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侵略国家の皇女に転生しましたが他国へと追放されたので祖国を懲らしめます  作者: think


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城内をご案内

オルフェリアのお風呂とは比べものにならないほどの広いスペースに、鏡にシャワーが備え付けられていて浴槽も大理石のようなもので造られていてなんだかお湯の感触も違ったように思える。

それにシャンプーとリンスまであり、今世に生まれて初めてのサラサラ具合の髪質となった。


「スイレース王国のお風呂は凄いですね!フェルナ様の髪、サラサラですよ!」


「うふふ、サリナもよ。とっても可愛くなってる」


「えへへ、そうですか?照れますね……」


「オレリアも一緒に入ればよかったのに」


「い、いえ……畏れ多くて、そんなことできません……」


やはり仕事モードでないときは、自信無さげな少女となるオレリア。

いつかは彼女ともお風呂を共にしたいものね。


「それでは王室御用達の洋品店の方をお呼びしてもよろしいでしょうか?」


「ええ、お願い」


「それではすぐに呼んでまいります」


オレリアは一礼をすると、部屋から静かに出ていった。

それから洋品店の女性スタッフと既製品のドレスをいくつか購入することと、オーダーメイドのドレスを作成してもらうことになった。


今から完成が楽しみね。

ただ結構なお値段になってしまったけれど、許してほしいわ。


そして今度は城内の案内をオレリアから受けることに。

少し歩いただけでまるで美術館のような内装に私とサリナも驚き、キョロキョロと辺りを見渡してしまっていた。


(す、凄いわね……)


(はい……つい小声になってしまいます……)


「お、お二人とも……どうか、されましたか……?」


「い、いいえ、なんでもないわ」


姫という立場でなく、ただの観光客ならばはしゃげたのだろうけど、そうはできないのが今の私の立場。


「こちらが、城で働くものたちの食堂でございます。サリナはここで食事をとってもらうことになるので、覚えておいて」


「わ、わかりました……」


スタッフが食事をする食堂だというのに、高級レストランのような雰囲気ね。

サリナが挙動不審になるのも仕方ないわ。


「あらあら、オレリアじゃないの」


「ふぁ!?フェレス様!?またこちらにいらしたのですか!?」


「なによ?私の職場なのだからいいじゃないの」


「も、元で、いらっしゃいますよね……?」


「おほほほ、私は現役のつもりよ?」


コック帽に白いエプロンとこの食堂のコックさんといった方に、動揺するオレリア。

髪はしっかりとコック帽で隠れており、よく見えないが金髪のようで、優しい目つきの瞳はグリーン。

身長は女性のしては高めだけど、スタイル抜群のモデル体型だと思う。

そんな彼女はいったい誰なのか?


「そちらがディフェルナ様?初めまして、フェレスです。よろしくね?」


「はい、よろしくお願いいたしま……?」


フェレス様?私の記憶が正しければ……


「もしかして……王妃様でいらっしゃいますか?」


「うふふ、そうとも言えるわね」


王妃様がコックさんをしているなんて想像できないでしょう!

私は慌てて、自己紹介をする。


「お初にお目にかかります。オルフェリアよりやって参りました、ディフェルナと申します」


「そんなかた苦しいのはドレス姿の時にしてちょうだい。今はただの食堂のお姉さんなんだから」


お姉さんと強調するところに王妃様の自信が見える。


「ところでそちらのメイドさんは?」


「ディフェルナ様の御付きでやってまいりました……」


「もっとフランクにして」


「で、ですが……」


「今はいいから」


「サリナです。よろしくお願いします」


「はーい、サリナちゃんね?フェルナちゃんもよろしく」


フェルナちゃん。

初めて呼ばれたけれど、なんだか嬉しいわ。


「では、フェレスお姉様でいいのでしょうか?」


「そうね!名前も似ているし姉妹という関係でいきましょう!三人共お腹空いてるでしょう?ほら、食べていきなさい!あっ、フェルナちゃんは身分とか気にしちゃうタイプ?」


この場所で食事をすることに忌避感がないか聞いてくれているのね。


「私は気にしません」


「ますます気に入ったわ!それじゃ本日のスペシャルランチ出しちゃうから待ってて!」


「そ、それではあちらのテーブルで、お待ちしましょう」


私たちは空いているテーブルへと足を進めて、着席した。


「王妃様って、明るい方なのね」


「はい……もともとフェレス様はこちらで働いておりましたが、陛下が一目惚れをして王妃様となった方です……」


「ふふっ、私フェレスお姉様とは仲良くなれそうよ」


「あっ、私もです!」


「はい、身分に関係なく優しく接してくださる方です。フェルナ様自身も貴族の出身ですが、王妃様となってからもまったく態度を変えていないと聞いています」


「貴族出身の料理人?珍しいわね」


「りょ、料理は文化でありますので、特段珍しいことでは、ありませんが?」


オルフェリアではそのような考え方はなかった。

毒されているなぁ……私。


「はい、お待ちどう!スペシャルランチよ!」


「わぁ!美味しそう!」


柔らかそうな白パンに、ふわふわのオムレツとハンバーグがワンプレートで、それにサラダとスープが添えられている。


「たくさん食べてちょうだいね!」


心の内でいただきますをすると、フォークとナイフでオムレツを切り分けた。

するとトロトロの卵が溢れてきた。


私はそれを一口、口に入れるとあっさりとしたコンソメ味が広がっていく。


「美味しいです!」


この世界に転生して初めて美味しいと思った。


「そう言ってくれると嬉しいね!おかわりもあるからどんどん食べていって!それじゃ私は仕事に戻るから!」


席を立って礼をしようかと思ったけれど、食事中に席を立っては怒られそうだったのでやめた。


お料理大好き王妃フェレス様、その料理の腕に頬を落としつつランチをいただいた。


うーん……美味しい!

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