各国の選択
2021年11月10日【地球中東 イスラエル国 暫定首都テルアビブ 首相官邸】
「首相、ペルシャ湾岸地帯を強行偵察してきた特殊部隊が帰還しました。未帰還者ありません」
使いこんだ戦闘迷彩服を着た士官を伴った国防大臣とモサド(諜報特務庁)長官が、首相執務室に入ると敬礼をしてベンジャミン・ニタニエフ首相に報告する。
「よくやってくれた。隊員たちにはしばらく休暇を与えてくれたまえ」
ニタニエフ首相が敬礼を返すと国防大臣達を労った。
「それで、湾岸はどうだった?」
執務机に両肘をついて手を組んだニタニエフ首相が訊く。
「それについては、部隊を率いたワイズマン中佐から報告させます」
国防大臣が迷彩服の士官に合図する。
「はっ!失礼します。
一言で言えば、ペルシャ湾岸地域は原始時代に退行したようです」
国防大臣に促されたワイズマン中佐が、一歩前に出ると報告を始める。
「イランとサウジアラビアが核でも撃ちあったのか?」
眉を顰めるニタニエフ首相。
「まさか。そうなれば我が国も、今頃石ころだらけの荒野になっています」
国防大臣が応える。
「では、どういう意味かね?」
「大変動による海面上昇と巨大地震による津波で、湾岸地域の原油採掘施設や石油・天然ガスプラントがことごとく水没しました。もちろん大量の原油流出による海洋汚染がペルシャ湾を死の海にしています」
ワイズマン中佐が答える。
息をのむニタニエフに、ワイズマンの報告が続く。
「そして、この自然災害による社会的大混乱で、湾岸地域の各国政府は自然消滅していました」
「人々はどうしたのだ?」
「空軍がテヘラン郊外の核施設に撃ち込んだ中性子爆弾の影響により、テヘランは市街の半分が壊滅、大混乱の末にイラン政府は消滅しました。テヘランを始めとする主要都市は無政府状態と化し、混乱を極めておりました。
他の湾岸各国都市もイラン同様、無政府状態で無法者の巣窟になっており、無法状態を嫌った市民が、都市郊外の砂漠にキャンプを作っています」
淡々と報告するワイズマン中佐。
「生き残った者は、部族単位で安全地帯を求めて各地を放浪している様です。
黒海南部及び中央アジアからと思われる火山灰の影響が深刻になっており、避難民は粗末なボートで海路インド洋に出てソマリア海岸伝いに南下するか、ベンガル湾方面に向かっている様です」
「陸路を選んだ避難民は、昔ながらのキャラバンと徒歩、僅かな車両でエジプト・トルコ南部、黒海方面を目指しています。ただ、トルコ南部には新たな活火山が誕生しており、そこへ移動した大半が有毒な火山ガスで行き倒れておりました。恐らく、数十万に及ぶと思われます」
ワイズマン中佐が、偵察活動中に撮影した写真をニタニエフ首相に渡す。
写真を見たニタニエフが顔を顰める。
「シリア・イラク方面はどうだった?」
「そちらも無政府状態です。
ヨルダンは慢性的な食糧不足で全土で暴動が発生、鎮圧に失敗した政府が崩壊しました。
大量の難民が我が国国境地帯か、ゴラン高原に足を踏み入れ、多くの避難民が地雷で命を落としています」
「我が国の東側に国は無いのか」
「ありません」
「地中海方面はどうだ?」
「そちらは私から。ハイファの元海軍基地から可能な限りの資材を撤収させましたので、新たな海軍拠点を建設中です。
火山灰の影響で無人航空機を利用した偵察が不可能な状況の為、海軍の協力を得てフリゲート艦と特殊部隊を各地に派遣しました。
エジプトから西の各国政府も崩壊、トルコは南部の火山噴火と地震で各地が寸断されており、アンカラも大きな被害を受けています。
アメリカの核攻撃で壊滅したクリミヤ半島から放射能汚染雲が南下、黒海沿岸では被ばく患者が多数発生しています。
トルコ政府は地方の統治能力を失っており、首都アンカラとボスポラス海峡を挟んだ対岸のイスタンブールしか掌握しておりません」
