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237季 旅人よ、現実入り


ライブの幕が降りて、帰路に着く観客を見送る飛翔たち。そのあと舞台裏、奏の楽屋に到着すると…そこには宴会でもするかのような豪華な料理が並んでいた。聞いたところによると、ライブ中に浩介さんが1人で作ったそうだ。


「浩介さんにお礼がしたいけど…今引っ越したんだっけね…」

「そうなのよ…私たちに何も告げずに引っ越すなんて…本当は今日も会いたかったのに…」

「浩介さんね…確か私のゼミに子供がいたわ!」

「ことりでしょ?彼女…最近まともに見てないのよ…」

「確かに話してないなぁ…ことりってなぜか私たちによそよそしいんだ。」

「…何か隠してるのでしょうか…」

「私も力になれなくてごめん…でも、きっと理由があるんだよ。」

「そっかぁ…あ、こんばんわ。ライブ良かったよ。今度サイン欲しいなぁ…」

「あやめ…ちょっといい?中村浩介の情報って知ってる?」

「ことりの父のことでしょ?…これ。」

「この手紙って…」

「真音…それと君たち宛てにね。浩介から手紙預かってるんだ。」


 “これを読んでいるということは、お前たちはたぶん俺を心配してるのだろう。だが安心してくれ。俺は元気だ。だが、正直お前たちでも倒せない強敵と戦っているんだ。その強敵と会ったらお前たちは互角に戦えても死ぬだろう。俺と仲間でその悪いやつをどうにかするからこっちには帰って来れないんだ。また神楽阪で会おう。その時はまたよろしくな!”


「そんなに強い相手でしたか…」

「…だからかな…初音さんも最近見てないんだよ。」

「そういえばそうだわ…何かあったのかな…」

「…心配する気持ちはわかるけどさ、それよりライブ終わったから宴会しようよ。美味しい料理があるわけだしさ。」

「…じゃあ、みんなの飲み物はここに!」

「乾杯する人盃においで!」


そう言うとみんなが盃を手にして奏を労う。初めてのソロライブだったが、彼女はキラキラ輝いていた。


「疲れたけど…でも楽しかった!」

「それはよかった…じゃあこのあとは課題手伝おうか。」

「すいせいが結構資料作り頑張ってるから私たちは発表の準備と資料の調整をしようよ。」

「…明日ね。明日の15時。空いてる?」

「もちろんだよ。」

「じゃあzoomのコードをLINEに送っておくね!」

「ありがとう…他の皆さんは楽しくないですか…?」

「…ごめん。明日予定ができたみたいなの。飛翔は参加しなくていいんだけどさ、私たちも手伝わなくちゃと思って…」

「夏の怪物…それってもしや…!」

「高校野球…ならいいんですけどね…今回はそんな甘いものじゃないです…」

「…大丈夫だよ。心配しないでね。」


彼女たちが待つ未来とはなんだろうか…

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