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遅い。遅い遅い遅い遅い。
見間違えでなければ時計の針が1周していると思う。
無垢を風呂へ案内して、軽く説明したらサッサと入る様に促した。
ダンボールをしらみ潰しに開け放ち、ひっくり返し、必要なものを揃え風呂へ再度向かったのはいいのだが、見るも無惨な部屋となった。
ゴチャついた部屋だからか落ち着かないし、無垢が居なくても気を張ってしまう。
確実に自分以外がいるという遺物感。これに慣れないといけないとなると、正直ちょっとしんどいかもしれない。
「あ、そういえばお父さんに訳分からないこと強要されてたんだったわ」
少しネガティブで、落ち込んでいたが、夜見は何かを思い出した様で、別の部屋へ向かう。
その時、校長から受け取った無垢に関する資料も持ち出していた。




