224季 クトゥルフ神話、懐かしき哀歌
「飛翔さん…あの人どうにかなりませんか?」
「まぁ…うちのゼミの教授じゃないので…」
「それならいいですけど…」
会費は全て払い、涙の理由もわかったところで、今日は何をするんだろうか。暇なので街に出ることにした。
「ここは上天、久々に来た…なんて誰が言うんだろうか。」
「上天か、久々だね。」
「…君は…」
「沙耶音だよ!来迎寺…」
「さーやんね。地元なの?」
「そうなんだよ!ねぇ!一緒に回ろうよ!」
「上天って何があるのかわからないからな…」
「じゃあ美味しい店を紹介するよ!」
こうして上天の街をジグザグして、着いた場所はカレー屋だった。
「このカレー屋って有名なところじゃないか!」
「だってカレーグランプリの殿堂入りだもん!」
「さすがボンバイ…」
「並んだら即戦争だよ…よーい!ドン!」
「…2時間待ちか…これ出れないでしょ。」
「そうだね。行列から出たら後ろからやり直しだよ~」
「それじゃあどうしたら…」
「…じゃあテストのGPAの話でもする?。」
「あ、そっちね。てっきりクトゥルフ神話の話でもするのかと…」
「クトゥルフを食べる文化があるのには驚きだけどね。でもそれがどうしたんだろうとは思わなかったなぁ…」
「ちなみにさーやんは?」
「私クトゥグアよ。渚がなんかいやなのよね…」
「人間的に?それとも種族的に?」
「渚はニャルラトホテプだもんね。あんまり好きじゃないのよ。」
「なるほどね…でも真音や京子が見ていたアニメは…」
「それはアニメじゃない。あれでしょ?次の言葉はわかってるのよ…別にゲームは…」
「あ、列進んだ。」
「…ところでさ、結局頭が良い人って誰なんだろう…私が頭よくないからさ。」
「え!?テストって何位なの?」
「54人中21位…」
「21位!?僕と同じぐらいだ!」
「飛翔って何位なの?」
「僕は19位。でも僕よりすごい人いっぱいいるよ。」
「そろそろ店内だね。注文決まった?」
「普通にビーフカレーの大盛りで。」
「私は…ダブルカレーセットで。」
「結局頭いい人って何だろうね。誰なんだろう…」
「今度また会った時にでも話せたらいいな。その時はもうちょっと人がいたらいいなぁ。」
そして卓上にカレーが届いた。ビーフカレーにはジャガイモがついていた。
「やっぱり今でもジャガイモはついていたんだ…」
「苦手なの?」
「いや?むしろ好きなんだが…でも量が多いよなぁって。」
「一つ食べるかい?思ったより多かったからさ。」
「ありがとうな…しかし、これ食べ終わったら夕方なんだよなぁ…」
「結構時間かかりましたからね…」
食べ終わると夕方になっていた。飛翔は美味しい思い出を胸に上天を後にした。




