232季 学校の怪談、広い校舎を行く
よくある話だが、学校の怪談というのは聞いたことあるだろうか。
「私たちで探検しようっていうの!?」
「嫌ですよ。」
こうして学校の怪談を取り上げるのは…
「なんでやめにするんだよ!」
「そうよ!私と一緒にいきましょう…えーと…」
「あ、飛翔です。」
「そうよ、彼の言う通りよ。そうだ、あんたも手伝いなさいよ!」
「…あの…だれ?」
「私?小鳥遊葵よ…今日は怖い場所だからテンションが上がってるわ!」
「葵ちゃん!?今日は深夜の学校探索に行くの!?」
「そうよ。私は誘いに来たの…あ、主催者だわ。」
「私なんですよ…」
「南川教授!?どうして急に…」
「先日仕事中に怪談の話が出てきてね…実際にやりたくなっちゃったの。」
「そうはいっても…ねぇ…」
「飛翔、君は参加するのよね?」
「いやしないけど。」
「さっきまでノリノリだったじゃない。なんでたった一瞬で冷めるのよ。」
「だってめんどくさいんだもの。」
「ひーくん、目隠しつけようよ。」
「そうだわ。飛翔、ちょっとこっちに来て。」
飛翔は目隠しをされて、車に乗せられた。車は家から遠ざかっていく。
「…おはよう。と言っても深夜2時だけどね。」
「おはよう…なんで学校に!?…さては…」
「さては騙された…実は私たち、グルだったんですよ。京子さんも真音さんも、雪さんもさくらさんも準備はできたみたいですね。」
「うぅ…行くんだ…」
今回の探索は自分の学部の校舎だけでなく全部の校舎を周るそうだ。
「今回の仲間は…あら、私と飛翔だけみたいね。まぁ、ささっと行こうよ。」
こうして探索は始まった。淡々と進むから怪談のある場所まで広がっていたのは、深夜の静寂だけだ。
「音楽室ね。何もいないみたい。次は女子トイレよ。」
「僕男なんだけどな…」
「1!2!3!ゴー!!」
しかし何もいなかった。そのあとも七不思議を探しそうと探索したが何もいなかった。そして探索は終わった…はずだった。
「なんで学食が明るいんだ?」
「え…ちょっと覗こうよ…ってえ!?」
そこに広がっていたのは、ラーメンの香りだ。
「いらっしゃい!お客さん二人?」
「まぁ、うちはお任せしかないからね。」
「ごゆっくりお楽しみください!」
「…誰?あれは…」
「僕にもわからないんだよね…」
「はい、お任せのラーメンだよ。」
「お代は大丈夫ですよ。」
その日のラーメンは染みわたる美味しさだった。しかし、あの厨房にいたのは学食サークルのメンバーなのだろうか。次の日にそれとなく聞くと、本人たちは…
「知りませんね。」
「飛翔…もしかして夢を見てたんじゃない?」
そう、はぐらかされた。一体あの美味しいラーメンは誰が作ったのだろうか。




