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とんでもない頃を、さも当たり前のように言う。
魔導師?が、何だって?
「ご、ごめんなさいね。そういうファンタジーはよく分からなくて。今そうあうのがはやってるのかしら?」
役になりきって現実と分けて、楽しんでいるのだろうか。やはり、交友関係が乏しいとこういう時に困る。
「あれ?てっきりこっち側の人間だと思ってたのに……」
無垢はサーッと顔色を青くして口に手を当てている。
よく分からないけど、どうやら口を滑らした様だ。
私に影響がなければいいのだけど。
「あの、今のナシで」
「……いえ、結構よ。合点がいった」
なるほど、どうやら父親が言っていた与太話は本当の話らしい。
実を言うと、夜見がこの大きな平屋に一人暮らしなのには訳があった。
一人前の魔法使いになる迄お前はここで暮らすんだ。
この世の運命で、半人前には必ず困難が立ち塞がるから、頑張って乗り越えなさい。
そう言って私を置いてどっかへ行った。
しかし、メールは来るわ、電話もかけるわでどうにも私を捨てた訳では無いのは理解したが、魔法使いというのがピンと来なかったが、それは私じゃなかったのかもしれない。
「と、言う訳で魔法使いは受け入れるわ」
「魔導師です」
「どっちでもいいわ。でも、そうね。実感というか証拠……この目で見るまでは信じられないわ」
疑いの目を向けると、分かります、分かりますと頷くが、うーんと唸って黙ってしまった。
「手品みたいに準備が必要かしら」
「いえ、私の魔術は治癒なんです」
「治癒」