ワイズマン中佐に替わり、モサド長官が執務机の隣に立て架けられた地域地図で各国を指し示しながら報告していく。
「アメリカの動きは?」
「ペルシャ湾に展開していた第7艦隊主力は第2次~第5次インド洋大津波で壊滅。
地中海の第5艦隊はエーゲ海に誕生した巨大海底火山噴火と、エトナ山の大噴火でギリシア海軍の基地に退避したまま身動きが取れないようです」
「衛星通信は?」
「ポールシフト(極移動)の影響により、電離層は依然不安定です。
断片的情報になりますが、アメリカ本国は政府が機能停止しました。
また、一部の軍部隊は『アース・ガルディア』を名乗る宇宙国家に参加しているようです」
各地から集められた情報を読みあげていくモサド長官。
「なんだ?そのペテンみたいな名前は?」
怪訝そうな顔をするニタニエフ首相。
「4年前にロシアの実業家が起こした国です。実質的にはロシア連邦保安庁の息がかかった者ですが。
彼らはISS(国際宇宙ステーション)を乗っ取り、世界各地に同調者を増やしている様です」
「アース・ガルディアは我々が手を組むに値する組織かね?」
「ロシア人は信用できません。歴史上明らかです。
我々はこの地で生き延びるしか無いでしょう。世界の天変地異は収まっていません」
きっぱりと言い切るモサド長官。国防大臣も頷いている。
「物資の備蓄が心もとないな」
呟くニタニエフ首相。
「何処も一緒です」
応えるモサド長官。
「なんの慰めにもならん。ご苦労だった」
そう言うと、国防大臣達を労うニタニエフ首相。
国防大臣達が退室した後、再びモサド長官が入ってきた。
「それで?アース・ガルディアはどうなんだ?」
「国民として潜入した諜報員によりますと、主流派はロシア人ですがコロニー建設やシャトル運用では多くの米国人が参加しており、ロシア人に対する反感から米国人派閥が形成されつつある様です」
諜報員からの報告書を読みあげるモサド長官。
「引き続き頼む」
頷くニタニエフ。
「わかりました。それと・・・未確認情報ですが・・・」
「何だね?」
「火星が変化した様です。最新のハッブル望遠鏡のハッキングに短時間ですが成功、火星に空気や水があるらしい映像の入手に成功しました」
モサド長官が、手にしていた厚手の封筒から一枚の写真をニタニエフに手渡す。
「そして、こちらをご覧ください」
更にもう一枚の写真を渡すモサド長官。
「・・・これは・・・日本じゃないか!?」
目を見張るニタニエフ首相。
「アース・ガルディアはその存在を確認しており、来年の火星大接近時にコンタクトを試みるようです」
「この情報は無期限に極秘扱いで頼む。わが国独自にコンタクトする方法はあるかね?」
「現状では火星が遠すぎてコンタクトできません。地上からでは電離層や磁場が不安定ですから」
「アース・ガルディアが火星にいる日本人とコンタクト出来れば活路があるやも知れんな」
「その時はアース・ガルディアの米国人派閥を利用するのが手っ取り早いでしょう」
モサド長官が退出した後、ニタニエフは火山灰が舞う影響でいつもより赤みの増した夕日をじっと見つめていた。
「火星の日本人か・・・彼らはどうしているのだろうか」
ニタニエフは頭を振って不確かな妄想を振り払うと、食料配給計画の見直しに没頭するのだった。
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―――同時刻【火星アルテミュア大陸 シドニア地区 ナザレ 旧マルスアカデミー本部 】
即時技術承継を望んだ極東米露の科学者達が、ゼイエスからデータの引き継ぎを受けていた。
「これが電磁カタパルトの設計図ですか」
ホログラム映像で示された設計図を除きこむ科学者達。
「はい。具体的効果や取り扱い説明はデータのサブウィンドウを開いてご参照ください。
次に光速宇宙航行船の設計図ですが―――」
「あのっ!
