263季 替え玉、テストにはいらない
「合格した方の番号はこちらです!」
大学の正門前には、大きい紙が貼られた。みんなここで自分の番号を探す。番号が見つかって喜ぶもの、見つからずに泣くもの、あきらめずに探してるものなどがそこにいた。
「僕の番号は…どこだ?」
「私…なかった。」
「私もなかったわ、桃大丈夫?」
「美柑…泣いていい?」
「わかった、離れたところで泣こうね!」
「うん…」
「嘘…私落ちてるの…」
「落ちてるね…」
「私は優秀だから…でも、これからだ。」
「飛翔、番号何番?」
「飛翔さんの番号は…ありましたよ。63番。」
「いやぁ…ひーくんは合格かぁ…」
「真音、京子、雪…合格したの?」
「…無事にね!私たち全員合格したわ!」
「次は3次だね。」
「雪、今日は喜びましょうよ。」
「…私も合格しました!」
「さくら!それにサーシャも!?」
「合格です!俊一も合格です!」
「それならいいけど…涼や心美、ことりやみなみはどうなの?」
「あの子たちはまだ資格ないわよ。涼は来年だけど。」
「へぇ~じゃあ明日頑張ろうか。」
「ところであの民泊には誰が泊まるんだろう。」
「今日も一室予約が来てるみたい。」
「あ、それ僕です!」
「あ、え!?」
「合格してるなんて思わなかったから宿予約できてなくて…男性も大丈夫だよね?」
「もちろんだけど…他に誰か来る?」
「おそらく…って、ちょっと待って。なんでサーシャと俊一も合格してるの?」
「今気づきました!?…実は…替え玉です…」
「今のうちに事務局に連絡しますね。あなたたちはどうしてそんなことをしたのですか?」
「…私たち脅迫されてまして…実は…」
話を聞くと、佐原教授の策略だったという。なんと彼は、仕事を放棄したかったからやったらしい。
「さすがに抗えなくて…」
「抵抗したら殴られたので仕方なく…」
「話は聞きました。どうも、事務局長の風早です。飛翔さん、すた丼にはやっぱり生卵が必須、そう思わんかね?」
「それはそうです…って先ほどいましたよね!?」
「本当は隣が良かったのに!なんですかあの学生たち!…それはともかく、金沢さんと大内さんは来年の受験資格を失いました。これは罰則なので当然…と言いたいのですけど、この件はどうにか私の方で特例にして資格を取り戻すことを約束します。さて、もう少し事情を深く教えてほしいので…学長室に来てください。」
「…待って。すた丼って最近できたところじゃない!並んでてやめちゃったのよね…」
「私は昨日行ったけどな…美味しかったよ。」
「京子、私たちもすた丼いくわよ!」
「私も昨日行きましたよ。」
「…なんで私だけ行ってないの!?」
「あなたはニンニク強い店に行ける種族ですか!?」
「吸血鬼よ!…あ。でも問題ないわ…」




