表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勿忘草の丘  作者: 中さん
第1章 魔女の目覚め
13/176

11話 小さな頼まれ事


「ねぇ、まだ思い出せないの?」



あれから約13分、小人のアレンはここに来た理由を思い出そうとしている。勉強机の窓から漏れる光に反射した銀箱が、その上に座り込んだアレンをおぼろげに照らすせいで、彼から醸し出されるファンタジーな雰囲気が全く拭いきれていない。その雰囲気自体は特に問題ないのだが、このほのかな暖かさのせいで、今でも夢ではないかと左手の甲をつねってしまうのだ。

小人を見た驚きから何とか落ち着いた私は、2段ベッドでゴロゴロしながら箱の上のアレンに問いかけたが、彼自身は全く反応しない。箱の上で胡座をかいて、石化をしているようだ。

アンタに待たされた30分を返したまえ、人間が生きられる時間は有限なのだぞ。

……まぁその内の17分は、ビビって起こさなかった私が悪いけど。



「雪菜さん、少しだけ思い出すことができました!」

「あ、そう。じゃあ教えて」

「はい!ちょっと長くなるのでよーく聞いてくださいね」



それから、アレンの地味に長い話を聞いた。

アレンは、お嬢様やそこに住む魔法使いの人達が治める、小さな街の見習い魔導師。アレンの世界は魔法を扱える人が減少しているので、時には他国に頼られる事もあった。ある日、その街で父の行政の手伝いをするお嬢様から伝書鳩が届き、屋敷に来てほしいと伝えられた彼。丁度、街の大魔法使いや彼の師匠の住む家で、魔法と武術の稽古をしていた最中だったらしい。

そして屋敷に行った時、彼女に"何か"を頼まれて私が生きている世界に来たそうだ。今は何を頼まれたのかという"本題"はまだ思い出せないが、何か私とやる事があるようで…… 思い出せないって言うもんだから、どうしようもないんだけれど。



「それで、やる事って何?」

「はい、まず雪菜さんの許可が貰えればいいんですが……」

「ここに住みたいんでしょ? いいと思うよ、あんた小さいし」

「本当ですか!? ありがとうございます! で、お願いしたい事はそれだけじゃなくって……」

「もう一つあるのか」




「………雪菜さんに、魔法使いになってほしいんです」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング

匿名での感想・評価

感想はこちら

※感想掲示板 雫封筒(外部)へ移動します

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