マスターゼイエス。データで頂いたこれら技術の作用原理について、ご説明が無いのですが?」
次々と説明を続けるゼイエスに、思わず極東アメリカの科学者が声を上げる。
「何か問題でも?ちゃんと『技術の引き渡し』は終了しました。お渡ししたデータ通りに設計、操作すれば必要な技術が作用しますが?」
きょとんと首を傾げるゼイエス。
「貴方方は理念、理論よりもその結論を先に求めました。即時技術承継とはそういうものでしょう?」
淡々と言うゼイエスに、極東米露の科学者達は反論出来なかった。
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2021年11月10日午前6時30分【神奈川県横浜市 『イワフネハウス』】
『――ええ、ですから人工知能だからと言って勝手に進化して人類を滅ぼすとか、人工知能だけの機械帝国を創るとか、私には想像できません』
マスター"ゼイ"が肩を竦めた。
――――しかし、多くの地球人科学者がそれを理由に人工知能研究の禁止を政府に求めています。
『――そもそも、人工知能を作る段階で与えた情報のバランスが偏っていたからその結果として、極端な解を出してしまうのではないでしょうか?
人類を助ける役割を認識する情報を最初に与えれば防げる事だと思うのです。ですから、ある日突然、人工知能が人類を滅ぼす選択を出す事自体、ナンセンスです。
人類が滅んだら、人工知能は"誰を"助けるのでしょう?
一つ一つの経験や、実例の積み重ねで人工知能の判断能力が産み出されるならば、その内容を人類が慎重に"バランスを取って"インプットすれば、問題は少なくなる、と私は思うのです』
――――マスターゼイありがとうございました。
明日は『ピタゴラマスターと一緒』です。内閣府がお送りしました――。
「最近ゼイエスさん、テレビでよく見かけますねぇ」
味噌汁を啜りながら西野が言う。
「ゼイエスさん、何で名前が少し違うのですかね?芸名ですかね?」
春日が素で突っ込む。
「ゼイエスと言う名前は、敬虔なクリスチャンが少し考えたら分かってしまう絶体神の名前だぞ。
不味い事態を起こしかねないんだよ。生き神扱いならまだ良いが、唯一神を冒涜する異端扱いされたら目もあてられないよ」
最近めっぽう胃腸が弱くなった東山が、大根おろし多めのご飯を食べながら言った。
ゼイエスはそんな話題を聞いているのかいないのか、無心にアジ干物と格闘していた。小骨も一つ一つ外してしまう几帳面なゼイエス。
「好奇心の塊な彼からすると、いろんな著名人や知識人に出逢うと、インスピレーションが湧くらしいのです」
鮭のムニエルをフォークで食べながらアマトハが説明する。
「アマトハさんは政治家さんとの対談や討論番組に出る機会が多いですねぇ」
西野が言った。
「地球人類の政治信念、宗教、実に興味深いですからねぇ。討論はそういった素の感情で話が聞ける機会ですからやめられません」
アマトハが眼を輝かせて答えた。
この人はこの人でアレだなぁ、と思う西野。
「うーん。やっぱりあれかな」
大月がボソッと言った。
「これは来るべき大きな政治イベント前の慣らしでしょう?」
それを聞いた東山は、ばつが悪そうに俯く。
「いやいや、東山さんは気にしないで。
おそらく、国論が二分される話題の前に、双方が理論的に考えて選択をしてもらう仕込みをしていると思ったのですよ。」
大月が言った。
西野はそんな大月を見て、いろいろ考えている人だなぁ、とあらためて大月に惚れ直すのだった。
テレビを視ながら朝食のツナサラダを食べる西野達とイワフネ、ゼイエス、アマトハを見回して、なんて微妙な"家族団らん"?と思う大月だった。
ホームステイ期間が終了して、アマトハ、ゼイエスは尖山基地とシドニア地区の旧アカデミー本部で研究の日々を送っているが、イワフネだけは、
「ここで働かせて下さい!」
と角紅サラリーマンホームステイ延長を希望して周囲を驚かせた。
