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勿忘草の丘  作者: 中さん
第1章 魔女の目覚め
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30話 給食は味噌汁でした

過酷な授業を乗り越えた先にある子供達の希望…… それは給食である。

しかーしうちのクラスの給食当番は、盛るのは速いが扱いが雑なので、大体おかずの上におかずがぶっかかっているのだ。そんなわけで、下のおかずが上のおかずの汁で酷いことになっている。

私の近くで透明魔法を使いながらうろちょろしていたアレンは、皆の配膳の様子を見て、うわぁ…… とか言いながらそれを見ていた。


それでは、本日の悲惨な給食の様子をご紹介~。

本日の給食は味噌汁、細く切られた大根とワカメが大量に入っている。汁の色はこげ茶なので味がとても濃いのだろう、もう少し薄くできんのかと愚痴をこぼす。ちなみに、おかずはたくあんキャベツと肉団子。肉団子の赤いソースで、薄い色のキャベツが悲惨なことになっている。冷たい飲み物は給食のド定番である牛乳なのだが、小学校の時に牛乳を味の濃い味噌汁に溢した人がいたんだとか。なんか色が薄くなってたって…… 不味かったそうです。



「繋木さんって少食なんだね、僕だったら体がもたないよ」

「逆に勇助は盛りすぎじゃない? 今日なんか特にご飯が……」

「うーん、確かに今日は多いかも」



大盛りご飯の湯気で顔が曇る勇助に、お茶碗の三分の一程度しかご飯を入れていない私がツッコミを入れる。目を細める彼に呆れつつも、私は悲惨な状態になったご飯を食べることにした。

食後、私は連絡帳を開いて明日の時間割と持ち物を書き込む。それにしても、宿題は今日も少なめ。魔法使いになってやる事が増えた私にとっては、本当に助かるのだ。

前席の椅子に持たれて眉をひそめるルシアは、窓を開けて天気を確認している様子。まだ夏ではないから、夕立のように急に天候が急変することはないだろうけど、今年の四月はよく雨が降る。私は折り畳み傘を持ってきていないから、とにかく雨が降らないことを祈るしかない。

まぁ、いざとなったら誰かに入れてもらえばいいか。



「雪菜、さっきから天気が怪しいです。これは雨が降りますね。傘の準備はOKですか?」

「折り畳み傘は持ってきてないから、誰かに入れてもらうか、走って帰ろうと思う」

「なら、一矢に頼んでみては? いつも二人で学校に来ていますよね~ むふふ」

「う、うーん…… 一回聞いてみる」



ルシアはそう言った後表情を変え、不満げに南の校舎を見渡し、ずーっと何かを探している。彼女がそんな表情をするなんて珍しいが、そういえば入学式の翌日にも似たような事があったな、何かあったのだろうか。雨が降ってきたら一矢になんと言って傘に入れてもらおうかと悩んだ末、数秒後に私もつられて外を見てみたが、海に近い南棟にある教室の中で特に怪しいものは見つからない。諦めて自席に戻ろうとした時、視界の隅で屋上の給水タンクに人影が見えたような気もしたが、振り向いた時にはもう見えなくなっていて、ついでにルシアが上機嫌になっていた。

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