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259季 過去と未来、そして現実


「雪は一番地獄を見たんだよ。この世界で再開した時、彼女はひーくんだなんて呼んでいたけど…あれ、現実では呼んでなかったんだよ。中学高校、そして大学が同じなんだけどさ、彼女はずっと飛翔くんって呼んでいたんだよ。僕も下の名前では呼んだことはない…でも、彼女は地獄を見たんだよ。」

「…地獄って?」

「彼女ね、母親が殺されちゃったんだよ。父は子と一緒に後追い自殺…したと思ったらここにいたって話だね。」

「そんな話が…」

「彼女が父の話をしないのは、また思い出してしまうかもしれないからだと思う。まぁ、二人きりにさせてないからわからないけど。」

「…なぁ、もしかして…みんな転生してきたのか?」

「今更だけど…みんな転生してるんだよ。」

「…やっぱりな。」

「会長!ビショップ!」

「やほ~」

「あぁ…」

「…なるほどね。私は過去を話したくない。話せるけど、泣いて壊れてしまうから。」

「私は話せるよ。でもね、話すのは自由じゃない?でもね、もう現世には戻りたくない。」

「…そうだな。戻ったところで見るのは牢獄のような家の部屋と落書きまみれの机だけだから。」

「生徒会も…そうか。みんなお疲れ様です。」

「ビショップの話も重いよね…」

「夢を笑われ、夢をあきらめさせられ、兄に騙され、転生させられて…」

「でも、結局ここに来てよかった。あの戦争を越えても、ずっと。」

「…それならよかった。」

「ゆっちゃん、ノエルちゃん、みーちゃん、ありがとう。」

「…いいじゃないか。ありがとうな。」


卒業すれば道は分かれていく。仲良くなったみんなと離れる…そう思うと、もっと一緒にいたいと感じた。出会った仲間と…


「ねぇ、飛翔。お久しぶり。あやめだよ。」

「…どうしたの?珍しいね。二人で話すことなんてないのに。」

「ねぇ、もしさ、卒業したらどうなるんだろう。」

「就活もなしに始まるからね。そうなると…難しいよね。」

「…私たちはずっと一緒かな?」

「一緒でしょ。水輝と智也、仲間がいるじゃん。」

「…そうだね。」

「僕が好きだと言いたかった?…そうだよね。好意があったんだよね。」

「…そうよ。そうだよ!私ね、飛翔ってすごいと思うの。」

「え?」

「突然決まったゼミ長も、研究発表も、学食のコンテストだって完璧にこなしたじゃない!」

「…でもね、それって僕だけの成果じゃないよ。コンテストは真音や京子、さくらやサーシャがいたから、発表はすいせいがいたから、ゼミ長の仕事はあやめが副ゼミ長だったからできたんだよ。でも、そういってくれてありがとう。」

「どういたしまして!…そうだ、テスト頑張ってね。私も頑張るから!」

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