256季 負けヒロイン、でも諦めない
決着はついた。浜中大学の圧勝だった。この話はそのあとの話だ。
「まさか雪が言っていた子がここに来るなんて。」
「あ、あなたが飛翔さん?」
「そうだよ。なずな、ひーくんだよ。ひーくん、なずなだよ。」
「…あとで料理を作って欲しい。君の料理が食べたい。」
「はい!」
「ちょっと飛翔さん?私をおいて浮気ですか?」
「わたくしは別に構いませんが…京子さんはもう少し休みましょう。」
「私はどうせ負けヒロインですよ!」
「京子、私も負けだから…というか、みんな負け組だから。」
「…あ、北国先生。お疲れ様です。」
「お疲れ様。君が飛翔くんだね。」
「はい。」
「会長が迷惑を掛けました。先ほどそちらの会長にも謝罪はしたが、みんなに謝りたくて…」
「先生、謝るのはあなたじゃないです。謝るべきなのはそこでイライラしている彼女たちではないでしょうか。」
「彼女たちは謝る気がないそうだ。彼女たち曰く、何が悪いのかわからないそうだ。」
「…じゃあさ、なずなちゃんの料理を食べさせればいいのでは?」
「できました!私特性のカレーです!」
「…ひーくん?どう?」
「…カレー、まだ残ってるでしょ。先輩達に食べさせてほしい。」
「はい!」
「これでいいのか?」
「先生、ひーくんの考えはわかってるでしょ?」
「…ごめんね、私たちはまだまだだったよ…」
「この子の努力を認めなかったのは、私たちの罪で恥だ。」
「こら、謝るべきなのは私たちだけじゃないだろ。」
「…浜大には感謝しかないな。」
「みなさん本当にすみませんでした!」
「いいですよ。きっと仲良くなれますよ。」
「頑張ってください。」
「…さて、みんな仲良くなったところで、わたくしたちも質問しますわ!」
「学校が合格したこと?」
「違いますわ!…終電は大丈夫でしょうか?」
「あ。」
「今17時ですよ。あと1時間ですわ!」
「あぁ…さぁ、帰るぞ!」
「お疲れ様でした!」
「さぁ、台風一過のあとは、夕飯ですわ。みなさんも食べてくださいな。」
「今日は何でしょうか?」
「今日は唐揚げですわ!最近は一緒に食べれなかったので…今日はみなさんもぜひ!」
「いただきます!」
こうして、夕飯の唐揚げは、いつもと違う味がした。優しい味ではなく、どこか強めの味になっていた。
「今日はニンニクマシマシショウガマシマシそして…野菜マシマシですわ!」
「二郎唐揚げ…その発想はなかったわ!」
「こういうお遊びも楽しいんですよ。」
「…僕の唐揚げ。多分食べない方がいいかも。」
「あ、飛翔さんの唐揚げにはちょっと薬盛りました。大丈夫です、死にはしないので。」
「…遊びってレベルじゃねーぞおいw」




