282季 Why reason、聞きたい本音
「今日は生徒として食べる最後の学食だ。」
「バレないように…なんて行かないでしょ。」
「しかも、今日は許可取ってるでしょ。」
「それじゃあ行ってみましょう!」
「…レッツ!ゴー!です!」
こうして神楽阪の駅に向かう飛翔たち。
「春がもうすぐなんだね。」
「葉っぱが枯れたと思ったけど、すぐに緑が見え始めてるからね。」
「確かに。三寒四温って感じ。」
「あ、この公園!昔料理バトルしましたね!」
「コンテストもここでやる予定だったんだよ。実際少し遠めの公園になったけど。」
「へぇ~」
「ところで、もうすぐ行くとさ、さくらとひーくんが出会った場所じゃない?」
「あ。ここだ。」
「私あの時いじめられていて…今思うとどうしてだったんでしょう…」
「あ、それ夜晴から聞いたわ。でも、夜晴が主じゃないんだよ。」
「あれそうだったの!?」
「りりかっているでしょ?あの子がさくらを嫌ってたからだよ。今は落ち着いたけど、でもあまり好きじゃないみたい。」
「りりか…はぁ…あの子ですか…」
「もしかして…」
「あの子が私を嫌っているというより、私があの子を嫌っているんですよ。」
「え!?」
「だってさ、私に対して昔から物を盗んだり暴言言われたりしたんですよ…」
「うわぁ…」
「まぁ、電車きたからね…」
改札を定期券で抜けると、急行電車が来ていた。乗れば見慣れた風景が高速で通り過ぎていく。
「西町…もうアイレジアスはサイゼリヤになったんだよね。」
「うん。あとはデパートだったり焼肉屋だったり…」
「なんだか思い出がいっぱいだね。」
「次は加茂駅…大学だわ。」
「降りようか。」
降りると見慣れた光景、そして聞きなれた曲だ。
「大学の正門だわ。」
「入ろうか。」
学食に向かって一直線。食堂は目と鼻の先だ。
「私たちが先頭だね。」
「あ、定食5つお願いします。」
「は~い…って先輩!?」
「心美ちゃん、お久しぶり。」
「…ごめんなさい。全く学食来れなくて…」
「学業が忙しかったの?」
「はい…やっと落ち着いたので私と涼が…って涼はどこなの!?」
「え…!?」
「私知らないですよ。あ、レシピありがとうございます。私の作った味噌汁をどうぞです!」
「サーシャ、ありがたくいただくね。」
「よし、今日は麻婆豆腐定食ね…」
「あ、美味しい。しかもちゃんと辛い!」
「これでいいんだよ。これで。長光大学のはトラウマなんだよ…」
「あれはやばかったね。」
「この麻婆豆腐、たぶんことりちゃんじゃない?」
「よくわかりましたね!」
「あってるんだ…だってこれ浩介と同じだもん。」
「確かに浩介さんは料理上手なのに…どうして…」
「あれは家の問題。そして、もうごちそうさま。美味しかったわよ。」




