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「さて、少しお話をしましょうか」
「わーい、お喋り!」
「えっと、こういう時何から話せばいいのかしら」
思案。
二人の間にそこそこ長い沈黙が降りる。
夜見から話してくれると思っていた無垢は、いつまで経っても目をつぶりながらウンウンと唸る夜見に痺れを切らした。
「なら私から、改めまして紗永無垢です。アルビノって言うのかな。体組織の色素がないので、真っ白です。故に無垢です」
「名は体を表すね」
言われて、改めて全身を舐めますようにジロジロと見れば、髪の毛は白髪だ。いや、マジマジとみれば薄ピンク色か。
長いまつ毛に包まれた瞳は深紅の双眸。神秘的ですらある。
慎ましく愛らしい唇といい、ひょっとしてものすごく可愛い顔立ちの子なのではと今更ながら思った。
無垢はジロジロとみられ雪のような頬に朱が差した。
無垢からすれば、自分とは正反対の黒い鏡の様なこれ以上ない艶やかな黒髪、大きくもキリッと勇ましくそれでいて、大人びた表情の夜見は憧れと言っていいほどの顔であった。
それ故に照れた。照れ隠しで強引に話を続ける。
「あっ、あとは、不思議な事が分かります」
「どういうこと?」
話が胡散臭くなってきた。
けど、そういう系の話なら合点が行くのが気分悪い。
「転校してきたと言いましたよね、では何処からか?それは、魔導図書館と言うところです」
「……魔法使いだとでも?」
「厳密には魔導師です。勿論、夜見さんの事も知っていますよ」




