初めまして、不法侵入
僕はいつも通り、と言っていいほど、普通に一日を終えようとしていた。学校からの帰り道。部活でくたくたになった体を、ひきずるように歩いている。
「はぁ……」
深いため息をつきながら、玄関の戸をあける。親は海外に出張中で、ほぼ一人暮らし状態だった。
暗いはずの部屋は、何故かあかりが付いている。
両親が帰ってきたのだろうか?
いや、まさか、こんな何の連絡もなしに来るはずないだろう。
とりあえず、「ただいま」というと、
「おかえりなさいませ。」
家の中から、可愛い声が聞こえた。
女の人のもののようだが、もちろん、母の声ではない。
もっと幼い感じの、小中学生くらいの子の声。
「…は?」
顔を上げると、ゴシックロリータ調の服を身にまとう少女が、そこに立っている。
ええと、なんだっけ、不法侵入?とりあえず、警察かな…
携帯を取り出そうとすると、少女が止める。
「っ、ま、待ってくれませんか。私は怪しいものではありませんっ!」
「私は」
「勇者なのです。」
……僕は、普通に一日を終わらせようとした、はずだったのに。
初めまして。憂宮です。
この度は「世界が終わる鐘が鳴る」をお読みいただきありがとうございます。
亀更新となるでしょうが、今後ともよろしくお願い致します。
さて、まあ、まだちょっとしか載せてないですし、書くことも少ないので、この辺でお暇させていただきたいと思います。
またお会いできることを願って
201.2.7