10/33
10
「うわぁ、お、す、し、だぁ〜!!」
高々出前の寿司でここまで喜ばれるとは思わなかった。
手を組んで祈るように寿司に跪いている。
家の間取りの説明もしていないが、まあ、追追でいい。
「怠け者は家に置いておけないから」
「はいっ、召使いとでも思ってください!」
「ふっ、騒がしい召使いね」
うるさい人はどちらかと言えば苦手なのだけれど、無垢はそこまで嫌では無い。
何故か、彼女は今の所、分相応の弁えた子供だからだろうか。
寿司には、熱っつい粉茶がいい。
早速、キッチンに立ってもらい、何がどこにあるのかをザッと説明した。
彼女はさっきまでとは違い、目の色が変わって真剣に聞いた。
スイッチが切り替わるのが早いなと思った。