イワフネは熱心に働く人類(日本人)の生活に何か思う所が有るらしく、仕事帰りのちょっとした一杯の誘いも、
「これもフィールドワークです」
と言って喜んで参加(最近はアマトハ、ゼイエスもうさ晴らしで乱入する為、『イワフネハウス』開催が多い。)していたが、フィールドワークとは何か意味が違う気がする。
イワフネさんもストレス溜まっているのかなぁ、と大月は秘かに思っていたりする。
しかしながら、社長や澁澤総理が面白がって「やらせてみろ」なんて言うもんだから、こうしてイワフネだけは、ホームステイ絶賛続行中である。
取引先の反応も良く、「トカゲの兄ちゃんに宜しくな」等と人気者だ。
もっとも、朝のJR東海道線では"恒例のビッグゲスト"として大いに10号車の通勤客とSPから迷惑がられていたが。
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―――同時刻【沖縄県 那覇市 那覇D・C(特別行政区(旧沖縄県庁)) 大統領執務室】
「プランとしては二つあります」
海兵隊司令官のジョーンズ中将が説明していた。
「まず、日本列島の北にあるアルテミュア大陸の海岸付近に直接入植拠点を構築する案。
北海道沖のシレーヌス海にメガフロートによる入植拠点を設け、陸地に調査隊を派遣する案。の2案になります」
「なぜ、わざわざ海上なのかね?例の巨大ワームは砂地地下に地雷源を何層か重ねれば撃退出来ないのかね?」
ミッチェル大統領が言った。
「大統領閣下、地雷敷設の手間を考えるならば、海上のメガフロート案がコスト的に容易でしょう」
ジョーンズ中将が答えた。
「メガフロートを作る膨大な鉄鉱石は流石に日本には頼めんぞ。ただでさえ、あの国は物資が不足しているのだ」
暫し黙考するミッチェル大統領。
「ロシア熊はどうするか知っているかね?」
ミッチェル大統領が、極東CIA長官のダグラス・マッカーサー三世に訊く。
「ロシア熊はアルテミュア大陸北部を目指すようです。
アルテミュア大陸北方の火山地帯での鉱物資源に期待しているのでしょう。
拠点 構築は大規模な陸上機甲戦力を上陸地点に展開させ、地盤の硬い所に入植拠点を作るものと思われます」
マッカーサー三世が答える。
「ふむ、我が国はこの際共同作戦として勝利の確率を上げようじゃないか。
北のロシア熊は、我が国の強襲揚陸艦に載せて空母『ロナルド・レーガン』から地上支援、ヘリボーンで支援部隊を送り込んで拠点構築。この線でパノフ大統領と話してみよう」
ミッチェルが決断する。
「それと、諸君、実は相談したいことが有ってね。
……日本列島の外に出たら、地球の本国と連絡を取るべきだろうか?取るとして、我々はどの様な立場で対応すべきだろうか?」
コーラを飲んで一服したあとで、ミッチェルがおもむろに切り出す。
執務室の全員がしばらく沈黙してしまっていた。
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―――同時刻【長崎県佐世保市『ダウニングタウン 10番街』英国連邦極東 首相官邸】
「やはり、オキナワの海兵隊と旗艦『ブルーリッジ』、空母『ロナルド・レーガン』が複数のイージス艦と北上中。『セオドア・ルーズベルト』は沖縄本島南方沖に待機しています」
ロイド少将がケビン首相と、モニターの向こうに居るユーロピア自治区のジャンヌ・シモン代表に報告していた。
「やはり、熊と組んで打って出るのか・・・無謀な」
ケビンが顔を顰めた。
「タロウに伝えるのですか?」
モニター越しに問うジャンヌ・シモン代表。
「いや、彼はもう知っているだろうよ」
「首相閣下、日本列島のフィールドが解除されたら我々も地球本国に火星日本領土確保と、マルス・アカデミーとのコンタクトについて連絡すべきでしょうか?」
ロイド少将が訊いた。
「その件は保留だ。
