説明をしよう
初陶工です
「ヒッヒー、ヤダもうおなか痛い、とても面白い死に方したね君。」
と言い切った後もブホォと吹き出しながら少女は笑った。
正義はそんな目の前の光景を見て怒りをあらわにしながら口を開いた。
「で、こっちのことはもうしゃべったんだ。そっちのことも教えろよ。」
そういうと少女はいきなり笑うのをやめて、静かに言い出した。
「ねえ、君は自分が生きてる、あっごめん生きてただったね。その生きてた世界のほかにもいろんな世界があって、その世界すべてにつながりがあるってしってるかな?」
「いや、知らない。そんな話なんて信じられるか。」
目の前のこいつには嘘はつけない。さっき俺が話していたこともホントはすべて知っていたのだろう。たぶん大体のことは知っているのだろう。名前を知っていたのがその証拠だ。だから俺は正直に話した。すると
「まーねーこんなこと知らなくても生きていられるし、そもそも普通に生きてたら知ることさえできないしね。よし、初めから教えよう。」
すると少女はいきなり眼鏡をかけ、どうやったか知らないがホワイトボードとマジックを出してきた。
「それではまずは質問だ。君は本当に神話が起こったと思っているかい?魔法というものがあると思っているかい?妖怪というものがいたと思っているかい?」
俺はこんな空間があるのだからそんなことがあるのだろうと思った。だからあったといった。そういった瞬間
「なら、もう一個質問だ。もし、そんなことがあったとしよう。なぜ神話には複数の種類がある?神話の中には何回も世界が滅んだものもある。それをどうやってまとめればいいんだい?」
そんなことを言われると反応に困る、そもそも俺は神話や妖怪なんて詳しくないし、魔法もゲームに出てくるぐらいしか知らん。
「よし、それでは答え合わせだ。君の答えは半分あって、半分間違ってる。三角だね。」
ホワイトボードにでっかく三角をかいた。あのペン、マジックだからきえないんじゃねーの
と少し、的外れなことを考えながらも話は続いた。
「世界は一つではないと考えれば君の質問にも当てはまるよ。しかし、その時にもう一つ疑問が出てくる、なんでそんな知らない世界のことを私たちが知ってるかだ。そこで最初に言ったことが出てくる。そう世界にはつながりがあるんだ。」
そう後ろにバーンとでっかい擬音が見えそうなほど大げさに言った。
「そう、世界は常にほかの世界に影響を受けているんだ。魔法なんて創作があるのは実際に魔法の世界があるから、神話なんてあるのは実際にある世界だから、妖怪なんていたとされるのは実際にそんな化け物がいた世界があったから。世界のつながりというのはそんな文化が形成されるほどすごいんだ。」
「その話と今の状況とはどんな関係なんだ?」
世界のつながりとかいうが話のつながりが見えてなくついつい口を出してしまった。
「では次の問題だ。世界のつながりというのは文化を創り出すぐらい重要なものと言った。
ではその世界のつながりがなくなったらどうなる?」
「そんなことわかんねえよ。」
俺はこいつが言った通りバカだからこいつの話が分からないらしいから、ついつい投げやりになっていってしまった。すると
「正解正解だーいせいかーい。答えはわからないでした。そう、誰にもわからないんだ。だってどんな世界にもつながりがあるから。つながりがなくなったことなんてたぶん一度もなかったから。」
さっきの説明みたいにふざけた感じではなくいきなりマジトーンになりやがったこいつ。
「で、その何がおこるのかわからないのにいきなりつながりを断ち切った世界がある。
君が生きていた世界だ。さっきも言っただろうつながりがなくなるのはどうなるかわからないって。世界が滅びるかもしれない、そんな危険があるのにやりやがったバカがいるんだよ。」
ホワイトボードを思いっきり蹴り飛ばし、少女は吐き捨てるように、嫌悪感をあらわにしながら、言い切った。
「だから私は再び世界のつながりを治すためにここにいるんだ。わかったかい正義君?」
なるほど確かに目的は分かった。でも、もう一つ疑問がある
「でも俺がここにいる理由にはならなくないか?」
するとこいつはいきなり満面の笑みを浮かべて
「私って大体どんなことでもできるんだよね。たぶんこの異変は私一人でやるとすぐに終わってしまう。だからモチベーションが上がらない。」
あれっなんか悪い方向に行ってる気がする。
「そ・こ・で私はおもちゃがほしかったんだよ、正義の味方でもない悪役でもないおもちゃが」
おいおいまさか
「そう、君は私のおもちゃとして呼ばれたんだ正義君。」
ああ、我慢の限界だ。
「何やってんだこのクソアマー。」
俺は切れた。これは切れてもしょうがないと思う。俺は悪くない。
このあとぼっこぼこにされました マル