239季 夢風鈴、あの日の君のために
ただ君のために星が降り、ただ君のために風が歌う。こうして夏が終わり、今も揺れている風鈴の音はどこか寂しさを覚える。
「〜♪」
「ライブの余韻がまだ残ってるんだね!飛翔!」
「そうだね。そういえば佳奈と結花もライブだったんだっけ…?」
「それが…天使勢は軒並み外れたんですよ!飛翔さんのライブ見たかった!…今度DVD買ってこっそり見ますね!」
「…いつかの天使会に欠席予約してもいいのかな…」
そう考えながら時間はゆるりと過ぎていく。気がつけばもうすぐお昼だ。
「そういえば神楽阪ってコンビニあったっけ…ずっと気になってたんだけどさ。」
「それじゃあ今日は探検しますか!コンビニ探しに!」
「それなら私もついてきます!」
「千明さんかぁ…いいだろう。」
こうして、街の中を4人が歩くことになった。
「ところでコンビニですかぁ…取材中を思い出すなぁ…いつもあんぱんと牛乳なんですよ。」
「やっぱりそうでしたか…なんだかオールドスタイルですね…」
「わたくしはそれより栄養が心配ですわ…千明さん、ちゃんとご飯食べてますか?」
「そりゃ1日の取材が終わったらカロリーメイトですよ。」
「大丈夫?疲れてない?困った時はお互い様ですよ。」
「私は大丈夫…だけどね。正直怖いんだ。私にはライバルが多くてさ。もし1番新鮮なネタが間違ってたり他に先をこされたりしたらさ…そう考えると怖いんだよ。本当は…とてもね…」
「…わたくしたちといる時は素直になりましょう。きっと気分が楽になりますよ。」
「ありがとう…!じゃあさ、コンビニ見つけたらお昼買いたい!」
「もちろんだ!でも…どこもかしこも家ばかりだね。」
「神楽阪はそういう場所ですから…」
「そうこうしているうちに見つけたよ!」
と、佳奈が指を刺した先にあったのはコンビニだった。
「あ、ファミマじゃない。ここでご飯買いましょう!」
そう思い足を急がせると、ファミマに見えていた場所は公民館だった。しかも、自販機が外ではなく中にあるような少し不便な公民館である。
「あんな看板立てるな…どうして立てるんだよ…」
「今日は祭りだったみたいですね…」
「それなら戻ろうよ。きっと見つかるからさ。」
その一言も虚しく、結局コンビニは無かったのでそばを茹でることにした。
「今日のそばは一味違います!なんと今日はなんかもう色々トッピングしました!」
「…これ合わないだろ…チョコレートはさぁ…」
「あれ?チョコレート入ってましたか…まぁ、今日はそういう日ですので!」
その後、みんなして不味かったと言ったのはなんだったのだろうか…それは誰にもわからない。




