そうして彼らは世界を救う
醗陶工です
ソーセージになったみたいだ。こんにちわ、正義です。
今私は、目の前にいるなんかすごい人に体ねじられました。まがってはいけない方向に腕が曲がってます。それでも僕は生きています。こんなところで丈夫になった体について知りたくなかったです。
しかも、目の前の人は結構吹っ飛んだのに傷一つありません。服も傷なんかついてません。ちぎれればよかったのにと思いました。
「まったく、こんな女の子にひどいことするな~。気が済んだかい。」
ぜんぜんすんでいません。めっちゃ痛いです。
「言っておくけど、私は心ぐらいだったら読めるんだよ?きにしてないけど。」
すみませんでした。
「まあ茶番はこれぐらいでいいとして、とりあえず今から行く世界について話をするよ。」
はやくない?まだここにきてから、考える時間抜かすと、まだ半日もたってないぞ。
と俺が思っていても彼女は普通に話を続けるようだった。せっかく心が読めるんだったらこれぐらいわかってくれてほしい。
「なんで、おもちゃの調子なんかを私が考えなくてはならないんだい?そうだったらまず君がご主人様のかんがえをわかってほしいんだけどなー」
「はいはいすみませんでした。」
「はいは一回!小学校で習わなかったのかい?それともバカだから忘れてしまったのかい?」
ナチュラルに人をあおるなや・・・
「とりあえず、一回目の移動だからテンションが上がりやすいようにもといた世界とは全然違うところにしたよ。」
そういうと彼女は巨大なスクリーンを出し、映像を流してくる。内容は広大な草原、生い茂った森、そしてたくさんの人々が街を歩いたり、店の呼び込みをしたり、食事をしたりする様子。たぶん中学生、高校生が思い浮かべるような異世界の景色が広がっていた。
「どう、気に入ってもらえたかな?気に入ってなくても一緒にこの世界に行ってもらうんだけどね。」
彼女が話をしているが俺には聞こえない。ついつい、自分の心が動き出すのが分かってしまう。わかりやすく言うと興奮してしまった。俺はキラキラした顔のままスクリーンを見つめていた。そう、その世界はCGやアニメなどではない。明らかに、生きている。
「喜んでいただけたようで何よりだ。では、本題に入るよ。私たちがこの世界でやることは世界のつながりを戻すことだ。
私たちは世界を救うヒーローなんかじゃない。私は暇つぶしのため、君は自分の世界に戻るため。結果として世界を救うことはあるかもしれないがそれが主目的ではないということを忘れないでおくれ。」
そういう彼女の顔は真剣で、まるでヒーローでないことを願っているようだった。
安心してくれ、俺はただの人間だ。ヒーローや英雄みたいに自己犠牲する奴らみたいになることはできない。そう言うと彼女は安心したように「そう」と一言いい、笑顔を見せた。
そのあと、彼女はスクリーンを取って。一つの巨大な球体を作り出した。
表面にはさっき見たスクリーンの内容がずっと流れている。
「これが異世界に行くための扉さ、準備はいいかい。アイテムは持った?セーブはちゃんとしてる?」
茶化しながら彼女は言ってくる。セーブ機能が在ったら死ぬ前にセーブしてまた読み込みしなおしてるわ。
「あっ君に一つ仕事を頼むのを忘れていた。」
彼女はいきなりそういいだすとこちらの顔を見ながらこう言った。
「私に名前を付けてほしい。なんでもいいよ。」
「なんでだ、お前には名前がないのか?」
「いや、あるよ。ただ気に入らなくなっただけさ。」
いきなり言われても困るが、少し悩んだが俺は適当に答えた。
「クロで、黒髪で黒のスーツ着てるからクロで」
「私は猫か?でもなんでもいいといったのはこっちのほうだからね。仕方がない次からは私のことをクロと呼んでくれ。」
マジで猫みたいな名前だな。本人が納得してるようならいいがもう少しまじめに考えておくべきだったかと少し後悔をしてしまう。
「では、私たちで旅に出よう。クロと正義の楽しい旅を!!」
クロはそういうと球体の中に勢いよく飛び込んだ。
「おい、ちょっと待ってくれ。」
そのあとにみっともなく俺は風呂にでも入るように片足づつ入れてゆっくりと球体の中に入っていった。
次回予告
異世界へと飛び込んだクロと正義。
しかしそこはドラゴンが飛ぶような世界ではなく、フルーツバスケットによって世界が支配されていた!!
そこで二人はその野望を打ち砕くため、右手にかりんとう、左手にピーナッツを持ち世界を引っ掻き回す。そこで現れる奇妙なシルエット。さっさてはお前は・・・
しかしその後ろでボールペンとシャーペンとの苛烈な戦いが幕を開こうとしていた。
シャーペン軍の卑劣な罠により、ボールペン軍はインクが不足してしまい壊滅の危機にあっていた。
しかし、ボールペン軍の闘志はまだ尽きていなかった。
どうなるボールペン、負けるなボールペン。君たちの明日はここにある。
次回「カップラーメンを待つときって異様に長く感じない?」
お楽しみに
嘘です。