地球圏がどの様な有り様か分かるまではこちらの態度を決めてはならん。情報も与えない方が良いだろう。どのみち、ヤンキーや熊共が勝手に本国へ伝えるだろうしな」
「確かにマルス文明はオーバーテクノロジーだ。誰もが欲しがるさ。
だが・・・・・・あれは今の人類にはパンドラの箱でしかない!」
葉巻を燻らせながら、ケビンは断言するのだった。
♰ ♰ ♰
2021年11月12日【地球 アメリカ合衆国 カリフォルニア州サンタバーバラ郡 ヴァンデンヴァーグ空軍基地 第31宇宙航空団司令部】
「大佐、彼らは宇宙国家と言ったのかね?」
空軍長官が基地司令官に訊いた。
「はい最高司令官殿。ISS(国際宇宙ステーション)が「宇宙国家アース・ガルディア」を名乗って我々に通信を求めてきました」
「奴らは何と?」
「アメリカ政府はもはや機能していない。人類救済のためにアースガルディアに加われ、と」
「なんて冴えないジョークだ。ISSの連中はのんびり浮いているだけで暇なのか?」
「自分には分かりません、最高司令官殿」
基地司令官はむっつりとしながら答えた。
「彼らに返答しますか?」
「無視しろ。衛星軌道でSFチックな演劇をしたいなら飢え死にするまでするがいいさ」
「しかし、NASA(アメリカ航空宇宙局)を通じて既に我々の兵士や科学者がISSに滞在しています・・・」
「彼ら個人とは連絡は取れんのかね?」
「それが・・・彼ら自身が『アース・ガルディア』国民を名乗って我々に通信を送っているのです」
「クレイジーな奴らだ!国家反逆罪だぞ!」
空軍長官は激怒した。
自分は大変動以降、13番目の承継者として合衆国最高司令官の職責を忠実に実行しているのに身内で秩序を乱す者に恭順出来るわけがない。
「大佐、今すぐF15にASAT(対衛星ミサイル)を装備させてISSを破壊せよ」
「よろしいのですか?」
「反乱罪は死刑に値する。実行を急ぎたまえ」
「残念です・・・長官殿」
腰のホルスターから拳銃を抜いて空軍長官に構える基地司令官に、室内のSPや警護兵は取り押さえようとせず、傍観していた。
「何っ!?」
愕然とする空軍長官が、額を撃ち抜かれて床に倒れる。
「この基地はアース・ガルディアに協力する。直ちにISSへ通信を送れ!」
基地司令官が司令部内の全将兵に告げる。
司令部内の大半の将兵が司令官の指示に従って動き出した。
既に司令部付きの将兵は空軍長官が指揮権を承継する前からアース・ガルディアの米国人宇宙飛行士と連絡を取り合っていたのだ。
「司令、アース・ガルディアのソーンダイク代議員から通信です」
空軍長官の遺体を少しも気にせずに部下が近づいてきてメモを渡した。
「宇宙へ集結せよ、か。何でもいいから人を乗せて打ち上げろとは、ソーンダイクらしくもない」
司令官は、同期の宇宙飛行士ソーンダイク大佐を思い出しながら呟いた
ここまで読んで頂きありがとうございましたm(__)m。
【このお話の主な登場人物】
・大月 満 = 総合商社角紅社員。内閣官房室に出向している。
・西野 ひかり= 総合商社角紅社員。社長の孫娘。
・春日 洋一= 20代前半。総合商社角紅若手社員。魚捌きは上手い。
・東山 龍太郎=20代後半。西野の大学同期。首相補佐官。
・イワフネ=マルス人。第3惑星調査隊長。
・ゼイエス=マルス人。アカデミー特殊宇宙生物理学研究所技術担当。好奇心旺盛。
・アマトハ=マルス人。アカデミー特殊宇宙生物理学研究所 所長ゼイエスの善き理解者。
・澁澤 太郎=内閣総理大臣。
・岩崎 正宗=内閣官房長官。温和。
・ミッチェル=極東アメリカ合衆国大統領。
・ジョーンズ=極東アメリカ合衆国海兵隊司令官。中将。
・ダグラス・マッカーサー三世=極東アメリカ合衆国中央情報局長官。
・ケビン=英国連邦極東首相。
・サー・ロイド・ランカスター=英国連邦極東派遣軍司令官。少将。
・ジャンヌ・シモン=ユーロピア自治区代表。




