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ご飯を食べ終えたら風呂に入って寝るだけ。
そのつもりなのに、1人増えただけで結構リズムは狂うものだ。
普段なら、というか今までのルーティンは帰ってくる、適当にご飯を済ます、さっさと風呂の用意をして、その間に原稿。風呂に入って、寝るまで原稿。
そういった大体決まった流れだった。
この流れが変わることに驚くことに嫌と思わなかったことに驚いた。それもあって傍から見ればなんにも変わってないように見える夜見は、その実ご機嫌だったりする。
本人さえ気がついてはいないけれど。
「ええと、お風呂の事を話しましょうか」
無垢は目を見開いてカッと赤くなってモジモジし始める。
夜見は不可解なものを見る目をした。
「一緒にはいるんですか?いえ、嫌ではなく、夜見さんの裸体……」
「一緒に入るわけないじゃない。場所とシャンプーとか色々よ。自分で使いたいのがあれば用意して勝手に置いてくれてもいいし、そうじゃなければ私のを使ってくれて構わないわ」
そう言われて、何か勘違いをしていたらしい無垢は益々真っ赤になってアワアワしたかと思えば、「わー恥ずかしいっ」と顔をパタパタ手で扇ぐ。
無垢は一緒に入れないのは残念ですけどとボソボソ言っていたが、何を思ったか夜見に対して、
「夜見さんと一緒の匂いになれるなんて、最高ですね!」
と、夜見の思考の範疇を超えた発言をされ暫し固まる。
数秒思考し、ようやくちょっと変態的な発言だと理解するが、なんというか何故か分からないけれど物凄く夜見に憧れている顔をしているので否定もしずらく、消え入るような声で答えるのがやっとだった。
「……そうね」




