇと…!」
「こーくん!」
「紗奈!ってちょっとまて!今そっちやばいんじゃ!」
「パトリシア達が応援に来たんだよ!って言いに来たんだよ!」
葉山「まじか!助かる!ってことは余語もいるのか!」
「え、うん。いるわよ!」
「余語をここへ呼んでくれ!」
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そして
「俺を?」
「行くのよ。ここは私達がなんとかするから」
「…、わかった!」
「志郎!」
「?」
「あー…、がんばりなさいよ!」
「了解」
そうして余語は走って言った。
「で、実際何言いかけたわけ?」とリセリス。
「無理しないでよねって言おうと思ったけど、なんか変だったから。この戦い、間違いなく志郎と葉山に掛かってそうだもの」
「たしかにそうねぇ…」
そして空を眺めた瞬間、暴風が吹き荒れていた。
この魔力はカオル?
大気の色が異常なくらい揺れているのが見えた。
いや、とりあえず私はこの妖怪をどうにかしなきゃね。だが、実はだ。
「パト?あなた魔力残ってる?」
「さっきの姉妹にしてやられたくらいかしらね」
「それ残ってないって答えよね」
吸血鬼は人間の血を飲む種族だ。だが魔族からは魔力を喰らうのだ。
「でも、戦うわよ」
「あ~健気ね。私も同じだけどねん」
妖集団から一人誰か出てきたのが見えた。
角を出した種族、鬼族の女の子だ。
「?!」
「初めましてだわ、魔族共。アタシは諏訪ってんだ 。お前達が魔力切れになんの待ってたんだぜ~」
私は息を吐く。
「…あらそう。あなたがここの指揮者?まさか今回の騒動はあなたなわけ?」
「んなわけねーだろ、ここの妖率いたのはアタシだが、この戦いは誰かすらわかんねっての。魔女王が死んだあとすぐにデモやら事柄やら揉め事起きたんだわさ。で、あの巫女が止める間もなく、誰かが、この"青の世界"に仕掛けにいっちまった。まぁ巫女も最初は防ごうとしたからすぐって訳でもねぇかもしんないけど詳しいところは知らねぇなぁ」
鍋が沸騰すると同じように東の国は沸騰し、暴走した。火を止める隙すらなかった。
「誰かっていうのは?」
「さぁな。最初こっちに来た時、アタシらに突撃命令があったのさ。もういいだろ?どうせお前達は死ぬんだから。止めたきゃ殺るしかねぇよな。アタシも鬼だから戦うのは嫌いじゃねぇしな。お前ら、殺るよ」
最初?龍太とカオルが戦った時?あのとき三珠は東の国の進行を防ぎに来たが出来なかったってことなの?。いったい誰が…。
その声で、私達は思考を遮られ妖達が狂気の笑みを浮かべる。
だが、また来訪者が一人現れた。
「ちょっ、今度は誰よ」
「ん~?」
と男性がやってきた。制服を着てるからにはここの生徒なのだろうが。
「ハッ!一人増えたくれーでかわんねぇよ。こっちは百人近くいるんだ。武器も魔力も無限だ。なぁ!」
男は「そうか~」としか言わなかった。
私達は、男のよくわからない余裕に困惑していた。
「放てェ!」
だが、妖達が術を放っても霧散しただけだ。
「は?どうなってやがるんだ?」
「もう魔法は使えないぞ」と男が続ける。
「…どういうことだ」
「俺の魔法は、一定空間におけるおける魔法や術式のその全ての起動を完全封殺するんだよ。それが俺の魔法、"無の世界"ってやつだ」
「無効って、そんなの無敵じゃないの…」
リセリスの言葉通りなら魔法魔術妖術を扱うものにとって使えなくなるというのはたしかに無敵だ。これなら!
「まぁ俺も魔法使えなくなるんだけどなアッハハハ」
全員が固まり沈黙。
チーンという聞いたことがないお経が聞こえた気がした。
ああもう、ダメだわ…。
「ダッハハハハハハ。意味ねぇぇぇ。バカだバカがいるぜぇ!こりゃ数でアタシらの-!?」
諏訪の言葉は途中で男の強烈な拳に打ち抜かれた。
一人また一人と薙ぎ倒し殴りどんどん一人で、妖を殴り倒していく。
「てめぇ…グハッ」
再び起き上がった鬼族の女も途端、男の拳が入りついに倒れてしまう。
その格闘術は、異常なほどやばかった。
軍用格闘術。この"青の世界"独特の格闘術であり、その格闘術はそこらにいるような何十人のヤクザやら不良なんか容易く倒せる戦争のための代物だ。
「自己紹介まだだったな。俺は音羽海斗っつう生徒会二番とか言われてるもんだ。ま、よろしくな」
そう言って最後の妖を殴り倒して息をついた。
「おーお前ら、怪我なくてよかったなぁ」
「ソウデスネ…」とリッリル。
「あ、ありがとうございます…」とサリエル。
音羽はその言葉に満足そうに言う。
「おぅ、とりあえず、中にいる先生と二人は大丈夫か?」
私は多少の驚きを残しながら答えた。
「…大丈夫だと思、います」
「そうかそうか」
そういって、音羽は今度は懐から煙草を取りだし、ふぅーと煙草を吸い出した。
「助けてくれたのよね、ありがとう、ございます」
リセリスが珍しくお礼を言う。
「ん、ああ気にすんな。お互い様だよ。さて、来たか」
彼が視線を向けると
「校内は禁煙よ。カイトさん」
生徒会長がそこにはいた。だが海斗はそれの返事はしなずに
「なにしてやがった?お前」
すると建物から光が伸び空を照らす。私はすぐに志郎に連絡した。
「志郎?やったのね?」
『なんとか、ね。金属を繋いで錬金を地形に転用したんだ。映像でみんなの戦いも見てた。パトリシア、魔力もやばかったのに、すごかったね』
「…バカね。当然よ。志郎もよく完成させたわ。ここから先の戦いをよくする状況の半分は貴方の功績よ」
『うん、ありがとう。あ、そこにいるの会長と音羽さんか』
「なにか知ってるの?」
『あーいや。あとは龍太と桜ちゃんに託すだけだね』
「そうね」
と言って通信を切る。
会長と音羽は互いを睨み合う。
「もう一度言うぞ。お前、何してやがった?」
「何もしてなかったわけじゃないわ」
「もうすぐで大事な後輩が死ぬかもしれなかったんだぞ」
「ちゃんと事件が発覚したら私だって動くわ」
「終わった後に動く会長がいるか。今だって見ろ空を。やっと貼れたフィールドだが、その前は、あの後輩達は命を張って戦ってんぞ」
「わかってるわ」
「いいや、お前はわかってない。このフィールドを作るにも時間と人がいる。あの後輩がいなきゃここにいるコイツらも危なかった。違うか?」
「でも私には動けない理由だってあったのよ」
その会長の声は凛としていたが私から見てもわかるくらい震えていた。
「…事件のあらましは察したしここに来る道中に聞いたし、妖達からも聞いたよ。東の魔女王が亡くなったとな。しかも殺されたと。犯人も殺害方法も不明だ。目的は魔女王を殺すことじゃなく魔女王が殺すことで意味がある。そういうことになるだろ。沸騰させて事態を大きくさせるのが目的なんじゃないのか?」
この男は何者なのだろう。
「それをこれから調べるんじゃない」
「確かに調べればわかるかもしれん。だがこの騒動の発端は東の国じゃない。そうだな月島」
「…」
私達は二人の会話を見ていることしかできなかった。
「あんまり会長をいじめないでやってくれないかな?音羽君」
そこに突然、ファルシ・リキストがやってきた。
「先生…」
「大丈夫だ、君は悪くない。安心したまえ。音羽君。彼女が来れなかったのは僕が彼女に仕事を頼んでいたからさ。もちろん君の要望通り、東の国の魔法使いや妖達、あの巫女にこの騒動を咎めたりしない。それを飲もうじゃないか。それで勘弁してやってくれないかな?」
「…お前だったのか」
ふと、小さく音羽はそう呟き一瞬だ。ほんとに一瞬だが龍太やカオル、会長や、それこそ現魔女王すら凌ぐんじゃないかと思う魔力が彼から溢れた感じがあった。
そしてこの二人は何の話しをしているというの?
ファルシは、うん?というような薄い笑顔を作った。
「…わかりました。月島、しっかりしろよ」
と音羽は歩いて学校内に入っていった。
私は音羽と会長の間に何かを感じた。
「大丈夫よ。今はあの二人を信じましょう」
私の視線をどう捉えたのか空を見上げ言う。
私も空を見上げ、思考する。
この学校の現状、音羽と会長、そこにいるファルシという男。
龍太のこと、そして桜カオルという魔法使いのことを。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
5章がとても長いですが長い目で読んでくれてありがとうございます。
いつものネタバレで題名の通りですが、今回は巫凪やカオル以外の人の地上戦であり視点も様々な人の視点で書きました。
その最中、今回は生徒会のナンバー2の人を登場させました。
音羽海斗、彼についてはこれから先に色々わかっていきそうな人物です。
魔法魔術妖術全ての術の発動を無効にする魔法ですが最初から発動されていたら無効にはできないという弱点もありますがそれだけでも強い魔法になりました。
生徒会の二番目なのだから、なんかぶっ飛んだ魔法にしたいなと考えたらこうなりました。
そしてあと一人ですがリッリルと同世代の天使の女の子。サリエルですね。翼が片方しかないのと内気な性格ですが、相性のいい相手とリンクすると両翼になれるという、ちょっと変わった魔法使いです。
これからもこの二人がどんな活躍をするのか楽しみです。
では今回はここまでです。
次回で5章は最後となります!
それでは、ありがとうございました




